日,暮らし

明日は明日の風が吹く。

あれこれと手当たり次第

2008-09-08 | 日々の読書
9月になったが,まだまだ暑い。暑いと頭が働かなくて,難しいことが考えられないような気がする。先日,たまたまテレビをつけていたら,某国営放送のガッテンという番組で,アルツハイマーにならないようにするための生活というテーマの放送があった。有酸素運動と,食事と,それと人との会話と。なんだか最近物忘れがひどくなった気がする私は,結構真剣に見てしまった

相変わらず,机の上には,読みかけのハリポタ6巻上巻が置いたままで,いろいろと他の本に手を出す私・・・。

読了:
「母が重くてたまらない 墓守娘の嘆き」信田さよ子著(春秋社)
「ルポ児童虐待」朝日新聞大阪本社編集局(朝日新書)
「夏から夏へ」佐藤多佳子著(集英社)

最初の本は,母と娘の話。先日読んだ本とテーマとしてはつながっているが,カウンセラーの立場から,現実の相談を元に書いてある。この方は,長年アルコール依存症の治療に携わってきた方だ。アルコール依存の問題は,ある意味外に分かりやすいが,しかし,例えば母親を重く感じている娘のように,「一見何の問題もない家庭に育つ子どもが感じる不幸は,伝達が困難であり」「なかなか言語化ができず,他者に理解されにくい」(P.31)とあって,娘にとって真綿で首を絞められるような状況であっても,それがなかなか人には,そしてもちろんその親にも,理解がされにくいということだ。それは,ある意味,恵まれた環境に育ったと言われるような状況だから。

実は,この本を読みながら,ある友達のことが頭に浮かんだ。そこは仲良しの母娘で,もちろん男兄弟もいるのだけど,お父さんが忙しいからか,母と子どもたちの仲がいい。だんだん子どもたちも大きくなって,今は大学へ行っている子もいる。最初に感じた違和感は,今は大学生になるお兄ちゃんが中学校くらいのとき,転校した女友達から来ていた手紙を黙って読んだと聞いたときだ。親として当然という立場だったが,しかし,いいのか,それは・・と思ったのだった。

本当に余計なことながら,あなた,大丈夫なの?と言いたくなる。そして,自分が読んだ何冊かの本を手渡したくなる。もちろん,おそらく,そんなことをしても何の役にも立たないだろうし,そして,多分決してしないだろうが・・・。

その点,児童虐待のほうが,まだ世間には分かりやすいし,今すぐ救うべき存在であって,一刻の猶予も許されない状況にあると思う。しかし,一方,このルポを読んでいて,虐待の連鎖というか,どうしてこうなってしまったのかと思うと,一概に虐待した親だけを一方的に責められないような気持ちにもなってしまう。救うべきは,被虐待児はもちろん当然のことながら,加害者である親もそうなのではないかと・・。

最後の本は,友達がお薦めと紹介してくれていたので。陸上日本代表男子の4継(400メートルリレー)の話。去年の大阪の世界陸上から北京オリンピックまでのドキュメントで,その後御存じの通り,そのときのメンバーで北京オリンピックでは,銅メダルを獲得したのだった。著者の佐藤さんが自分で,私はミーハーで・・と書いているけれども,本当に好きなんだなというのがよく分かる。

娘が高校時代,フィールド競技ではあったものの,陸上部だった。中学までは運動部とはいえ,全く違う部活だったので,走るのも決して速くはなかったのに,なぜ陸上部・・と,入部したときはびっくりした。けれども,3年間頑張って,最後の大会では,結構いい成績を残した。私も,一度だけ試合を見に行ったことがある。トラック競技とフィールド競技と,並行して行われていて,さすがにトラック競技は華やかだった。そしてリレー競技は,これまた声援もすごかった。強いチームはやっぱり親も熱心なのか,それとも私が慣れないせいか・・・なんだか自分が偉く場違いなところへ来たような気分がしたのを覚えている。で,娘の競技は遠くから見ただけだったけど,日ごろから頑張っていた様子を思い出して,ちょっとうるうるした。

「ぐるりのこと」(映画)

2008-09-03 | 映画もまた楽し
映画を見た。レディースデーだ。「ぐるりのこと」(橋口亮輔監督)都会では,ずっと前に公開されていたけれども,田舎まではなかなかやってこない部類の映画。紹介しているテレビを見て,見てみたいと思っていたところ・・・やっとこちらにもやってきました。シネコンではなくて,ミニシアター系の映画をしている近所の小さな映画館で。水曜日だから,さすがに女性が多い。とはいえ,半分入っていたかどうか・・。

テレビなどのニュースに写る裁判所での法廷の写真は,開廷の前に,裁判官等,一同が揃ったところで撮されているが,そこに被告人が立っていることはない。法廷画家は,大きな耳目を集める事件が裁判になった場合に,法廷での被告人の様子をスケッチする仕事・・らしい。テレビなどで,そのスケッチなどを見たことはあったけど,どんなことをしているかは,初めて知った。

