ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

まぼろしのティエス・ワイン?~セネガルで初のワイン生産

2015-10-09 07:30:43 | アフリカごはんとビール
ンボテがまだセネガルに駐在していた10年前。北部ルーガ州の田舎の村に泊まった。灼熱の季節、ビールの一つも飲みたかったが、ムスリムの多い土地柄、街にそんなものは見当たらなかった。

ところがそこを任地とする協力隊員がひとこと。「ビールが買えるとこ、知ってますよ!」へー、そうなんだ。だったらちょっと飲もうかな。そこで、意外な言葉が。「ワインだって手に入りますよ。ティエス・ワインですけど。」

ティエス・ワイン?!ティエスとは、首都ダカールから70キロほど内陸に位置する町。そしてその一帯を囲う州を指す。しかしティエスでぶどうが取れるとは思えず、ワインなんて想像もしていなかった。ンボテは迷わずティエス・ワインを手に入れに行った。


出てきたものは、おきまりのスタイル、ビニール袋に小分けされた赤ワイン。この端っこを噛みちぎって、ワインをチューチュー飲むのだ。灼熱の中、冷えたまぼろしのアルコールはそれだけでうまかった。しかし、もしレストランで出されたら、全く違った味わいだっただろう。

あとで聞くと、モロッコあたりの安いワインに混ぜ物をして、安く小分けして売られているものだったらしい。それをなぜティエス・ワインというのか、分からなかった。


などという話を思い出していたら、4日のAFPにこんなあった。

'Le premier vin produit au Sénégal prend corps à l'ombre de baobabs'
「セネガル初のワイン生産、バオバブの木陰で現実に」

話の舞台はダカールから沿岸を東南東に60キロ進んだ沿岸沿いの小さな町、ンゲッコ(NGUEKHOKH)。そこには「バオバブのぶどう園」と名付けられた10haの農地で、カベルネ・ソビニョンを含む5つの種のぶどうが農場で栽培されている。

「ここには季節感がないのが難しい。それから圧倒的に水が少ない。」

フランス本土でぶどう摘みは毎年、ほぼ同じ日付けに行われるそうだ。それほどタイミングは重要。ここでの見極めはとても難しいという。

農主はセネガルに長く身を置く60代のフランス人。元は情報技術者の出身、果敢なチャレンジが続く。


二期目の出荷となった今季バオバブの刻印を打った500本の赤ワイン、ロゼが出荷された。価格は7000フランcfa(約1200円)。ロゼを試飲したソムリエはコート・ドゥ・プロバンスの味わい、と評したそうだ。


ンボテが10年前に味わったのはティエス・ワイン。ンゲッコはファティックなので、ファティック・ワイン?是非あの味を超えるセネガル・ワインを味わいたいと思っている。

(写真・Le Monde Afriqueより)



(おわり)

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