白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

―高齢者の薬併用に初指針案!-

2018年02月24日 | 健康

歳を経ると人は誰もが世の中の多くの理不尽に不感症になり、義憤を覚える感性も薄れ、大概の事には平然として居られるようになるのですが、これも亦、高齢の節目となる傘寿を超えてみれば、元気に毎日が過ごせる生き方の秘訣の一つと思えるようになりました。

 それでも先日は 「東京新聞」の総合欄に今更何を言うか!と言いたくなるような記事が載っているのを見つけました。「何種類もの薬を併せて飲むことの多い65歳以上の高齢者に副作用などのトラブルが出るのを防ぐ為に、厚労省が医師や薬剤師らに、薬の適正使用量を求めた初の指針案をまとめた」と言うのです。

 

―薬の数を減らしても増やせる口実はいくらでもある?-Web画像より

其の大見出しには「高齢者の薬併用に初指針」とあり、中見出しで 「副作用トラブル医薬連携で防止」とあって、高齢者に出やすい転倒や記憶障害など、その特徴的な症状と主な原因薬剤との関係が一覧表して掲載されていました。

言うまでもなく、降圧剤の常用でのふらつき転倒、記憶障害、抑うつ症状などに抗炎症薬での食欲低下や便秘など、高齢者が持病で複数の対症療法薬を長期間服用すると、それらの副作用のリスクが高まるは周知の事実であり、私自身も以前に、数年に亘って服用して来た降圧剤を3年掛けてきっぱりやめたお陰ですっかり健康になることを経験しています。

 

―薬が増えると新症状も出てくる!-Web画像より

その記事の中で、今や75歳以上の四割超が5種類以上の薬を処方されている調査があるなど、高齢者は持病で服用する薬が増加する傾向があり、6種類上の服用で転倒など要介護と認定されるリスクが2倍以上に高まるなど、副作用リスクの高まる問題が指摘され、行政側からの医療現場での適切な薬の処方指針作りが進められていたとあります。

その厚労省 「患者は自己判断で薬の服用を中止せずに、必ず医師に相談して欲しい」と、呼びかけていると記事にはありますが、其の背景の真意、ひっ迫する医療費縮減?であり、先のブログ [医療が病をつくる]の中で指摘されていた、薬剤の副作用の危険認識とするには考え難く、著者の安保徹先生が申した 「‥‥薬の進歩に “病気の本質を知る”考えが追い付いない事にある。今日の日本の医療は誰も悪い人が居ないのに、医療内容が確実に悪化していく危険性を孕んでいる‥‥」 と語られている医療現場の現況を思わっての事とはとても思えません。

唯単に、医療行政の総元締め役として厚労省が、言うなればやっとの思いで利害関係者への根まわしを終えて、重い腰を上げた?と解釈するのが妥当かも知れません。

 

―薬が増えると飲み方の勉強も大変!-Web画像より

扨て、其の医療の話となれば先日から、往年のベストセラー書であって、知る人ぞ知るアンドルーワイル博士の名著 ”Spontaneous Healing” 上野圭一氏日本語訳 「癒す心、治る力を、実は数年振りで書架から取り出しては此処のところ読み返して居ります。

其処で提唱されている生命体が本来的に備えていると言う「治癒系」其の持つ機能から捉え直される医療の新しい概念、今日言われている様々な伝統医学等、その代替医学として見直される一方での医療の多元化、将来に向かって進む統合医学化へ道が開らかれる大きな契機となった事実があります。

その結果、一般人の従来の医療に対する捉え方にも変化が生まれ、医療不信、医療訴訟の先進国と言われるアメリカでは、多くの人たちの間で自らの治癒力を頼って 「自分の健康は自分で守る」とする機運が高まり、医療革命とも言える医療に対する意識変革が大きく広がる事になったと言います。

 

