ニホンオオカミの正体!

1905年に絶滅したはずなのに、生き残りの噂が絶えないニホンオオカミのことについて考えます。

これは問題では?

2013-11-02 13:42:19 | ニホンオオカミ
私は山陰柴犬という古いタイイプの犬を飼っています。日本犬保存会に所属しており、会報が届くのですが、つい先日とどいた第5号に、面白い記事が出ていたので紹介します。これはニホンオオカミの尾のことについて書かれていて、神奈川県伊勢原町の方がお持ちのニホンオオカミの尾で、非常に保存状態が良く、ニホンオオカミの尾がどのようなものであったかが正確に分かる貴重な資料だそうです。そこに書かれてあるのは、ニホンオオカミの尾の特徴として、X状の黒い差毛、八の字様の差毛、その下7cm間隔で輪状の差毛があるとしている。この特徴は英人が飼っていた狼を写した絵にも、和歌山大学の標本にも共通してあるそうです。これはニホンオオカミとニホンイヌを区分けする基準点としての特徴であると書かれています。しかし、その続きに「現在の野生犬の中に同様の尾を持つものがいるのである。」これは何を言いたいのであろうか?山で自活しているノイヌ(山棲みの犬)の中に、同様の尾を持つ個体が稀にいるということであろうか?裏を返せば、ニホンオオカミ目撃という話題が出ても、犬にはこういう個体がいるから、絶滅宣言の出ているニホンオオカミではなく、あなたの見た動物はイヌですと一蹴されはしないであろうか?その中には本物のニホンオオカミ、あるいはその血が非常に濃い狼犬なんかも含まれているかもしれないのに!こうして、貴重な発見が闇に葬り去られる可能性があるということである。

現場の声。

2013-05-10 19:10:19 | ニホンオオカミ
ヤマイヌハイキングさんから、すばらしい情報をいただき、更新に入りました。フォーラムの中で、各種の目撃談からわかること、大の大人が作り話をして何の特にもならないこと、これが作り話なら、みんな動物作家にでもなれます!
私自身、山陰柴犬という古いタイプの柴犬を飼っています。(今のショー用の柴犬とは全く違う)さらにフォーラム中にもある古いタイプの四国犬専門に保存されている方も存じ上げています。昔は日本にはこういうタイプの日本犬しかいませんでした。これらは猟犬として人に飼われ、非常に野性味に溢れ、オオカミに近い形態をしたものも多くいましたが、それらとは明らかに違う犬科動物を目撃していたのです。ある意味現在、改良された日本犬しか目にすることのない私たちより余程信用できると思いませんか?1905年絶滅ということを繰り返す、どこかのバカより、こうした現場の声のほうが何千倍も信用がおけるはずです。私自身,初めて聞くことも数多くあり、着実に進歩しているのを実感しました。陰ながらこうした活動を応援すると共に、実態が解明されることを望みます。


なんとかして!

2013-04-13 23:34:35 | ニホンオオカミ
NHK教育テレビで、アイスマンという5300年前の人間の研究の番組をやっていました。オーストリアとイタリアの国境付近で発見され、氷付けになっていたものを解凍して、当時の姿や生活ぶりを解明しようとするものです。採取されたDNAから姿が復元され、どんな姿をしていたかがわかりました。5300年前のものでも見事に復元できるんですよ。100年前くらいのニホンオオカミが何故復元できないんですか?真面目にやっていないのでは?骨格標本もあるし、骨も数十点は残されているはず。研究者さん、なんとかお願いしますよ。謎に包まれているニホンオオカミの姿を復元してくださいよ!どんな姿をしているかが分かれば、目撃談の参考にもなるのですから。

