志情(しなさき)の海へ

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EACI News Weekly 第89号(9月23日号)沖縄本島 東沖合/ 米軍ハリアー攻撃機が墜落

2016-09-24 00:05:37 | アジアの過去・現在・未来

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18:27 (5 時間前)
 
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    EACI News Weekly 第89号(9月23日号)
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 【目次】

 【1】《今週のニュース 9/17-9/23》
  政治(2)、経済(2)、国際(3)、社会(3)

 【2】《UIチャンネル放送予告 No.169》
 第169回UIチャンネル放送 「沖縄の宝・厨子甕と他界観」

 【3-1】《EACIレポート》
 安倍悪政の下地つくった戦犯が幹事長 自公民大連立の悪夢(日刊ゲンダイ/高野孟)

【3-2】《EACIレポート》
「オキナワ辺野古は今」の日本語版、英語版YouTubeにて公開中!

 【4】《研究員コラム》
 緒方修(東アジア共同体研究所 琉球・沖縄センター長)
「青い眼が見た大琉球-漂流体験とジョン万次郎-」

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 【1】《今週のニュース 9/17-9/23》
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【政治】
■改憲項目絞り込みへ=「復古調草案」封印、野党と協調-自民
(時事通信 2016.9.22)
 http://www.jiji.com/jc/article?k=2016092200239&g=pol

■辺野古違法確認訴訟 県、きょう上告
(琉球新報 2016.9.23)
 http://ryukyushimpo.jp/news/entry-362442.html

■安保法1年、現在地は 「抑止力強化」見えない効果
(朝日新聞 2016.9.19)
 http://www.asahi.com/articles/ASJ9K3C6JJ9KUTFK001.html

【経済】
■クリントン氏 安倍首相にTPP反対の考え伝える
 (NHK2016.9.20)
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160920/k10010695811000.html

■米FRB、利上げ見送り 年内1回なお見込む
 (日経新聞 2016.9.22)
 http://www.nikkei.com/article/DGXLASGN21H26_R20C16A9000000/

【国際】
■CTBT発効なお壁 批准はミャンマーで166カ国
(日経新聞 2016.9.23)
 http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM22H0K_S6A920C1FF2000/

■「グアム島消し去る」と威嚇=米爆撃機の再展開非難-北朝鮮
 (時事通信 2016.9.22)
 http://www.jiji.com/jc/article?k=2016092200503&g=int

【社会】
■米軍機が沖縄本島の東の海上に墜落 乗員は救助
(NHK 2016.9.22)
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160922/k10010703151000.html

■沖縄本島 東沖合 米軍ハリアー攻撃機が墜落
 (沖縄放送2016.9.22)
 http://www.otv.co.jp/newstxt/index.cgi?code=20160922181417

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【2】《UIチャンネル放送予告 No.169》
 第169回UIチャンネル放送 「沖縄の宝・厨子甕と他界観」
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 9月26日(月)20時からの第169回UIチャンネル放送は、ゲストに沖縄県立博物館・美術館館長の安里進氏お招きして、「沖縄の宝・厨子甕と他界観」を琉球・沖縄センターよりお送りいたします。

 ■第169回UIチャンネル放送 「沖縄の宝・厨子甕と他界観」
 http://live.nicovideo.jp/watch/lv276742702

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【3-1】《EACIレポート》
 安倍悪政の下地つくった戦犯が幹事長 自公民大連立の悪夢(日刊ゲンダイ/高野孟)
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 「東アジア共同体研究所」理事の高野孟の最新コラムが日刊ゲンダイに掲載されました。

  * * * * *

 「野田佳彦幹事長」には驚いた。旧民主党OBの何人かと話をすると、みな「安倍政権下で起きている悪いことのほとんどは、野田政権時代に始まった。そのことを蓮舫新代表は知らないとでも言うのだろうか」と怒っている。その通りである。

 第1に、安保法制。野田政権の国家戦略会議フロンティア分科会は12年7月、憲法解釈を変えて集団的自衛権の行使を認めるべきだと提言し、それを「能動的な平和主義」と名付けた。それと連動して自民党もほぼ同時期に「国家安全保障基本法(概要)」を発表して政権交代後に備えた。

