鮎と戯れて・・・魚族に感謝

東北地方を中心とした短い夏のあまり多くない鮎釣りの記録。家族に感謝して。近くの広瀬川の環境等にも拘るも、オフは時事問題も

ダイワ鮎マスターズ南東北大会

2013-07-26 11:08:05 | 小国川

 外は雨、梅雨本番を感じさせるような降り方です。 最初はシトシトでしたが、幾分強くなってきました。 雷様も怒りはじめたようです。

 きのう早朝は雨降りではなく、それだけで重い気分にならずに運転できました。 平日だからかどうか、仙台から山形へ向かう車はトラックを含めほとんどなく、逆に山形から仙台へやってくる車、大半はトラックですが、はたくさんありました。

 会場である小国川一関大橋には5時過ぎには到着しました。曇り空、小国川の水量は7日のシマノのときと大して変わらず。 ただ全体的に7月も下旬というのに、7日よりも寒いように感じる。 

         

 上が本部の上流側で、下は下流側です。

 

 さすが?はダイワの大会、平日開催、しかも延期されての開催にもかかわらず結構集まりました。 92人の参加といいます。 その割には車が多かった。

 本来は上流側と下流側の二つに分けられるのですが、今回は参加人数の関係でしょうか、帽子はつばが赤と白であっても、エリアは一つということになりました。決勝戦用の場所の確保ということもありません。

 3000円の参加費を支払ってワッペンの抽選です。A-79です。 本来から言えば上流側の79番なのですが、今回は単純に79番です。 ダイワはオトリの受け取りが、1番・50番・100番からとなりますので、79番はかなり後ろの方となります。抽選の段階で厳しい状況となりました。

 空は暗いし寒さもありますのでカッパ(ショートレイン)を着用しました。これは正解でした。7時の予選スタートと同時に結構強い雨が降ってきました。 まあ、何十分も降り続くということではなく、その後は降ったり止んだりの繰り返しです。 

 水は冷たかった。16.5度くらいでした。 手を入れると直に冷たさが伝わってきます。でもその割には足の方はぴったりと下タイツを履いているためか、冷たさも何とか我慢できる程度ではありました。 ウエットタイツです。 ほんとうはドライタイツかスリムウエダーにしたかったのですが、増水している川では冷たくても安全のためウエットタイツにしています(年齢を考えれば、直接冷やさない方がいいのは重々承知していますが)。

 全体で92人の参加と少ないのですが、50番から99番までの列は、前の方にたくさんの選手がいて、私の後ろには5人しかいませんでした。 オトリ2匹を受け取って、さてどこに入ろうか?思案してもどうにもなりません。

 予選開始の前に懇意?にしているオトリ店の人と話をする機会があったのですが、2,3日前にものすごい大水となり、R13の方の公園は水を被ったといいます。その泥を流すのに消防のホースを使ったりして大変だっと言ってました。 そんなことがあって、かなり鮎は流されている、どこに入れば掛かるのかは分からないと正直に話されました。その中でも流れが緩くなっているワンド状態のところは残り垢があるかもしれないとのこと。 そんなこともあって小国川でのオトリの販売は1週間で開店休業とも自嘲気味に話していました。

 そんなこともあり、オトリを持って向かったのは下流側、楽をして近場、といってもシマノと同じところ、中洲の分流にしました。 本当は分流の上流の本流の右岸に入りたかったのですが、ここはいつもすぐに埋まってしまいます(人が入ってしまいます)。

 こんな感じです。

 

 (分流の様子)

 

 ここには私も入れて4人だけでした。

 

 でも掛かりません。7日の再現は無理としても、せめて坊主だけは逃れたい、何とか1匹は確保したいという切なる思い・願いを胸にオトリを流れに送り込むのですが、現実は非情です。 年寄りを相手にはしないようです。 僻み根性が出てきます。 鮎には敬老精神がないのか!なんて言ってみても始まりません。 鮎は天邪鬼の典型ですから。

 45分近く粘ったかな、全く掛かりませんので、ジプシーの旅に出ました。とはいっても早々竿を出せるところはありませんが。 分流を下って分流と本流の合流点の上流でも竿を出しましたが、ウントモスントモいいません。 川が応答するのは根掛かりだけです。

 

 上の写真は本部側を見たもので、写真の右側は広い早瀬から急瀬、そしてガンガン瀬となります。 別角度から見るとこうなります。(下の写真) 写真中央の中洲の向こう側が分流です。

 

 ここでは、左岸側から竿を出している人がいましたが、お互いに全く掛かりません。石はすっかり垢(苔)が飛んでいます。でもどこかに残り垢がないか、広く探ってみるのですが無駄な努力だったようです。