私なりの結論。

2012-10-24 10:59:38 | ニホンオオカミ
まずは下のリンク先の記事をお読みください。

http://homepage2.nifty.com/~wolf/wolf/Ancient_Wolf_lineages.html

ここからは今の時点で私なりの結論を述べることにします。ニホンオオカミ(ヤマイヌ)canis hodophilaxはタイリクオオカミとは別種とはいえないほど形態の良く似た古代オオカミの一個体群だった可能性が高い。(これは見た目であって、DNAなどを調べると違いが大きいかもしれない)オオカミとヤマイヌの呼び方が2種類あるのは、初期のころは、何度も日本列島は大陸と繋がったり離れたりを繰り返しているうちに、少数が渡ってきていたタイリクオオカミと、もともといた小型の古代オオカミのことを指した可能性あり。後に大型のタイリクオオカミは島国である日本では隆盛をほこることなく、数を減らし小型オオカミに吸収される形で絶滅。次に小型とはいえ日本在来の犬よりは大きい小型古代オオカミがオオカミと呼ばれる。ではヤマイヌは山棲犬か、古代オオカミと山棲犬の混血か、古代オオカミと初期の日本犬の混血か、山棲犬と日本犬の混血か4パターンの可能性が考えられる。(山棲犬は日本犬の原種か、あるいは全く別の犬科動物かは証明されていないが)いずれにせよ古代オオカミよりは小さく、識別は容易である。ここで中国の文献を引用した狼と豺(ドールのこと)をあてはめてしまった。(お互い2種類の動物がいて都合がよかった)いずれにせよ、そう遠くない昔、日本にはキツネとタヌキ以外にも2種類の犬科動物がいたのです。
現在、純粋のcanis hodophilaxは絶滅している可能性は高いですが、現存する骨や毛皮、ミトコンドリアなどから、絶滅した古代オオカミの研究が少しでも進むことを期待しております。そしてcanis hodophilaxの血を多く引いている動物が現存するのであれば、保護増殖に力を入れることを切に望みます。

これからは。

2012-10-17 16:23:28 | ニホンオオカミ


これがNHKの放送で紹介されていたトラの若いころなんでしょうね。でも虎毛になっているということは、狼ではなく犬だということです。以後の記事では、山棲みの犬と共に除外することにします。

もうないの?

2012-08-09 09:15:58 | ニホンオオカミ


ニホンオオカミの研究でまず基本になるといわれているのはライデンの模式標本ですが、ライデンにはもう1つの標本があったようです。これは模式標本よりがっしりしていて、随分オオカミっぽいですね。もう1つの画像はシーボルトが手にいれたおおかめとやまいぬの図。右の伏せているのがやまいぬで足に出来物があり、立てなかったそうですが、これが模式標本だったらしく、剥製の足の同じ位置にできものがあった後が確認されたそうです。左の立っているほうがおおかめ、これがもう一つの剥製の動物?詳しいことは判りませんが、ライデンの標本といえば例のやつしか出てこないところをみるともうないのかもしれませんね。2つあったら、やまいぬとおおかめが別の動物だという手がかりの一端が掴めたかもしれないのに・・・。(画像はスズカハイキングさんからお借りしました)

教科書から考察。

2012-08-03 14:20:12 | ニホンオオカミ
明治時代の教科書にあるニホンオオカミの紹介です。
肉食獣類。狼。おほかみ。

(1)種類1 狼  

(2)部分  頭 長シ  ○口 長ク且大ニシテ耳下ニ至ル 耳ハ小ナリ ○体 犬ニ似テ大ナリ ○脚 蹼(みずかき)アリテ能ク水ヲ渉ル ○毛 灰色ニシテ白色雑ル ○歯 甚ダ鋭利ナリ

(3) 常習 性猛悍兇暴ニシテ餓ユルトキは人ニ迫ル 深山ニ棲息シ他獣ヲ害シ (以下略)

とあります。おほかみとありますが、オオカミでしょう。(2)の部分ですが、頭部は長い、口は長く大きく耳の下まで裂けているとあります。(恐ろしさを強調しているともとれますが)耳は小さい。体は犬に似ているが大きいとありますが、ここである犬はおそらく中型日本犬それより大きいということは、現在の秋田犬くらいあったのかもしれません。もしくはプロポーション的に犬より胴が長いので、同じくらいの体高であっても、大きいとしたのかもしれません。次のみずかきに関しては、あまり重要な特徴だとは思わないのでスルーして、毛色は灰色で、少し白が混ざるとあります。歯は非常に鋭い。(3)性質は獰猛、凶暴で、飢えたときには人に危害を加えることもある。深山に生息し、他の獣を食らう。
このように普通に教科書に載るくらいですから、明治時代には数は少なくなっていたでしょうが、普通に生息していたんでしょうね。