―20世紀の名著 ”Spontaneous Healing”― 

この本が発表されたのは20世紀末の事であり、既に20年近く経過してますが、片や日本の医療現場の状況はと言えば、このブログ標題の「高齢者の薬併用に初指針案!」のごとくであり、高齢者を含め大部分の国民が、薬剤漬けの医療があたかも現代医学の本質であるかようにマインドコントロールされて居り、疾病平癒の真の意味、その理解には今尚程遠い状況に有るように思われてなりません。

それでは此処でアンドルーワイル博士の名著の第5章の「治癒系の冒頭にある、「存在の各レベルに共通する真実」と銘打った一文を参考までに、その一部を割愛し、下記に紹介させて頂きます。

 治癒系は現代医学の視点からは見えない。また見るのは難しいが、別な視点に立てば、其の存在は余りにも明らかである。

進化における必然性と言う一点だけを考えてみても、生き物は病気や怪我をもたらす力に対抗する自己修復するメカニズムを持っていなくてはならない事が分かる。

我々人間は、種としての長い歴史の大部分を、近代医学も代替医学も何もなしに、そもそも医者と言う存在無しにやってきた。種の生存そのものの中に治癒システムの存在が組みかまれているのである。

私はこの本を、一人でも多くの人が、自分の体に本来備わっている 「健康を維持し、病気を治そうとする自然の力」に自信を持つようになって欲しいと言う願いを込めて書いている。

しかし、読者にその治癒システムのイメージを持って貰うのは容易な事ではない。治癒システムには組織だった研究が無い為に、その構成要素とメカニズムはほとんど知られていないのだ。

それに、人間の体はその解明を試みる者の気力をくじく程に複雑であり、体が体自身を治す能力は、中でも最高度に複雑な機能なのである。

人が治癒を経験する時、其処に心身相関関係が関与しているらしいと思われることがしばしばだが、それにしても、我々はまだ生物学的なリアリティと精神とを統合する科学モデルを持っていない。

 ‥‥(そうであっても) リアリティの任意のレベルにおいて観察された真実のパターンは、リアリティのあらゆるレベルにおいても真実であると言う意味だ。したがって、もし生き物の身体のいずれかのレベルにおいて治癒システムの働きを認める事が出来れば、他のレベルにおいても同じ働きがあると推論できると、言うことになる。

ではこれから、人体のいくつかの重要なレベルにおける自己修復メカニズムについて知られている事を見て見よう。

 

―RDNとDNAの模式図―WebImagesより

以上で中断しますが、其の後で取り上げられた話が、分子生物学のDNAの分子レベルの自己治癒システム、続いて細胞レベル、創傷の治癒過程など、数ページにわたって解説しています。

そうした理論的根拠を以っての博士の言う「治癒系の存在、それを「真実」として認容するか、それとも仮説と捉えるかは、医療専門家でから見れば様々に意見の分かれるところでしょう。

 日本の現代医学の専門家のその見解、差し詰めどうであったか知るすべもないのですが、日本の多くの臨床医からすれば、否定も肯定もしない、「そうですか!そうでしょうね!」であり、其れで居て臨床の実践面の殆どが、従来の医学路線の踏襲を旨として、日本伝統医学を代替医学としての受け止めをはじめ、医療の多元的な捉え方等、対岸の火事騒ぎの程度にしか受け取られて来なかったのではないかと、想像するに余りあると申せます。

考えて見ればそれも当然であり、日本の現行医療の大部分は、医療保険制度が認めている医療であって、自由診療との併用が認められておらず、早い話が医療の質とその対価、良くても悪くても一律と決められて居り、標準医療、その平準化が原点になっていると拝察できるからです。

その弊害はと言えば、様々な難病や多くの治らない疾病の出現?であり、薬漬けは押して知るべしですが、今や何よりも大切なのは、誰もが自らの「治癒系」に頼るヘルスセルフケアの健康管理に目覚め、医療の何たるか、その本質の理解と認識に掛かっていると思われる点であります。

それでは続いてのアンドレーワイル博士の言う「治癒系の働きと「医療」の関係について述べている、著書の第7章の治癒の道の中にある 治療が適切かどうか、如何したら分かるか?」を、下記に引用させて頂き、この話の終わりにさせて頂きます。

