白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

-ホリスティック医学は予防医学!-

2014年10月16日 | 健康

ホリスティック医学、ネット上でも良く見かけますが、心身のバランス・調和を重視する考え方の全体観(holism)に基く医学と言い、1987年に設立されたNPO法人、日本ホリスティック医学協会は 「ホリスティック医学」を次のように定義しています。

  • ホリスティック(全的)な健康観に立脚する
    人間を「体・心・気・霊性」等の有機的統合体ととらえ、社会・自然・宇宙との
    調和にもとづく包括的、全体的な健康観に立脚する。
  • 自然治癒力を癒しの原点におく
    生命が本来、自らのものとしてもっている「自然治癒力」を癒しの原点におき、
    この自然治癒力を高め、増強することを治療の基本とする。
  • 患者が自ら癒し、治療者は援助する
    病気を癒す中心は患者であり、治療者はあくまでも援助者である。治療よりも
    養生、他者療法よりも自己療法が基本であり、ライフスタイルを改善して患者
    自身が「自ら癒す」姿勢が治療の基本となる。
  • 様々な治療法を選択・統合し、最も適切な治療を行う
    西洋医学の利点を生かしながら中国医学やインド医学など各国の伝統医学、
    心理療法、自然療法、栄養療法、手技療法、運動療法、などの各種代替療
    法を総合的、体系的に選択・統合し、最も適切な治療を行う。
  • 病の深い意味に気づき自己実現をめざす
    病気や障害、老い、死といったものを単に否定的にとらえるのでなく、
    むしろその深い意味に気づき、生と死のプロセスの中で、より深い充足感のある
    自己実現をたえずめざしていく。

 

日本ホリスティック医学協会の会長の帯津 良一氏―

人間を「体・心・気・霊性」等の有機的統合体と捉える生気論vitalism)の観点に立って、人の健康を、社会・目然・宇宙との調和によって包括的、全体的にもたらされる積極的且つ充実した心身の健全とする考え方です。

生命体は、本来自らの健全さ保つ為の「自然治癒力」を持って居り、病を癒す原点に自然治癒力を置いて、その治療を増強することを基本とする医学です。

患者が自ら癒し、治療者はそれを援助するのであり、病気を癒す中心は患者であり、治療者はあくまでも援助者であるとするのです。

従って、治療よりも養生が大切であり、他者療法よりも自己療法が基本であり、生活習慣の改善と患者自身の「自ら癒す」姿勢が治療の中心になると言う事です。

施術者の立場からは、西洋医学の利点を生かしながら、中国医学やインド医学など各国の伝統医学、心理療法、自然療法、栄養療法、手技療法、運動療法など、各種代替療法を総合的、体系的に選択・統合し、最も適切な治療を提供するというのです。

そして、其の背景には、病気や障害、老い、死といった、生命体の避けて通れない根源的な意味を知り、生と死のプロセスの中で、生きる事の大切さ、より深い充足感を以って自己実現を目指すとの生き方の哲学を説いています。

 その原点は医療の本質に立ち返って考える新しいコンセプトと言う事でしょうか、アメリカでのニューエイジ運動(1970 - 80年代)で、インド古来の伝統医学の「アーユルヴェーダ」をはじめ、中国医学等、様々な伝統医学の根幹となっているホリスティックな人を丸ごと診る医学が注目され、1998年にはアメリア国立衛生研究所NIH)に、国立補完代替医療センターNCCAM)ができたことをきっかけに、ホリスティック医学情報が世界に発信され、広く各地で現代医学を補完・代替する医療として利用されるようになったと言います。

 

ーアーユルヴェーダの始祖とされる神の化身ーWikipediaより

アーユルヴェーダは、心、体、行動や環境も含めた全体としての調和が、健康にとって重要とみる、心身のバランス・調和を重視する考え方の全体観(holism)に基く医学であります。

古代ギリシャの医師ヒポクラテスに始まり、四体液の調和を重視するギリシャ・アラビア医学(ユナニ医学)、陰陽・五行のバランスを重視する中国医学など、その伝統医学の多くが全体観の医学であると言う事です。

其処には、病気になってからそれを治すことより、病気になりにくい心身を作ることを重んじ、病気を予防して人を健康にする 「予防医学」の考え方があり、心身のより良いバランスを保つことが健康を維持する秘訣とされています。

