ニホンオオカミの正体!

1905年に絶滅したはずなのに、生き残りの噂が絶えないニホンオオカミのことについて考えます。

『ETV特集 見狼記 ~神獣ニホンオオカミ~』 現代に遺る信仰を観て。

2012-02-23 10:48:54 | ニホンオオカミ
『ETV特集 見狼記 ~神獣ニホンオオカミ~』 現代に遺る信仰という番組が20日にありました。八○氏がいろんな目撃者の下へ行ったり、頭骨の保存している方をたずねたりしていました。ここはと思うところに赤外線カメラをしかけたりしていましたが、狼の姿は写りません。主に秩父近郊の話が主で紀伊半島あたりの話が少なかったのは残念でした。もうこのあたりには熱心に日本狼を探したり、研究している人は少ないのかもしれませんね。ただ収穫もありました。以前紹介した村上さんという、狼犬を作出しようとした人の話が出て、多くの狼犬の写真と1頭だけ生き残っていることが判っている狼犬が出ていました。この犬も老齢で、白内障で目が白くなっていましたからやがて寿命が尽きるでしょう。村上さんがやってきた研究もこれで終わりになります。やはり個人レベルではこれが限界でしょうね。このトラという犬も子供を残さなかったのかなあ?そのへんのことは判りませんが、なんとも残念です。この犬は一緒に飼われている犬とは吠え方が違っていました。ワンワンではなかったのです。JANJANニュースで書かれていたワンワンと吠えない狼犬、まさに本物でしょう。この方面からのニホンオオカミ復活はこれで途切れると思いますが、村上さんがやろうとしていたことの証としてこの狼犬「トラ」のことは憶えておこうと思います。

注、ここで本物といっているのは村上氏が作ったといわれている犬が、このトラという犬であるという意味です。この犬が狼の血を引いているといっているわけではありません。


最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お久しぶりです (やまいぬビリーバー)
2012-02-23 23:35:38
私もまさか村上さんの研究について追跡報道があるとは驚きでした。
やれば、できるのですね。流石は天下のNHKです。

私も最初あの泣き声をきいて「おっ、これか!」と思いました。
でも、飼い主のご夫婦が泣き声は歳のせいだと言っていたので、そうなのかも知れません。

私が残念に思ったのは、「ニホンオオカミの正体」が分かっていないことを軽く流してしまっていたことです。
これが、すべての不幸の始まりだと思うのですが...。

それと、あの神社の伝統もあと数年で途絶えてしまうのですね。
残念ですが、時の流れには逆らえません。
せめて、NHKが詳細な記録を残していることを祈ります。
返信する
Unknown (銀狼)
2012-02-24 08:56:24
やまいぬビリーバーさん、お久しぶりです。1度絶滅宣言を国が出しているため、狼犬にしても目撃情報、頭骨や毛皮の研究にも一向に力が入らないのかもしれませんね。あの狼犬にしても見た目はただの年をとった虎毛の和犬ですから、今後も研究されそうもないですね。おっしゃるように、復活させるのはもう遅すぎると思います。残る研究は正体をきちんと確かめて発表する。これしか責任のとりかたはないと思うのですが。
返信する
ご無沙汰しております (三太郎)
2012-02-25 23:21:57
銀狼さんのモスバッハオオカミ説にKOされてしまい、コメントを書きたくても書けない、というのがこのところの心境です。ライデン博物館の展示に、ニホンカワウソ、ニホンオオカミ等が並べて置いてあり、それらはすべて前足が短く背中が丸くなっています。この標本比較から、すぐにピンとこなかった自分の想像力の無さに呆れかえっています。

ところで、モスバッハオオカミと犬が生殖しても雑種にはならないんですかね。犬とジャッカルのように。雑種になってしまうとすれば、雑種間では子供はできない訳ですから、それによって種が滅びるなんて事もあり得るなんて、荒唐無稽なことも考えたりしました。人間の開拓事業のために犬と狼の生息域が重なり悲劇が起きたとかいうストーリーで。

以上、どうでもいい話で申し訳ありませんでした。
これからもブログ頑張ってください。ときどき顔を出します。
返信する
Unknown (銀狼)
2012-02-26 09:16:30
三太郎さん、ご無沙汰です。犬とキンイロジャッカルの雑種は子孫ができると聞いたことがありますが、その後できないときいたことがあります。実際はどうなんでしょう?セグロとヨコスジはできないそうですが。
モスバッハオオカミについては今になっては真相をさぐることは難しいですが、可能性があるということで・・・。
今回のオオカミ犬にしても、数が少なくなると、血が濃くなって出産数が減るとか、短命に終わるとか、絶滅に向かってしまうようですね。やはり、そうなる前に国をあげて保護しないと。いなくなってから外国からもってくればいいやという問題ではないと思います。

