お豆腐屋さんの とうふレシピもぎ豆腐店(三之助豆腐)世界文化社このアイテムの詳細を見る |
内容紹介
【 最近話題になっている、デパ地下やスーパーで大人気の「三之助豆腐」から、待ちに待った初めてのレシピ本が登場!】
古くから、日本人が当たり前に食べてきた豆腐が、いま、ヘルシーできれいを作る食品として改めて注目されています。
とくに女性は「一日1/2丁の豆腐で更年期障害のリスクが下がる」ともいわれ、日々の食卓にぜひ取り入れたい食品です。
埼玉県本庄市に、国際大豆を100%使用し、昔ながらの製法で手作りする「三之助豆腐」の製造元、もぎ豆腐店があります。
本書は、そのホームページの数多くのレシピから、簡単で、おいしく、毎日でも作れる料理を選び抜いてまとめた1冊です。
三之助豆腐のおいしさを知る3人のシェフも、この本のためにオリジナルレシピを考案。現代の嗜好に合うものばかり150レシピ!
【 目次 】
●第1章 豆腐を切るだけ、のせるだけ
冷ややっこあれこれ: 絹ごしのごまだれ 全8品
豆腐オードブル: 寄せ豆腐のうずみ 全4品
豆腐サラダ: ひじきたっぷり豆腐サラダ 全5品
●第2章 ご飯に合う日々のおかず
ひんやり涼味:豆腐の枝豆スープ 全4品
酒のつまみにも: ゴーヤーの白あえ 全6品
田楽4種:葛田楽 全4品
焼く: 焼き豆腐のステーキ 全5品
煎る・炒める: 焼き豆腐とごぼうのきんぴら 全4品
揚げる: 蜆もどき豆腐 全2品
煮る: 青豆スープ 全10品
蒸す: 豆腐ちまき 全6品
鍋もの:焼き豆腐ときのこの味噌鍋 全3品
●第3章 豆乳を使って
鍋もの: すくい湯葉 全3品
スープ: 豆乳ポタージュ3種 全5品
ドレッシング: 豆乳ドレッシング
●第4章 油揚げ・厚揚げを使って
さっと作れるおつまみ風: カリカリ厚揚げのおひたし 全10品
日々のおかず: 五目の袋煮 全5品
●第5章 がんもを使って
さっと作れるおつまみ風: がんものごまあえ 全2品
日々のおかず: がんものかぶら蒸し 全4品
贅沢サラダ: 春野菜の和風サラダ 全3品
三之助オリジナルがんもで: たまねぎがんものグラタン 全5品
●第6章 ご飯と麺
ご飯: 豆腐そぼろの二色丼 全12品
麺: 寄せ豆腐と大和いものぶっかけそば 全2品
●第7章 甘味とスイーツ
豆腐スイーツ: さつまいもティラミス 全13品
豆乳スイーツ: 豆乳フレンチトースト 全5品
第8章 3人のシェフが贈る、三之助レシピ
日高良実 アクアパッツァ: リコッタ風豆腐と野菜のペンネ 全5品
タカコ・ナカムラ Kanbutsu Cafe: 油揚げのサモサ 全5品
野崎洋光 分けとく山: 豆腐茶碗蒸 全5品
著者について
もぎ豆腐店
昭和元年、日本橋浜町で創業し、今も初代・三之助の味を守り続ける手作りの豆腐店。
おいしさの秘密は、選び抜いた原料にある。大豆は国産100%を、にがりは伊豆大島の海水にがりを、水は地下水を、
そして油揚げや厚揚げの油は伝統のあっさく法で採油された菜種油を使用。
その味わいのよさが評判を呼び、デパ地下やスーパー、自然食品店でも大人気の豆腐である。
日本人に生まれて良かったと思うのは、「豆腐」を食べる時。素晴らしい食べ物だ。
豆腐(とうふ)は、大豆を主原料とした、食品。
起源説等
中国伝来の食品で、16世紀に編纂された『本草綱目』によれば紀元前2世紀、前漢時代の淮南王(わいなんおう)・劉安(りゅうあん)にちなむともいう。しかし、前漢に原料の大豆はなかったとも言われる。日本へは奈良時代に遣唐使によって伝えられたともされるが、それ以前に伝わっていた可能性も大きい。
「腐」の字は本来『納屋の中で肉を熟成させる』という字義から転じて、柔らかく弾力性があるものを意味するものであったが(納豆の名称由来も参照のこと)、日本では食品に「腐る」という字を用いることを嫌って、豆富や豆冨などと記すこともある(日本の豆腐は発酵していない。すなわち腐っていない。中国には豆腐を発酵させた食品もある)。豆腐を好んだ作家泉鏡花は、極端な潔癖症でもあったことから豆府と表記した。味噌汁や粕汁や鍋料理の具材などとして、日本では非常に一般的な食品である。また、中国においても日本以上のさまざまな豆腐があり、各種の料理が作られている。韓国、ベトナム、カンボジア、タイ、ミャンマー、インドネシアなどでも日常的に食べられている。また、アメリカなどでも以前から一定の人気があったが、今日では多くの食料品店で売られており、tofu 自体も英単語として定着している。古来中国でも肉と比較し身近な食材として、また様々な文学でも親しまれてきた(2世紀には原型が登場したという中国の古典「笑府」には、豆腐にまつわる笑い話が豊富に納められている)。
