拙宅の新プランター栽培での春の定番野菜とも言える「スナップエンドウ」、昨秋の種播きが遅かった為に若芽のうちにヒヨドリの食害に遭い、悉く食い尽くされて跡形も無くなって今年は全くのお休みとなりました。
残念な事でありますが放って置いたのが悪いのであり、それ程に腹立たしく思われないのは 「スナップエンドウ」を毎年楽しみして食べていた家内が亡くなって、張合いを亡くしてしまった所為かも知れません。
―新プランター栽培定番のスナップエンドウー
扨て、日本でサヤエンドウと言えば「絹サヤ」が多く 「板サヤ」とも呼ばれ、一般に鞘が平たくて、豆の部分が薄い程好まれると言われ、微かに豆が浮き出た鞘の「ミドリ」を味わう、主に付け合せにする野菜であって、豆を食べる実エンドウとは一寸趣が違います。
其れに替わって実がしっかり膨らんでも柔らかく、鞘も厚くて食べ応えがあり、春先の「ミドリ」の野菜として、絹サヤと同じように出回るようになったのが 「スナップエンドウ」であります。
元はアメリカで育成されて日本に入って来た品種ですが 「シュガースナップエンドウ」と言うだけあって甘味が強く、歯ごたえがあり、豆とパリッとしたさやの食感は「絹鞘」とも違い、またエンドウ豆の「グリンピース」にも無い、独特の美味しさがあり、それが「スナップエンドウ」の持つ特徴です。
―新プランター栽培で収穫したスナップエンドウー
「スナップエンドウ」を自宅の新プランター栽培で育てると、春朝早く豆の膨らみ具合いを触って見ながら切り取って、直ぐにさっと熱湯に通し、マヨネーズ等を添えて、即食卓に載せて味わう楽しさがあり、まさに家庭菜園打って付けの野菜です。
実は、その「スナップエンドウ」では有りませんが、同類のグリーンピース、青豌豆の栄養成分についての話が、アメリカの健康食品サイトの中の「今週の食べもの」に取り上げられて載っていました。
―whfoodorgのサイトロゴマークーWebPagesより
ご存じのように豆類は一般的に、栄養的には大変優れた食べ物ではありますが 「グリーンピース」と言えば、終戦後直後の食糧難時代に疎開先から東京に戻って、一面の焼野原にポツンと残ったコンクリート躯体だけの中に作られた被災者アパート住んで居た当時に、アメリカから援助物資で配給された事があり、それが子供の頃に初めて目にした青い豆でありました。其の名前が頭に焼付いて居て、その頃の食べ物に窮した想い出が苦如くも蘇って来ます。
そんな厳しい食糧不足であった子供時代を思い浮かべながら、どんな事が書かれているのか興味を持って読んだのですが、その中身に日本のネット上ではあまり見掛けない情報があり、その一部を一寸紹介させて頂きたいと思います。
―グリーピースで思い出す一面の焼け野原であった風景―WebPagesより
先ず、其の冒頭の「グリーンピース」の新しい、有益な新事実に揚げられていたのが、「グリンピースは糖や澱粉が多く豊富に含まれている豆類と一般に思われていますが、それだけでは無く、大変ユニークな健康を守る植物栄養素の集合体である」との書き出しです。
それらの栄養素の中で取り上げられていたのが、ポリフェノールの一種である 「クメストロール」と呼ばれる植物エストロゲン様物質の胃癌を防止する作用に関してであり、最近の最先端研究課題になっていると紹介されている話です。
-日本では鴬まめとも言うグリーンピースーWebPagesより
メキシコ市を中心ベースとした研究でありますが、その他のマメ類とあわせて、毎日の「グリンピース」の消費によって、特に1日の「クメストロール」2㎜グラム或いはそれ以上の摂取量で、胃癌(消化器癌を含め)の発生リスクが低下する事が明らかに示されたと言うのです。
1カップ、160gのグリンピースには、少なくも10㎜グラムの「クメストロール」が含まれていると言いますから、健康維持の為に、毎日2㎜グラムの摂取は誰もが容易に摂れる量と言っています。
次に揚げているグリンピースの恩恵は、抗炎症作用と活性酸素除去作用の鍵を握る、ユニークな植物栄養素を含んで居る事であります。その含まれている植物栄養素の中で、最近見つかったのが「サポニン」と言う物質であります。
それらは、殆どエンドウだけに出現するので、エンドウ属の“pisum.”を付けた配糖体のサポニン、pisumsaponins I & II 及び pisomosides A & Bと呼ばれと言います。
それらの成分がグリンピースには含まれていて、他の植物栄養素と結び付く事で、健康へのインパク効果が広く及ぼされると言うのです。
―多彩で豊富な栄養素の宝庫の豆類―WebPagesより
その持つ抗炎症作用と活性酸素除去作用の恩恵に就いて、もし、グリンピースが澱粉質が多くて、植物栄養素の形では、それ程の作用が無く、或いは生体の組織を支えるような野菜で無ないとの従来の捉えて方であるならば、今や改めるべきと言っています。