私もまた忘れたころに更新しますので、いつでもお気軽に!
返信する
Hodophylaxは1種類 (ヤマイヌハイキング)
2012-03-28 21:44:55
銀狼殿、お久しぶりです。『見狼記』後の井戸端会議ブログに『紀伊半島の山棲犬』や『山棲犬の頭部』などの内容が出ておりましたが八〇さんは、Hodophylaxは1種類だと言いたかったのではないでしょうか。私も同感です。ヤマイヌとオオカメを飼育していたシーボルトがヤマイヌを新種とし、Hodophylaxと命名した訳ですから。オオカメの頭骨に神経孔が6個存在してもイエイヌの頭骨フォルムと変わらなければ野犬に分類されてしまうでしょう。村上氏、世故氏、斐太氏は生きているニホンオオカミを見た事が無く遭遇した人達からの言い伝えからイメージしていた訳で遭遇した人達が見たのは野犬なのか山棲犬なのかオオカメなのかヤマイヌなのか定かではないと思います。なぜかというと地域によって言葉の指す動物がバラバラだったからです。今となってはオオカメはこれだと言える人は皆無であり頭骨の特定もできないでしょう。
返信する
Unknown (銀狼)
2012-03-30 16:22:41
ヤマイヌハイキングさん、こんにちは。八○さんの記事、読みました。またまたやっかいな問題が出てきたように思います。ニホンオオカミの生き残りを探そうとしているところに山棲犬を除外しなくてはならなくなったわけですから。(もちろん野良犬も)
NHKの番組を観て、戻り狼というのはニホンオオカミとは全く別の路線ではなかったのかと思わされました。私は日本犬を飼っているのもあって、昔から猟師が良い猟犬を作出しようと山に発情した雌犬を繋いでおき、狼とかかって、良い猟犬ができたというのは日本中にあります。でもここに出てくる狼は山棲犬で、それなら頷けます。本物の狼と犬をかけると猟犬としては使い物にならないそうです。
整理しますと、紀伊半島でニホンオオカミが絶滅(純粋のという意味で)、平行して生息していた山棲犬は生き残る、それと猟師たちは自分の猟犬をかけあわせる。そうやってできた混血犬を集めてきて山棲犬の血が濃いものを出そうと努力していたのが村○氏だったのではないでしょうか。これは村○氏が悪いのではなくオオカミを山棲犬が置き換わったためおきたものでしょう。ですから、戻り狼とニホンオオカミは分けて考えます。
そのうえで、ニホンオオカミの生き残りがいるといいですね。
返信する
足跡コメです (やまねこ亭)
2012-05-08 14:13:12
 こちらのブログへ初訪問ですが、コメント残します。ETV特集「見狼記」は、一昨日に大阪で再放送していたので見ました。ニホンオオカミか?と思われるカラー写真についても、報道当時のことを覚えていたので、番組全体を通して興味深かかったのです。

 「絶滅種再発見か」という情報はやはりロマンがあるというか、強く心に響く言葉ですね。私も再びニホンオオカミへの関心を強くしたので、こちらへも時折訪問しに来ます。

 以上、やまねこ亭でした。
返信する
初めまして。 (銀狼)
2012-05-10 08:40:21
やまねこ亭さん、初めまして。管理人の銀狼です。ETV特集「見狼記」2月に放送されましたが、再放送されましたね。もどり狼と呼ばれる動物も紹介され、目撃されたかたの証言もあり、興味深いものでしたが、個人的には八○氏の撮影した1996年の動物が限りなくニホンオオカミに近いものだと思っています。(2000年の九州で撮影されたものよりも)
それと、目撃者の方たちが一様に証言しているのは、人に対して怯える様子も見せず、眼中にないがごとく振舞うというのはとても興味深いです。是非生き残りがいて、徐々にでも数が増えるといいのですが。
戻り狼は私はベースは山棲みの犬だと考えております。どこかの段階で狼の血が入った固体があったかもしれませんが、犬だと思います。これはこれで貴重な動物なんですが、ニホンオオカミとは分けて考えたいと思います。
また是非遊びにきてください。
返信する

コメントを投稿