製法
一般的な豆腐
水につけて柔らかくした大豆を水とともに摩砕し、煮出す。これをしぼって得られる液体が豆乳である。豆乳を作る際、加熱後に漉す製法を「煮しぼり」、加熱前に漉す製法を「生しぼり」という。しぼった後の滓はおからと呼ばれる。
この豆乳がまだ熱いうちににがり(凝固剤)を加えると蛋白分子が後述するように網目状に繋がり、豆乳はプリン状に固まる。これを切り分け水にさらした物が絹ごし豆腐と呼ばれ、水にさらさず直接容器に掬い上げた物が寄せ豆腐と呼ばれる。また、固まった豆乳を崩しながら、内側に布を敷いた型に入れ、水分を抜くと木綿豆腐となる。さらに、工業的な製法として、豆乳を一旦冷やし、凝固剤といっしょにプラスチック容器に流し込んでから加熱して固める充填豆腐もある。充填豆腐は保存性に優れ、ものによっては一か月保存できるものもある。
現在では、近代工業の発達により作業の機械化が進み、わずかの大豆から効率よく豆腐が生産されるようになり、より安価で提供されるようになった。豆腐はかつては店頭で毎日つくられ、柔らかいので崩れないように水槽の中に沈めて売られるものであった。現在は工場で生産され、パック詰めで売られているものが主流である。
化学的側面
豆腐の凝固は豆乳のたんぱく質が凝固剤によりゲル化することで起こる。したがって、豆腐は架橋されたたんぱく質の網目構造に多数の水分子を取り込んだ構造である。
大別するとマグネシウムイオンあるいはカルシウムイオンがたんぱく質側鎖のカルボキシル基を架橋してゲルを形成する場合と、酸がたんぱく質の高次構造を変える(変性)ことによりゲルを形成する場合(酸凝固)とがある。前者には凝固剤として硫酸カルシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム等が使用され、後者はグルコノデルタラクトンが使用される。グルコノデルタラクトンの徐々に酸(グルコン酸)へと変化する性質が利用されている。なお、グルコン酸はグルコースの有機酸なので安全性は高い。
大陸中国では石膏(硫酸カルシウム)を粉末とし水に溶いたものを凝固剤とするが、古来の日本の伝統的な製法では製塩の過程で生じるにがりが主に使われていた。現在の日本では硫酸カルシウムやグルコノデルタラクトンなどが凝固剤として多く使われる。また、中国や韓国でもこの製法を用いる工場がある。
一般的ににがりと呼ばれているものは、塩化マグネシウムが主成分で、古くは、塩田で海水から塩を作るときに、いっしょに抽出される副産物であった。 現在では、工業化され塩化マグネシウムの純度の高いものや、海外の岩塩採掘場で採取されたもの、あるいは国内外の工業的な製塩の過程で抽出されたものが多く、実際に塩田から取っているものは少ない。また一部豆腐製造業者の間では、凝固剤の総称として「にがり」の呼称を使っている場合もあり、注意が必要である。
戦前までは、このにがりを凝固剤に使用するのが主流であったが(一部では硫酸カルシウム(すましこ)も使われていた)、やがて統制品に指定されたため入手が困難となった。そこで同じように凝固反応を起こし、入手の容易な硫酸カルシウム(すましこ)への転換が進んでいった。硫酸カルシウムはにがりの主成分である塩化マグネシウムと比べ適正な凝固反応が起こるいわゆる凝固のストライクゾーンが広いため、保水性が高く肌理の細かい高品質な豆腐が、比較的容易に作りやすかった。そのため、戦後も機械化が進むにつれ、凝固材として使いやすい硫酸カルシウムへの転換が進んでいった。1980年代後半になって、にがりで作られた豆腐の味が見直され始め、最近ではスーパーなどで容易ににがりを使った豆腐が入手できるようになった。
古典的な製法
