摂氏911

自然な生き方をめざす女性が、日々のできごと、感じたことなどをつづります。

【ネタバレ注意】「闇の子供たち」を見てきました

2008-11-21 18:19:24 | 行ってきました
あぁ、重たかったぁ…。
話題の映画「闇の子供たち」を見てきました。
つわりもあるし、続けて流産してる身だから
あまり精神的な衝撃を受けるようなことは、
避けようと思ってるのですが、
これは見ておきたかったのです。

幼児売買春や臓器密売の話は新聞やネットで見ていたけど、
フィクションとは言え、映像で見ると
本当に気分が悪くなってしまいそうです。
特に臓器密売の話は、真偽はともかく、
この映画で描かれていたよりもっと残酷な話を
オルタナティブ通信」というサイトで読んでいたので、
そういう残虐な映像がなかったのは、
今の私にとっては幸いでした。

この映画がよかったのは、仲介人の男も
実は子どもの時に性的虐待を受けていたという被害者の面を見せて、
単純に誰かを悪魔扱いしていないことです。
また、衝撃的な最後では、正義感に燃えているように見えた主人公にも
実は彼が告発しようとしていた対象と同じような闇があったことが
明らかになります。
そして、心臓移植を受ける子どもの親は、
提供される心臓が闇のルートから調達されるとうすうす感じつつも、
「誰が私の息子に死ねという権利があるんですか」と言います。
親に売春宿へ売られ、エイズになってゴミ捨て場に捨てられた後、
奇跡的に故郷の村に這ってたどりついた女の子は、
鳥小屋のようなところに隔離され、死んでいきます。
虫がたくさんわいたその死体を荼毘にふす時、
母親らしき人物だけが泣いていました。

阪本監督は、パンフレットに掲載されたインタビューの中で
「映画で描く出来事が日本人の自分自身にはね返ってくるような作品にしたい、
観た人がこれは他人事と決着してしまうような
善悪で割り切れる犯罪ものにはしたくないと考えました」と語っています。
その意図はみごとに実現されていて、
私も映画を見終わった後、ぐるぐるといろんな考えにとらわれました。

よく言われるように、社会格差や貧困がこの悲劇の根本原因なのか。
しかし、需要があるかぎり、こんな犯罪はなくならないと
監督やプロデューサーに助言した大学の先生は言っている。
では、幼児売買春の欲求を持たないようにする必要があると思うが、
性的な欲求のはけ口にすることはともかく、
幼児を愛してしまうということは裁かれるべき悪徳なのだろうか。
もしそうなら、そんな悪を生まれさせる
心理的な経歴、あるいは資質に何か特徴があるのだろうか。。

よくわからないことだらけですが、私が直感的に思うのは、
この悲劇を起こしている根本原因は
私たち1人1人の心の中にある闇の「何か」ではないかということです。
多分、それはいろんな痛みや傷なのだろうと思います。
その痛みや傷をいやすことができたら、
だんだんこういうことがなくなっていくのではないかと思えるのです。
具体的に自分が何をすればいいのかはまだ見えません。
「今、ここで、自分」にできることと言ったら、
自分をレイキで満たし、それを周りに広げていくことくらいしか
思い浮かびません。


ところで、勧善懲悪でない映画と言えば、
今日映画を観たシネモンドでは、
あのヒトラーを孤独な人間として描いた
わが教え子、ヒトラー」という映画を1月に公開するそうです。
これもまた楽しみですが、
その頃までにつわりも落ち着いていることを祈るばかりです。









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