白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

土の大切な保肥力と緩衝能

2011年07月19日 | 土壌

植物は、根部ゾーンでの大きな栄養素の不均衡を許容するように進化して来たと言われます。土の中では、土壌固相体からの栄養素の遅い解放、あるいは根圏への溶解栄養素の遅い移動のいずれかが、植物の養分要求の妨げとなって養分欠乏が発生しています。

 

それが、土壌を離れたハイドロポニックス栽培では、固体相の養分蓄積がないので、培養液に溶解した供給養分の枯渇によって性急に養分欠乏が発生します。其の為に、培養液による養分補給が常に必要であります。

 

その結果、ハイドロポニックス栽培では、植物の水分蒸散によって培養液の養分濃縮が容易に発生しますし、過度の酸性或いはアルカリ性(pHの変化)が起ります。又、植物の養分摂取によって培養液の組成が変化する為に、容易に一部栄養素の摂取不全にも成ります。

 

 

ハイドロポニックスに欠かせないポケットサイズ pHメーターUSA製―

さらに、水の蒸発によって急激に集積し、有毒となる要素を不活性化する土壌の持つ能力を欠いているので、ホウ素のような十分な量と毒性となる量との範囲が非常に狭い栄養素では障害が容易に発生する事になります。

 

ハイドロポニックスに欠かせないポケットサイズ ECメーターUSA製―

ハイドロポニックス栽培では、植物に吸収させたいものに依って、その栄養素を培養液に付加する事が望ましいのですが、一般に用いられる均衡培養液では、高い栄養素の溶解状態を維持する事になり、過剰に吸収させる結果となって栄養の不均衡をまねき易く、又、高い燐酸レベルでは鉄や亜鉛の不足を誘発します。

 

YARA N-tester―窒素量葉面測定センサー

又、培養液から分離される栄養素には差異があり、NO3,NH4,P,K,Mnは培養液から数時間で急速に分離される一方、Ca,Bは、緩慢な受動的な吸収であり、しばしば溶液中に蓄積します。

 

その他のMg,S,Fe,Zn,Cu,Mo,Clは、水が分離されるより若干早く分離される中間的な吸収の元素であります。

 

従って、ハイドロポニックス栽培では、各イオンを監視し、コントロールする問題点の一つは、N,P,K,Mnの溶解量が植物の組織に有毒な蓄積になるのを阻止出来るように低く保つ事です。しかし、低レベルの溶解量を監視し、制御する事は大変困難であります

 

園芸用のハイドロポニックス装置―Rainforest 66―

養液栽培では、培養液の濃度を電気伝導度(ECメーター)で管理しますが、各栄養素の異なる吸収率の為に、その測定値は、ほとんどが培養液の中に残っているカルシュウム、マグネシュウム及び硫黄であり、微量栄養素の電気伝導度に対する貢献度は0.1% 未満と言われています。

 

―誰でも出来る葉菜類のハイドロポニックス栽培―

ハイドロポニックス栽培では、栽培ステージに会わせて培養液を管理するのですが、循環する培養液に新たに足される栄養素の不均衡が累積して行く事と培養液のpHの変動が避けられません。

 

その為に、園芸用のハイドロポニックス栽培であっても、培養液の頻繁な補充や定期的な更新が必要であり、pHの監視と調整が日常的な作業となります。

 

Dutch バケツト方式ハイロポニックスかぼちゃ栽培―

一般常識では、ハイドロポニックス栽培は優れた栽培法とされていますが、土壌から離れる事で植物を水分ストレスから開放して高度な生育効果を得た替わりに失ったのが、土壌の持つ保肥力による肥効調整能であり、養分摂取によって起る急激な変動を緩和する自律平衡性であります。

 

―養分摂取効率が良いと根量が減る!ー

 その自律平衡性に着目し、特殊培地によって養水分を共にコントロールするように構成したのが、新プランター栽培で法であります。 其の特徴は、要素摂取不全やpHの変動も起らない通常の栽培容器による養液栽培法にあります。 

 

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