日,暮らし

明日は明日の風が吹く。

「はなうた日和」山本幸久

2005-10-04 | 日々の読書
なぜだか,最初に新聞の書評で見たときから,この物語の舞台,世田谷線が,都電荒川線だと勘違いしていた。東急世田谷線でした。

世田谷線沿線の8つの物語。直接的には何の関係もないんだけど,どこかでだれかが,そして何かが関係していて,一つ一つのお話を作っている。

電車の窓から見える町の景色や歩いている人,それは自分とは全く関係のないものだけど,でも一つ一つに物語があり,人生があるんだと,とても強く思ったのは,大学4年の就職試験の面接の帰り,夜の町に明るくともる家々の明かりを見たときだった。あの一つ一つの明かりの中に,一つ一つの人生があるんだって。

それから,少しずつ世間というか,世の中が見えてきたのかもしれない。

時々,若いころって,バカなことをやっていたよな・・と思うことがある。人生なんて,消しゴムで消してしまいたいようなことばっかりのような気持ちさえしてくることがあるんだけど,それがあって今の私がいるんだろうなとも思う。

明日は今日の続きかもしれないけど,でも,今日とは違う新しい日。何かいいことがあればいいな。ほんの小さなことでも。

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