白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

土の役割と養液栽培

2013年01月21日 | 土壌

土壌の役割は、其処に栽培される作物の生育に必要な養水分を保持して供給し、其処に伸長する根を以って植物体を支えるのですが、その土壌の役割に替わる機能を利用する様々な媒体が施設園芸栽培等で広く利用されるようになって来ました。

 先のブログで、「土に替わる培地の物性の持つ特殊な機能を利用する新プランター野菜栽培」と申し上げましたが、これも亦、土壌の役割に替わる機能を利用する新媒体を偶々見付けた事で実現できた栽培法です。

 

―組成で替わる土壌の機能―WebPhotoesより

本来なら、草花等を植え込んで楽しむような小型の園芸プランターで大きく根も張るトマトやナス、キュウリ等の果菜類、キャベツやブロッコリーなどの大型の茎葉野菜が、ベランダ―やバルコニーで容易に栽培出来るようになったのです。作物栽培に於ける媒体の土に替わる機能の向上に有る事は申すまでも有りません。

その土に替わる媒体の持つ機能に就いて一寸言及して見ました。

 

―土壌断面図―WebPhotoesより

土壌に適度の肥料分と水分が有れば、一般に植物は自然と育つとされるのが土壌栽培の原点ですが、土は植物にとって絶対に必要と言う事ではありません。それに替わる媒体のより優れる機能を利用する事で、更に施肥量や灌水管理の向上が図られて、土壌栽培に不利な栽培条件であっても、より高品質、高収穫量の作物栽培が可能になる事が明らかにされています。

 

―土壌は多彩な生物の住処―WebPhotoesより

端的に申せば、土壌栽培では持続しての維持が難しいとされる最適な水分量の管理が容易になる事や又、一般の土壌では難しいとされる持続しての肥効の維持が、土に替わる媒体で容易に実現可能になるからです。

 

―ミミズが作る土壌の排水性-WebPhotoesより

土壌に替わる媒体は又、比較的簡単に消毒して病原菌等の除去が出来るので土壌が媒介する病虫害の防止が容易にもなりますし、肥料や水の費用削減にも繋がり、強いて言えば、農業の環境問題の解決にも資すると申せます。

その中でも最大の利点は、栽培不適の土壌の最良の代替解決法になる事です。

 

―土壌の三相構成比―WebPhotoesより

一方、制限要素となる不利な点と言えば、根量の低下、低保肥力、低い緩衝能、容易なpHの変動、土壌栽培では必要の無い微量要素類の微妙なコントロールの必要性、塩析コントロール等があり、利用に当たってはそれなりの栽培知識や管理能力が必要です。

 

―土を知るーWebPhotoesより

そこで、土壌に替わる理想的な媒体の必須の特性はと言えば、先ずは高保水性(水持ちの良さ)と移動性(排水の良さ)です。次に、高空隙率(団粒性構造)です。そして、軽量であって変質しない安定した性質です。更に、高給肥力ですが、これは肥料成分を蓄えて肥効を持続させる能力であり、媒体自体は不活性で肥料成分との反応性を持たない事です。

 

―土性三角座標図―WebPhotoesより

これらの特性は、言うまでの無く皆さんが家庭園芸で購入される培養土の狙いとしている配合特性ですが、問題はその数値的な程度と持続した安定性であります。

 培養土は配合材の質と量によってその物理特性、化学特性が異なり、費用対効果の判定の大変難しい商品であり、買われる多くの方が高価であれば、それだけ品質が高く、効果が優れていると思われでしょうが、必ずしもそうでは無いのです。

 

―土壌健康のシンボルは培養土?―WebPhotoesより

土に替わる媒体は大きく分けて無機媒体と有機媒体に分けられるのですが、其の特性を計数的に捉えるなら、表示されるべき物理性、化学性には下記の項目が揚げられます。

 Physical Properties:物理特性

Air/water ratio :気/液相比率

Water content :含水率

Air capacity :空隙率

Specific gravity :比重

Volume weight:体積重

Chemical Properties:化学特性

EC :電気伝導率

pH :水素イオン濃度

Mineral content :無機質量

Exchangeable cation capacity:陽イオン交換容量

 新プランター栽培の培地には、無機媒体の素材を選択したのですが、其の特徴は、敢えて陽イオン交換容量を付与して、微生物活動を可能にする微細な(3ミクロン以下)の一定した連続した孔隙を持つ多孔質体構造の単粒材を採用している事です。

 

―新プランター栽培セット1式―

一般の養液栽培の固形培地では、水分管理以外の土壌機能は放棄したのですが、敢えて土壌機能に着目して多孔質体の培地の機能性を利用して、小さな園芸プランターでも本格的な野菜園芸が楽しめるにした均衡培養液による簡易な栽培法が「新プランター野菜栽培」です。

 

-12.5L標準プランターで育つ大玉トマトー

この栽培法のノウーハウは、既に2010-10-01から当ブログで10回に分けて、「新プランタ―野菜栽培入門」で公開しています。ご興味がございましたらご参照下さい。

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