フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

極限の状態で何を考えるか?

2020年07月06日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

わかりやすくするために、細かいことは省きます。

ペルーのアンデス山脈に、南半球最大の山、シウラグランデ峰(6344m)がある。

1985年に、ジョーとサイモンが世界で初めて登頂に成功した。

しかし、下山のときに、ジョーがつまずいて足を骨折した。

このレベルの山で、足を骨折したらほとんど死の宣告に近い。

しかし、二人はあきらめなかった。

二人をロープにつなぎ、骨を折ったジョーを先に滑らせて、サイモンは足で踏ん張って止める。

そして、サイモンはジョーのところまで降りる。それを何回も繰り返し、下山する作戦をとった。

この作戦は、まあまあうまく行っていた。

しかし、ついに運命の時が来る。

ジョーの降りた先が、クレバス(雪の割れ目)だったのだ。

サイモンのロープが、ピンと張り詰めた。ジョーの体重のすべてがロープにかかっていた。

サイモンは二つの選択を強いられる。

このまま力尽きて一緒にクレバスに落ちていくか、ロープをナイフで切るかだ。

サイモンはロープを切った。そして、ジョーはクレバスの闇に落下していった。

しかし、落下したジョーは死ななかった。

クレバスの底は、地上へつながっていたのだった。

ジョーはここで二つの選択があった。ゆっくり休んで死を待つか、クラバスの出口へ向かうか。

ジョーは出口に向かい、闘う道を選んだ。そして、これをゲームだと考えることにした。

「20分であそこの場所までいく」というゲームに。

骨折して歩けないから、ほふく前進で進んでいった。

決めた時間に間に合わなそうなときには、ピッケル(雪に刺して使う道具)を杖代わりにして歩いた。

このゲームをクリアできたとき、ジョーは高揚感でゾクゾクしたそうだ。

そういうふうに、小さい目標を決めて、困難をひとつひとつクリアしていった。

このゲームを4日間続けた。そして、ついにベースキャンプにまで、たどり着いた。

しかし、力尽きて、そこで眠ってしまう。

しばらくして、あまりの臭さに目をさます。自分の顔の付近に排泄物があったのだ。

そこはベースキャンプのトイレだった。

ジョーが大声でサイモンを呼ぶと、サイモンがやってきてジョーを抱きしめた。

ジョーは奇跡的に助かった。


この話は、僕たちに何か重要なことを教えてくれます。

どんな過酷な状況でも、それを楽しめるということです。

ジョーは最悪な状況をゲームにして楽しんだ。

結局、それが生きることにつながったのです。

運命を分けたザイル 予告編 -Touching The Void-

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