江戸時代には、落語の題材になったり、また「豆腐百珍」のような料理本まで出るほど、広く庶民の食べ物となっていた豆腐は、比較的加工の度合いも低く、経験さえつめば誰にでも容易に製造できたため、大正から戦前にかけては、一つの町内に一軒ずつ製造業者が存在するほどであった。また味噌などと同様に、各集落で共同で作られることもしばしばあった。
まず原料の大豆を、一夜(12時間ほど)真水に漬けておく。翌朝、十分に漬けあがった大豆を適度に水を加えながら石臼でクリーム状に磨り潰す、このクリーム状に磨り潰された大豆のことを「呉」と呼ぶ。次に呉をお釜に移し、適度に水を加えて濃度を調整し薪にて炊き上げる。この時、呉はサポニンの作用で激しく泡立つため、消泡剤として食用油に石灰を加えたものを適度に振りかける。十分に炊き上がった呉を、布で濾して豆乳を木桶に取る。この豆乳が冷えないうちに凝固剤としてにがりを適度に加え、櫂と呼ばれる木の板で撹拌する(にがりを打った以降の一連の作業を寄せと呼び、職人の技の見せ所である)。豆乳の濃度、温度、にがりの量、そして適度な「寄せ」がそろうと、豆乳は水と分離することなく固まり始め、やがておぼろ状、またはプリン状の豆腐となる。これを崩しながら内側に布を敷いた型の中に盛り込み、蓋をして重石を掛け、硬く水を切ると豆腐(木綿豆腐)となる。
軟らかい豆腐
おぼろ豆腐
寄せ豆腐
沖縄県の湯し豆腐
絹ごし豆腐、濃度の高い豆乳で、緻密な蛋白の網の目を作り、水分子をしっかりと取り込んでいるので、離水が少なく、結果、柔らかい豆腐となる。
いずれも豆乳を凝固させただけの状態で、水分をしぼる前なので柔らかい。
堅豆腐
一般的な豆腐の製法と異なり、濃度の濃い豆乳を使ったり、にがりの代わりに海水を使うなど、さまざまな方法を用いて保存できるようにした、いわゆる堅豆腐が各地で作られている。流通の不便な豪雪地帯や山岳地帯あるいは離島などで作られ、なかには荒縄で縛って持ち運びできるほど堅いものもある。
水分を減らしたもの
沖縄県の島豆腐(しま豆腐)
「生しぼり方」で作られ、豆乳の粘度が低い状態でにがりを混ぜるが、荷重と時間を多くかけて含水率を減らすため硬くなる。
出来上がった豆腐は十分な硬さがあるため水にさらさない。
濃い豆乳
石川県白峰村の石豆腐(堅豆腐・固豆腐)
富山県五箇山の岩豆腐
徳島県祖谷地方(東祖谷山村・東祖谷山村)の石豆腐
熊本県球磨郡五木村の五木豆腐
海水利用
山口県祝島の石豆腐
長崎県五島列島の潮豆腐
長崎県壱岐市の壱州豆腐
沖縄県の糸満豆腐
乾燥豆腐
豆腐を塩蔵乾燥、凍結乾燥したり、燻製で乾燥して保存性を高めた豆腐。
塩蔵乾燥させて作った豆腐には、山形県岩根沢地方(西村山郡西川町)の六浄豆腐がある。豆腐を塩で水分を抜き、乾燥させたもの。非常に堅いため削ったものを食べたり、料理に使ったりする。
凍結乾燥してつくった凍り豆腐については高野豆腐参照。
岐阜県郡上市大和町に伝わる燻り豆腐(いぶり豆腐)は、硬めの豆腐を長時間燻して作られた豆腐の燻製。熊本県五木村にも同様にして製造する桜燻製豆腐が伝わっている。
その他
焼き豆腐 - 木綿豆腐の表面をバーナーであぶって焦げ目をつけたもの
秋田県の豆腐カステラ
福島県南会津郡南会津町のつと豆腐
茨城県のこも豆腐・つと豆腐
岡山県のすまき豆腐
熊本県のすぼ豆腐
熊本県の豆腐の味噌漬け
沖縄県の豆腐よう
栄養
植物性たんぱく質が豊富。カロリーは比較的低いため健康食品としてアメリカやヨーロッパなどでも食材として使われるようになっている。製法上の理由から食物繊維は少ない。(→おから)
豆腐料理
江戸時代に著された『豆腐百珍』には、その名のとおり100種類の豆腐料理が紹介されている。
豆腐加工品と関連品
油揚げ
厚揚げ(生揚げ)
がんもどき
焼き豆腐
高野豆腐(凍り豆腐)
豆乳
ゆば(湯葉)
おから
豆腐に関する慣用句
とても柔らかいものの例として用いられている。
豆腐に鎹
木材をつなぎ止めるものである鉄製の鎹(かすがい)を軟らかい豆腐に打ち込もうとする様。つまり、手応えがないという意味。類似表現に「糠に釘」「暖簾に腕押し」がある。
豆腐の角に頭をぶつけて死ね
類似表現に「うどんで首吊って死ね」がある。