日本刀鑑賞の基礎 by ZENZAI  初心者のために

日本刀の魅力を再確認・・・刀のここを楽しむ

平造脇差 銘 畠山大和介源正光 Masamitsu  Wakizashi

2012-01-16 | 脇差
脇差 正光


平造脇差 銘 畠山大和介源正光 天保十三年秋


 備前国より播磨国に出、助隆門人の安儔に作刀を学ぶ。後に江戸に上り水心子正秀にも師事している。正秀もまた助廣伝濤瀾乱や大互の目を焼いていることから、この正光がもとめたところは助廣に違いなく、作品も丸い玉を焼いた大互の目や濤瀾乱を見ることが多い。この脇差は二尺二寸強の、南北朝時代の腰刀を手本としたもの。先反り付いて姿に緊張感が溢れている。地鉄は小板目肌が良く詰むも、細かな地景が入り、肌が立ちごころに、ここにも強みが感じられる。見どころは地中だけでなく刃中にも焼かれた大きめな玉。互の目の頭が丸みを帯びて玉となり、物打の飛焼も玉刃。沸の粒子が揃って明るく冴える。

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