ニホンオオカミが見られなくなって生き残りがいるかどうかの判断の一つに、毛色があります。剥製では退色してしまって、本当の色はわかりかねますが、ここの記述にある、灰色で、白が少し混じるというのと、大英博物館にある1905年に捕れた最後のニホンオオカミといわれている標本、(剥製にはされていない)これはテレビで観ましたが、灰色でした。これが純粋のニホンオオカミを見分ける1つの特徴になるのでは?ということは虎毛や胡麻毛の動物は犬と混血した固体か、犬かになると思います。(山棲みの犬は正体がはっきりしないのでここでは省きます)2000年に祖母山で目撃された動物が、体型や尻尾の特徴はオオカミの特徴ですが、毛色で混血ではという疑いが私にはあります。それよりは1996年の秩父の動物のほうが、毛色からしても可能性ありと踏んでいます。

みなさまの意見をお聞かせください。

分けて考える。

2012-06-07 08:46:41 | ニホンオオカミ
久しぶりの更新になりました。NHKの番組、何度も再放送されていますね。それだけ反響が大きかったのでしょう。このブログにいろいろ書いてきましたが、整理して書くことにします。
私が思うに、ニホンオオカミは1996年に奥秩父で、八木氏が撮影した動物が1番近いと思っています。2000年に九州の祖母山で撮影された犬は古いタイプの日本犬、またはそれと山棲みの犬との混血、そして村上氏が作り出した狼犬は山棲みの犬、または過去に少しは生き残っていたニホンオオカミの血が入っているかもしれない山棲みの犬です。以後、このブログでは八木氏が撮影した動物をニホンオオカミの生き残りの可能性が高い動物と位置づけてこれをベースに議論していきたいと思います。(山棲みの犬はこれはこれで貴重な動物だとは思いますが、今後は除外したいと思います)

最後に、このブログでは何度も書いていますが、オオカミを目撃した人がいう、オスの口角にある黒い筋(和歌山大学の標本にある)これを確かめる術が今となってはないのが非常に残念です。目撃情報において、この黒い筋がある犬科の動物が目撃あるいは撮影されることを切に望みます。

お願い。

2012-04-03 08:06:27 | ニホンオオカミ
いつもたくさんの方が来ていただいてありがたく思います。このブログについて管理人からお願いがあります。コメントをいただいている方それぞれのご意見があると思います。でもあの意見は違うとか、批判を書き込むのはどうかやめて下さい。みなさんそれぞれニホンオオカミが好きでその方なりのご意見を言ってくれるのがうれしく、このブログを開設しました。人の意見を批判するのなら2chででもやってください。あまり荒れるようだとアクセス禁止、場合によっては閉鎖せざるをえません。どうかよろしくお願いします。

『ETV特集 見狼記 ~神獣ニホンオオカミ~』 現代に遺る信仰を観て。

2012-02-23 10:48:54 | ニホンオオカミ
『ETV特集 見狼記 ~神獣ニホンオオカミ~』 現代に遺る信仰という番組が20日にありました。八○氏がいろんな目撃者の下へ行ったり、頭骨の保存している方をたずねたりしていました。ここはと思うところに赤外線カメラをしかけたりしていましたが、狼の姿は写りません。主に秩父近郊の話が主で紀伊半島あたりの話が少なかったのは残念でした。もうこのあたりには熱心に日本狼を探したり、研究している人は少ないのかもしれませんね。ただ収穫もありました。以前紹介した村上さんという、狼犬を作出しようとした人の話が出て、多くの狼犬の写真と1頭だけ生き残っていることが判っている狼犬が出ていました。この犬も老齢で、白内障で目が白くなっていましたからやがて寿命が尽きるでしょう。村上さんがやってきた研究もこれで終わりになります。やはり個人レベルではこれが限界でしょうね。このトラという犬も子供を残さなかったのかなあ?そのへんのことは判りませんが、なんとも残念です。この犬は一緒に飼われている犬とは吠え方が違っていました。ワンワンではなかったのです。JANJANニュースで書かれていたワンワンと吠えない狼犬、まさに本物でしょう。この方面からのニホンオオカミ復活はこれで途切れると思いますが、村上さんがやろうとしていたことの証としてこの狼犬「トラ」のことは憶えておこうと思います。

注、ここで本物といっているのは村上氏が作ったといわれている犬が、このトラという犬であるという意味です。この犬が狼の血を引いているといっているわけではありません。