今の日本の薬漬け医療が、現代医学の本質であるかようにマインドコントロールされている薬好きな日本人の意識解放の一助になるのではと思いますので、是非とも読んで見てください。

 

―アリゾナ大学医学校教授で統合医学の実践者のアンドレーワイル博士―

医学に何ができ、何ができないか、どんな病気が現代医学で直り、どれが治らないのか、それを知って置く必要がある。それに医学に頼るより先ず「治癒系」に頼るほうが先決だ。

感染症を例にとって考えてみよう。20世紀最大の医学の前進は、公衆衛生の向上・免疫予防注射・抗生物質による感染症の激減である。

20世紀の前半は感染症が死因の上位を占め、多くの子供や若者が感染症で死んでいった。ところが20世紀の後半は、感染症に替わって、中年以降の人達の慢性消耗性疾患が医師に治療を求める病気の上位を占めるに至った。

この疾病の転換によって、文明社会の人々は感染症、少なくも感染症にはきわめて無頓着になっている。「驚異の薬」である抗生物質が守って呉れると信じ切っているのだ。

だが、感染症の専門家の見解は大きく異なる。専門家たちは、どんな強力な抗生物質にも抵抗する抵抗菌が、後から後から容赦なく出現している現実を目撃しているからだ。

 ‥‥‥困った事に、伝播の速度とともに、抵抗性の獲得率が増大しているのである。抗生物質の新薬は、今では、わずか数か月で菌に抵抗性を付けてしまい、ひとたび抵抗株がシカゴに出現すれば、数週間後には、北京に其れが姿を現す始末なのだ。我々が細菌との軍拡競争に敗北しつつあることは隠れもない事実なのだ。

この警告的な事態は我々に、ある重要な疑問を投げかけている。病気の外的因子を叩く武器を信頼すべきか、それとも、外的因子に抵抗できるだけの力を付ける内的資源を信頼すべきなのか?

抗生物質と細菌によるイタチごっこの経験は、はじめはどんなに効果的に見える武器でも、武器だけに頼り過ぎていると、しまいには最悪の結果を招き兼ねないと言う事を教えている。

武器それ自体が細菌の進化に影響を与え、毒性を強めさせて、より危険な敵に仕上げさせているのだ。

ところが、宿主の抵抗性を高める事にエネルギーを注いでいる限り、細菌は現状のままで進化せず、我々は安全圏にとどまって居られる事になる。

従って、薬や医師に頼るよりは治癒系に頼った方が賢いと、言えそうだ。

 以上ですが、「外的因子に抵抗できるだけの力を付ける内的資源」、私達の誰もが備えている「治癒系」の大切さ、どうかご理解ください。

 実は、この事と全く同じと言って良いほどの警告的な事態が、世界屈指の農薬散布大国の日本の農業生産現場で経験させられています。

常態化している殺虫剤、殺菌剤、除草剤の多投、相手に抵抗性が付けば次々と新農薬を投入する「イタチごっこ」の展開であります。

外的因子に対する殺虫、殺菌、除草の効果を薬剤武器だけで叩く農法からの脱出・転換は、その生産物の受け入れ側である消費者側の理解に掛かっており、自らの健康を守り、自然生態生系の健全維持には、他の有効な代替策、化学農薬使用の自粛運動無くしては、問題の解決は到底出来ません。

 

―グリーンピースJPのキャンペーンサイトよりー

因みにアンドルーワイル博士は、著書の第10章の中の「有害物質から身を守る」の中で、「‥‥無農薬・有機栽培による果物や野菜は普通のものよりやや高価であり、入手の面倒な事が多いので、全てをそれに替える事は難しい。そこで汚染度の高い食品を知って置く必要がある。例えば、どの基準で測ってもリンゴは、最も汚染度の高い食品であり‥‥、確実に、無農薬・有機栽培で作られているもの以外は、私は食べないようにしている。‥‥」と書いています。拙宅でも、この時期のハウス栽培イチゴは驚く程の農薬漬けであり、家人に食べないように忠告してますし、イチゴが食卓に上がる事はありません。

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