グリンピースには、抗炎症作用及び抗活性酸素作用を持つ栄養素がしっかりと詰まって居り、しかも、それらの健康を支える栄養成分が幅広い栄養カテゴリーの中に存在していると言うのです。
例えば、フラノボイドのカテゴリーでは、活性酸素除去作用を持つカテキン及びエピカテキンで有り、カロチノイドのカテゴリーでは、アルファカロテンとベータカロテンであります。又、フェノール酸類では、フェルラ酸とコーヒー酸が含まれています。
ポリフェノールでは「クメストロール」であり、更に前述のpisumsaponins I & II 及び pisomosides A & Bであり、それら殆どがエンドウ属だけに見つかる、抗炎症作用を持つ植物栄養素であると言うのです。
―サポニンと言えば思い浮かぶ高麗ニンジン!-
活性酸素除去作用を持つビタミンでは、ビタミンC、ビタミンEがあり、特に多く含まれるミネラルでは亜鉛があります。尚、鍵となる其の他の抗炎症作用を持つ栄養成分を揚げるなら、オメガ‐3脂肪があり、アルファーオレイン酸の形で含まれて居ます。
私達は心臓病や2型糖尿病、関節炎を含む殆どの炎症性疾患のリスク低下に関連しては、抗炎症作用を持つとされる、これらの栄養素リストに通常期待します。
大規模なグリンピース摂取の研究及びそれらの慢性炎症性疾患の問題、尚未だ利用されずに残されては居りますが、既に研究者たちはこの分野での関係に付いて、2型糖尿病では特に其の関係効果を示唆し始めて居ると申しています。
分かって居るのは、好ましくない慢性炎症作用や好ましく無い活性酸素リスクが2型糖尿病のリスクを増大させている事であります。
しかも、グリーンピースの摂食は、2型糖尿病のリスク低下に関連しているのですが、それにも拘わらず従来は、其の関係がグリンピースに含まれるタンパク質と強度に含む植物繊維に拘わっていると理解されて来たと言うのです。
―これがグリーンピースの姿です!-WebPagesより
今や研究者達は、グリンピースに含まれる抗炎症作用、抗活性酸素作用をもたらす栄養素が、それらの慢性的な健康問題のリスク低下に、重要な役割を同等に果たしていると理解していると言っています。
尚、過度の慢性炎症や活性酸素リスクは、2型糖尿病のような慢性疾患への進展のリスク要因であるばかりでは無く、癌の発症リスクをも増大させることが明らかにされていると言います。
それを示したのが、前述のメキシコ市での研究で明らかにされた、グリンピースに含まれるポリフェノールの「コメストロール」の胃癌の発症リスクを低下させる作用であります。
―コメストロールのC15H8O5構造式―WebPagesより
以上ですが、これぞ今、新しい研究で明らかにされる医食同源の新機軸ともなる情報と受け止めて、グリンピースに限ったことでは無く、その他多くのマメ類に共通して含まれる、大切な植物栄養素のポリフェノール、フラノボイド、カロチノイド等、それらの持つ特色の健康促進効果、その認識を新たにすべき時ではないかと思われます。
私たちの毎日の食事から摂取すべき、そうした植物の持つ栄養素の不足が遠因となって、飽食である故に日常生活での健全な生体の維持代謝活動が阻害され、結果的には生活習慣病言われる様々な疾患に捕まるのであり、とりわけ二人に一人は掛かると言う、癌発症リスクが増大しているとも考えられます。
此の話、豆の中でも青い半未熟豆を食するグリンピースのエンドウ属に含まれている、栄養学で言う必須栄養素に限った事では無く、人間に取って大切な食品の中に含まれる、未だ明らかにされていない様々な植物栄養素、その健康に及ぼす効果が示唆されているのであり、訳の良く分からない 「健康食品」サプルメント情報等には惑わされる事無く、食の大切さの観点を新たにして、捉え直す時代情報と受け留めるべきと思いました。
―実取りエンドウの種のグリーンピース―WebPagesより
それにしても、エンドウは野菜ではありますが 「絹さや」、「スナップエンドウ」、「グリーンピース」の実エンドウの三態での食べ物であり、大変ユニークであって、他のマメ類とは一寸と違ったエンドウ属特有の栄養成分を持つ話、好物の「スナップエンドウ」の価値が一層上がります。
―新プランター栽培で越冬するスナップエンドウー
唯、家庭菜園で作るとなると、これが亦、もっと連作を嫌う作物であり、最低でも5年は間をあける輪作が必要と言います。来春は新プランター栽培で亦 鳥害に遭わないようにして 「スナップエンドウ」をしっかり育てる事に致します。
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