お楽しみはこれからだ❣️

本と映画とテレビと鉄道をこよなく愛するブログ

ナイロビ・・・ケニア

2020年04月16日 | 旅・外国
若い時に世界の遠くへ行っておこうと思った。ただ、それだけ。

インド、ブラジル、アルゼンチンと行って、アフリカに行きたくなった。いろいろ人に聞いて、アフリカの情報を集めた。団体のツアーに参加するのは止めようと思った。かと言って、完全に個人で「サバンナ」に行くのは「予約」を取っていないと怖い。

私が選んだのは、アフリカ専門の旅行代理店「道祖伸」に「航空機」「ホテル」「現地での移動」をパッケージしてもらう事だった。

 

成田からまずは香港に飛ぶ。航空会社は「パキスタン国際航空」である。「エジプト航空」と共に南回りのヨーロッパ行きの「買い出し列車」とも呼ばれる「格安航空会社」である。

日本からアフリカ・ケニアに行くには、(日本からヨーロッパに飛び、そこから南下するルートを除く)大きく二つのルートがある。「パキスタン国際航空」の香港・バンコク・カラチ。カラチで飛行機を乗り換え、アブダビ・ナイロビ。もう一つは「エア・インディア」のニューデリー乗り換えのナイロビ。

「パキスタン国際航空」の機体の凄かったのは、着陸する度に座席上、非常時に落ちてくるはずの酸素呼吸器がガラガラと落ちてきた事。そして、倒したリクライニングが元に戻らない事だった。なおかつ、香港からの乗客を乗せ過ぎ、CAさんの席にも乗客が座り、CAさんは立って離陸した。

「パキスタン国際航空」のパイロットは操縦技術が凄いと言われる。古いだろう機材を上手く操っているからだ。

 

カラチ空港では不測の事態が起こった。
大韓航空の墜落の関係で、時限爆弾に使われる可能性があると言う事で、

「爆弾に使われる危険がある。今すぐ、乾電池を出しなさい。没収します」

カメラ等に使われているバッテリーも没収された。
この乾電池・バッテリーは乗客からのクレームによりナイロビ空港で返されるのだが、一つのごじゃまぜに入れられていたので、どれが誰のだか分からなくなっていた。

カラチを発ち、アブダビに向かう。砂漠の中にあるアブダビ空港。「パキスタン国際航空」のB737は二回ジャンプし、無事アブダビ空港に降り立った。乗客はアブダビ空港の売店に向けてみんな走る。ビールなどアルコール飲料を飲む為だ。「機内」では、パキスタンが厳しいイスラム教の為、アルコールが一切でなかった。

ナイロビでは、「道祖伸」のスタッフに迎えられ、ホテルへ。添乗員やガイドは付いていないので、移動のみだが、とても助かる。このスタッフが「サザンオールスターズ」が好きで、翌日、サザンの話で盛り上がった。

ホテルはプールもついていてとても豪華。部屋も巨大なダブルベッドで居心地はすこぶるいい。日本からの長旅だったので、赤川次郎や西村京太郎の小説を読みながら、ゴロゴロする。ナイロビに来て、豪華なホテルの部屋で好きな日本の小説を読むという贅沢に浸る。

 

まだ昼なので、外に出てみる事にする。ホテルのそばには大きな公園。ガイド・ブックによると、この公園は夜、歩いていると「木の上から強盗が降ってきて、身ぐるみ剥がれる」との事。

公園を歩いていると、日本語で話しかけられた。若い男性だ。

男性曰く、「日本の近畿大学にいた事があって、故郷ウガンダに戻った。しかし、ウガンダで戦争が起き、命からがらケニアに逃げて来た。近畿大学に戻りたい。少しでいいからお金を貸してくれ」。

要は「金を貸せ」という事である。彼の話を最後まで聞いたが、金の無心なので、断って、ナイロビの中心部へ向かう。ナイロビの治安は昼でもあまり良くない。

先程の男性とそのグループらしき男たちがつけて来ていたので、慌ててホテルに避難。夕ごはんの時間に改めてタクシーを呼び、中心部の日本料理店へ。料理を頼んで飲み始める。ウィスキーの水割り、キューブ・アイスの中にハエが凍っていた。さすがに店長を呼んでもらう。

私「これなんですがねえ・・・」

店長「凍った時に入ったんだと思いますよ」

そんなことは訊いてねえよ!と心の中で毒づいた。

でも、日本からはるばるやってきて、このやりとりをできた事がオイシイ事かもしれなかった。

二軒目は日本料理店の隣のバー。すごく混んでいて、カウンターでダーク・ダックス状態。黒人の女性が片言の映画で話しかけてくる。どうも、娼婦の様だ。家に来いと言っている様だ。よくよく話を聞くと、子供を育てる為に娼婦をやっているらしい。貧しさが起こす悲劇と一言では言えぬところがある。複雑な思いを感じながら、タクシーでホテルへ戻る。私は一介の旅行者だ。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 人生、ここにあり! | トップ | JR札沼線 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