 途方に暮れてどこに入ろうか、どこから竿を出せるか周囲を見渡したところ、右岸へチ狙いの人が一杯いたところの一部に何とか入れそうなところがありましたので、半ば強引に入れさせてもらいました。 ところが肝心のオトリ鮎が泳いでくれません。もう弱っているのです。右岸へチ迄行ってくれません。行ったかなと思うと、水面近くに浮いているのです。これでは掛かりません。 背バリ仕様です。 周りの人はほとんどみんなおもり使用でした。この違いが出たのかも。 何とかしておもり恐怖症というか心配性・不安症を克服しないといけません。

 竿を出していた時、思っていたことは、お恥ずかしながら ”早く温泉に入りたい、温泉で温まりたい” ということです。 これでは勝負に勝てるはずがありません。もう既に敗北主義です。 ここまでお付き合いしていただいた皆様はすでにピンときたことでしょう。 そうです、予選の時間は7時から10時30分(本部帰着は11時)までですが、9時45分で納棺ならぬ納竿(まさに納棺ですが)することにしました。

 結果は7時から9時45分で釣果ゼロ(オトリのみ2匹)でした。 予選の結果はトップが13匹です。凄い人です、偉いとしかいいようがありません。地元のクラブの人です。1匹でも掛けた人は72人、つまり”20人は釣果ゼロ”という結果でした。酷いものです。

 その後は仮眠したり、おにぎりを食べたり、写真をとったり、決勝戦をみたり、また車で眠ったりを繰り返し時間を過ごしました。 せめてこうなったら最後の最後の期待、抽選会にすべてを掛けよう!!幸いにもダイワは自分には相性がいいところ、過去にもクーラー等結構な品物が当たっています。一昨年もクーラーが当たりました。

 でもその間にあった出来事、心象風景とでもいいましょうか、今後のことで決定的なことがありました、そんなことが起こるなんてその時までは全く信じられませんでした。辛い現実ですが、これが現実です。事実なことです。今までは気が付かなかったのか・・・、そんな余裕がなかったのか、まさかこんな気持ちに襲われるなんて・・・。自分で自分を知らなかった、きちんと向きあっていなかったということなのか?(なんのことか分かりませんよね)

 仮眠して起きだして車の外に出て、車のドアの窓に映る自分の姿を見て、衝撃を受けたのです。 今まで何度も見てきたのに・・・。お笑いになるかもしれませんが、自分のガラスに映る顔を見て、ガーンとショックを受けました。

 こんなに老けていたのか?!俺という人間は、newoneはこんなに老けていたのか??!!自分の顔なのに、とってもみすぼらしく、醜いようにさえ感じてしまったのです。 なぜでしょうか? なぜ今この時にそんな気持ちにならざるを得なかったのか??

 場所の関係かもしれません。 きょうはダイワの鮎釣り大会の日。 周りには若いエネルギーに満ち溢れている釣り人達が一杯います。 周りはみんなそうですと言ってもいいくらいです。 それに大会の惨敗が追い打ちをかけたのか。 気力体力が衰退したのは事実です。かってなら時間を残して川から上がるなんてことは考えられませんでした。時間いっぱいまで粘ったものです。最後の最後まで尽力するのが当たり前でした。

 根気がなくなったことも事実で、これは加齢に伴う必然的な結果といっていいのでしょうか? それとまだ試合が始まる前のことですが、隣に止めた山形県の人から言われたことがありました。『おとうさんが落としたのでは?』と言われたのですが、確かに二人の車の間には何か落ちていました。彼がいうには帽子に付けるサンシェードのようだと。 これもちょっとショックでした。 見知らぬ鮎釣り師から『お父さん』なんて言葉を掛けられるなんて・・・。(思い起こせば映画「じんじん」の撮影の時も、ディレクターらしき人から言われたことがありました。) その時は複雑な心境ではありましたが、自分を否定するかのようなことまではいきませんでした。

 それといつも一人が多かったのですが、このところは二人で参加することが多くなってきた鮎釣り大会ですが、今回は一人になったこと、しかも増水のため開催が延期になってしまったことも少しは影響しているのかもしれません。 でも大会参加者の中には何人か知ってる人がいて雑談はできるのですが。

 自分では、確かに白髪は多いがこれは遺伝的なことが大きく、全体的には若作り(馬鹿づくり)であり、同年輩の他の人よりも若若しい男と思っていました。 体だけではなく、気持ちの上でも活動的ではないかなと思っています。 でもきのうの午後早くの出来事はそれらをすべて打ち消すような、衝撃的な出来事でした。

 自分の顔を見て、ガラスに映る自分の顔を見て、何て老けた生気のない顔をしているのだろうと思ってしまった。 グリム童話に出も出てくるような、これが本当の怖い話だったりして。 自分で自分の顔が醜く感じるなんて、こんな自己否定がありますか。

 はやり一番はきょうの大会の結果があまりに情けなかったこと(気持ちの上では何としても寒河江川のブロック大会に出たいと強く思っていたのですから。)や、周囲の元気な若い釣り師たちの会話や動作を見ていて、ああこれはもはや自分の出る幕ではない!!もうすでに若者たちの世界となっていたのだ、それを知らなかっただけである、と思ってしまいました。思わされました。 何と気が付くのが遅かったことか!!そうか、今まで何人もの釣り仲間が大会から去っていったが、それはこういうことだったのか!もう引退する時期であると悟ったから出るのを辞めたのか! 