映画での法廷シーンは,ここ10年あまりの間に起こった大きな事件を思い起こさせる。なんといっても,児童殺傷事件の被告人が判決後に被害者の親に対して発した暴言には,見ていて辛くなった。なんだかなぁ・・・。

美大で日本画を選考していた夫婦。妻が生まれたばかりの子どもを亡くし,心を病んで,それから立ち直るまでの物語。2時間ちょっとの映画の中にも,ハッとしたせりふがある。本当に,相手がちゃんと感情を示してくれる?と,新婚の友達に問い掛ける妻は痛々しい。好きなら好きと言ってやれよなぁ・・と,つい思ってしまう。

人間,生きていたら,いろんなことがある。何の心配事もなく,飄々と生きているように見える人だって,人生,山あり谷ありだ。ただ,それを表に出すか,内側に秘めるか,そこから前向きに向かっていけるかどうかだけの違いなのかな。

自分に起こったことだけが特別なことだと思わないこと,自分だけが不幸だと思わないこと・・・多分,みんな同じ場所に立っているんだと

投げ出す

2008-09-02 | 日々の生活
お国の責任あるお方が急にお辞めになるということで,夕べから世の中がばたばたしている。1年の間に,2人が続けて投げ出すとは・・ということで,某野党の女性党首が,なんかわけの分からん名前をつけて憤っていたけど,なんか,あなたに言われてもなぁ・・と見ながら思う。確かに,幾ら時期を見て,一番良い時期に辞任をしたんですと言われても,改造1か月じゃあなぁ・・・。あのとき,某幹事長との間で何か密約があったのかということが,確かテレビで話題になっていたような気もするけど,本当は辞める気だったん?と言いたくもなる。で,某野党の党首選は,霞んでしまった感もいなめず。なんせ,無投票ってことだから,元大臣の女性候補との一騎打ちか,と言われる方が話題性もあって,インパクトあるだろうなぁ・・・

多分,庶民に分からない部分でいろいろとあるんだろなと思うが,しかし,ちまたの声にあるように,一度与党も下野してみるといいかも・・・。連立は,やっぱりまずいだろうなと思うし,それに,野党第一党だって,例のお姫さま見ていると,選んだ選挙民の方は,全くもう・・・って思っているに違いないと思うがどうだろうか。政治的手腕と私生活は別物ということかもしれないけど,しかし,一夜明けたらあの様子っていうのも,まあ,勢いで言っちゃったんだけど,よ~く考えたらやっぱりムリっていうのもなぁ・・厚顔無恥であることが,ああいう場合は必要不可欠な性格なんだろうか。それが必要な資質であるなら,私には,とてもじゃないけど,政治家なんてものは,なろうとも思わないけど,やれないと思う。今の私には,ン十年たっても,穴があったら入りたいことの多いことで・・・

とはいえ,時の首相も,今回はほとほと嫌になったことでの辞任劇なんだろうか。もういいや,辞めてやるって思ったんだろうけど,そういう意味では,オリンピック選手で,周りの意向で,本当はここで一息つきたくても,選手を続けざるを得ないような人もいるだろうから,首相はいいですねって言いたくなる人,いるかも・・。

嫌になって投げ出すと言われれば,私も,今回某活動のお役を,もう辞めますと,一方的に言って「投げ出して」しまったまあ,この春くらいから,ゴタゴタとあったんだけど,一番の原因は,私のことなのに,私の知らない間にいろいろと決まっていて,それを自分は全く知らなかったということかと。なんか,気を遣ってやってくれたことと,最大限,よいほうに理解しても,それはないだろうと言いたい私・・・。私って,そんなに物わかりの悪いような,話の通じない人間のように思われていたんだろうか。

とはいえ,その連絡をしたけれども(メールだけど),何の連絡もない。了解したとも,その話は,ちゃんと直に言ってくれとも,何とも・・・だ。去る者追わずという姿勢なら,それはそれでいいことで,自分がやってきたこの10年近くのことも,所詮その程度の事だったんだということだが・・・なんだかなぁ・・・。まあ,慰留されたら残ってやるなんて,偉そうなことなど言わないんだけど,なんとなく自分が決めて決断したことながら,やっぱりこれは投げ出したと言われても仕方がないなと思う,後味の悪い今日この頃・・。

そんなわけでもないのだけど,勢いで,ネットで本をポチッと買ってしまう。ウェブに読んだ本一覧を揚げている方の読後感がおもしろそうだったので。ブランドのバッグ買うより安い・・と言い訳をしつつ,しかし,塵も積もれば山となるだ。しばらくポチッとはやめとこうと思っていたのに・・・