 ギリシャ医学を受け継ぎ、自然治癒と病気の予防を重視しているユナニ医学では、生活習慣や環境を病気の原因と考え、生活指導や食材の性質を考慮した食餌療法、理論としては体液病理説がベースにあり、古代ローマ時代のギリシャのガレノスの医学を受け継いての四体液説、4種類の基本体液のバランスがとれていれば健康であり、どれかが優位になれば病気になるとする考え方であります。

体液の調和を回復させるために、患者の気質と薬剤の性質を考慮し処方された瀉血や下剤などが用いられていたとあります。

イスラーム黄金時代には、交易が盛んであったため、地中海や中近東地域に産するものだけでなく、世界各地の生薬が広く用いられ、西洋近代医学が台頭してからも、19世紀までヨーロッパではユナニ医学の治療が活用されたとも言います。

 其処には、人の健康な姿を心身のバランス・調和のとれた姿の全体観(holism)で捉え、病気になりにくい心身を作ることを重んじ、病気を予防して健康を如何に維持するかの予防医学があり、古代のインドの伝統医学のアーユルヴェーダ、ユナニ医学や中国医学には、今日必要とされる自然に則した保健医療の考え方があるという事です。

 

ー中医学の祖とされる張仲景ー

医学は生体の構造・機能および疾病を研究し、疾病の診断・診療・予防の方法を開発する学問と言います。其の実践面での医療は、端的に申せば、医術で病気をなおす療治、治療であり、疾病の診断・診療の臨床経験に基く医療者の持つ技術力、それが治療効果に大きく拘わります。

 今、現代医学を補完・代替する医療として見直され、古くて新しい医療とされるホリステック医学、その背景に持つ予防医学のコンセプトの心理療法、自然療法、栄養療法、手技療法、運動療法等、その持つ歴史が培った現代にも通じる価値は今こそ広く理解されるべきでは無いでしょうか。

 話は替わりますが、 仏界の東方を治めて医薬を司る 「薬師如来」、人々の病気を治し、安楽を与える事で信仰を集めて来た仏様であり、そのために左手に薬壺を持っていることが多いと言います。

正式名は「薬師瑠璃光如来」であり 「大医王仏(だいいおうぶつ)」とも呼ばれ、 薬師如来は菩薩の時代に立てられた「薬師十二大願」の内の第七願の除病安楽が大きく取り上げられて、広く人々の病気を治し、延命させるだけでなく、精神的な苦痛までも取り除くという、至りつくせりの願いに応えるお医者様役の古より尤も信仰されてきた仏様です。

 

-左手に薬壺を持つ薬師如来像ー

古代の人々の信仰を集めたそうした願いは今も変わらないのですが、人の命はやがては尽きるのであり、病める人の魂を救う事こそ医療の本質であります。

近代西洋医学の人の生命の捉え方には、生体は物質と物理的化学的現象のみによって説明できるとする機械論に基ずく考え方がその根底にあり、人間を「体・心・気・霊性」等の有機的統合体ととらえる生気論(vitalism)とは相入れない立場にあると言います。

 其の意味から申せば、今日の近代西洋医学は、一つの臓器、一つの病気をつぶさに診る部分偏重と要素還元主義に陥ってしまっていると言われ、それだけに真に人の心は救えない医療技術となってしまい、そのアンチテーゼとして提唱されつつあるのが全人的に病を捉える伝統医学へのアプローチであり、補完・代替医療が求められる所以でしょう。

アメリカ国立衛生研究所(NIH)に作られた国立補完代替医療センター(NCCAM)は、補完代替医の確かな評価を明らかにしようとする試みであり、真の医療を問い直す新しい挑戦の一つと言う事では無いでしょうか。

今や日本は未曽有の老人大国となり、年々増大を続ける医療費の公費負担は限界にあり、最早医療行政は破綻の危機にあり、医療に対する国民の意識改革以外に改善は望めない状況にあるかと思われます。

 

-帯津良一先生の共著書ー

そんな中で、予防医学と成り得る 「ホリスティック医学」の真の意味、その救世主役になるには、どんな形で自らの健康管理に個々人がそのコンセプトを実践出来るかに係って居ます。

前述の「ホリスティック医学」の日本の第一人者であられる帯津 良一氏は、講演や多くの著書でその様々な実践情報を発信して居られます。

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