 それに引き替え自分は何と鈍い、ある意味傲慢な男であったことか!!70歳まで大会に挑戦し続けるなんて大言壮語をしていたなんて、これは未熟さの表出以外の何ものでもないのか! そう思い始めたら、もう完全に周囲から浮き上がっている自分に気が付きました。 もう思うとこちらからも声を掛けられませんでした。 自分の殻に閉じこもってしまったかのよう、とてもその場に居辛い感じです。

 正直に心の映りゆくさまを書いてきましたが、読んでくれている読者は私の心を理解できるでしょうか。 寂しさ、人生の悲哀を急に感じてしまった。それは身を引くという時期を逸してしまったから・・・。

 27日のがまかつの大会を最後にして、もう大会に出るのはやめよう!そう思いました。ちょっとだけ惜しいのは、シマノのベテランアングラー賞ですが・・・。 そうかあ、やはり男は ”引き際が肝心” なのだな、そう思います。

 そういう気持ちで臨んだ最後のイベント抽選会。 92人と参加者は圧倒的に少ないのに、なんにも当たりませんでした。 何から何まで完敗です。 そうそう決勝戦での優勝者は17匹でした。下流域で釣ってきたのですが、彼は予選も13匹でトップ通過者でした。 凄い!の言葉以外ありません。 しかもお楽しみ抽選会でも最後に曳舟が当たったのですから。 何から何までツキもあったということでしょう。 それに引き替え・・・はやめておきましょう。

 広瀬川で鮎が釣れていればまた気持ちは少しは変わっていたのかもしれません。

 唯一よかったのは仙台と小国川の往復とも渋滞はなく、スイスイと走れたことでした。帰りは眠くもならず、休憩もなしで1時間30分近くで無事帰宅できました。

 長くなってしまいました。読んでくれてありがとうございます。

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6 コメント

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Unknown (ayu)
2013-07-26 17:11:46
年をとっても気持ちは歳をとっては駄目ですよ。周りの人から、逆にうらやましく思われるように気持ちを持って下さい。がんがん瀬に立ち込まなくてもいいのです。趣味なんですから、楽しくやりましょう。
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ayuさんへ (newone)
2013-07-26 21:33:50
 激励ありがとうございます。 ayuさんも大会に出ていらっしゃるのでしょうか。

 確かに鮎釣りは趣味の世界なのですが、振り返ってみると、趣味だけでは飽き足らなくなって試合に打って出たわけです。
 その結果一時は上手くいき、全国大会にも2回出場することができました。 
 その夢をもう一度ということが今回はっきりと無理とわかった次第です。それなら雰囲気を楽しむということで、明確な方針変更をすることも一つの考えかと思います。

 それに耐えられるかどうか、今後じっくりと考えてみたいと思います。
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ノンビリも良いですよ (yodakinbo)
2013-07-26 22:44:06
newoneさん今後どうされるかわかりませんが、目標を持っての大会挑戦されてきたのは尊敬します。

ダイワ大会で1番を引き最良ポイントへ走りましたが、ターボが効かなくなりへたり込み後続に次々抜かれダメポイントに入りました。
大会は大会でいいところもイッパイありますが、これで競争の釣りは止めました。

今は毎日行ける!余裕があるので勤めてる頃より1日目いっぱい釣らなくなり3時には納竿で、ノンビリ楽しむ釣りに徹しています。



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たしかに歳はとったけど (kawasemi)
2013-07-27 07:26:13
マスターズも厳しい条件下での開催となったようですね。
オーナーカップで益田川を一緒に訪れたのも随分前のことになりました。たしかに歳をとりましたが、年齢を重ね風格漂う鮎釣り師を目指すのもいいかなと思っています。
来年は余裕があるので、また一緒にトーナメントに出られると楽しみにしていましたが・・・・
まぁ、近いうちに何処か遠征しましょう。
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yodakinboさんへ (newone)
2013-07-27 20:52:34
 マイペースで鮎釣りを心から楽しんでいるようですね。 こちらの地元広瀬川はどうなっってしまったのでしょうか? もう最悪です。

 今日のがまかつの大会は、10秒間隔で、基本的に追い越し禁止ですね。

 今日もいろいろありました。詳しくはブログに書きますが、考えさせられることもありました。

 
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kawasemiさんへ (newone)
2013-07-27 20:57:56
 コメントありがとうございます。

 風格の漂うダンディな鮎釣り師、それを目指してきたつもりでしたが。

 今日のがまかつの大会でもいろいろありました。 人間は常に悩み迷う存在であると思わざるを得ませんでした。 詳しくはブログで。
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