 第2に、武器輸出。藤村修官房長官は11年12月、佐藤・三木両内閣以来の武器輸出3原則を見直して「包括的な例外協定」案を発表した。それを受けて安倍は14年4月、同3原則を廃止した。

 第3に、オスプレイ配備。米国の言いなりで受け入れ、12年10月に沖縄に配備を強行させた。

 第4に、尖閣国有化。12年9月、中国への根回しを欠いたまま尖閣諸島の国有化に踏み切り、日中関係が一気暗転、安倍政権の扇情的な「中国脅威論」キャンペーンに絶好の材料を提供した。

 第5に、原発再稼働。野田内閣は…(続きは以下アドレスより)

■安倍悪政の下地つくった戦犯が幹事長 自公民大連立の悪夢(日刊ゲンダイ)
 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/190260/2

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【3-2】《EACIレポート》
 「オキナワ辺野古は今」の日本語版、英語版YouTubeにて公開中!
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「オキナワ辺野古は今」の日本語版、英語版YouTubeにて公開中です!
日本語版の視聴はこちらから→
https://www.youtube.com/watch?v=mZOBtTMdWWQ

英語版の視聴はこちらから→
https://www.youtube.com/watch?v=L5rje_A_jJw&feature=youtu.be

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【4】《研究員コラム》
緒方修(東アジア共同体研究所 琉球・沖縄センター長)
「青い眼が見た大琉球-漂流体験とジョン万次郎-」
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青い目ではなく黒い目のジョン万次郎と、記した。彼は少年の時にアメリカに渡り、アイデンティティはアメリカ人であった。生粋の日本人だが、日本育ちではない。アメリカの文化を十分身に付けていた。ところが現代でもそうだが日本ではそういう人間を排斥する傾向がある。外国事情に詳しい人を敬遠する。

鎖国が宿されている現代

鶴見和子は次のような例を挙げている。
「帰国子女が英語の時間にイギリス英語で発音すると、ぶりっ子と呼ばれ、日本人の英語教師の発音に合わせている。」
クィーンズ・イングリッシュを崇め奉る必要はないが、少なくともイギリスの英語はこうだ、とみんなが知っていた方が良いのではないか。
特に日本の学校では上からの画一的な教え方で、生徒同士の間にも同調圧力が働く。多様性とは無縁の教育が行われている。
上記の例は「石井研堂これくしょん 江戸漂流記総集 第5巻 日本評論社 山下恒夫編」(以降、江戸漂流記と略)の「鶴見和子・春名徹」対談に載っていた。
対談は1990年6月11日に行われた。26年前だが現在でも通じる指摘が多い。

対談では「鎖国が開国につながった幕末」と「開国の内に鎖国が宿されている現代」が対比される。
漂流民は意図せずして鎖国体制に風穴を開けた。近世社会は対外関係、国際情報の国家管理の時代であり、その網の外へ出てしまった漂流民にとっては抑圧以外の何ものではない、と鶴見は強調する。

*日本の外交は外務省の情報だけで国を動かそうとしている。例えば鳩山元総理が習近平に5回会おうが、韓国やロシアで国際会議に出ようが、その情報は鎖(とざ)される。宇宙人?(≒漂流民)からの情報はシャットアウトされる。鶴見の次の指摘は重要だ。
「幕府は情報を独占したむくいで自縄自縛に陥ってしまった。」

琉球ルートからの情報入手

薩摩藩は1853年4月に琉球に来航したペリー艦隊から情報収集した。そればかりではない次々と来琉する異国船からの情報は全て把握していた。ペリー来琉の1カ月前、南京が太平天国によって陥落した。その情報を島津斉彬は琉球ルートから仕入れている。
「当時、長崎ルートの情報は唐船の欠航で途絶えがちだったので、琉球口から入る中国情報は貴重であったものと思われる。」(幕末期の海外情報と琉球―太平天国の乱を中心に―幕末維新論集 10 幕末維新と情報 吉川弘文館 2001年発行)
著者は真栄平房明。このシリーズをお読みの方にはおなじみバジル・ホールの項に登場したメーデラー(真栄平房明)と同姓同名で血筋を継ぐ。執筆当時は神戸女学院大学教授。
アヘン戦争(1840~42年)で、清国がイギリスに敗れたニュースは幕末の日本に大きな衝撃を及ぼした。明日は我が身。
10年後、再び中国情勢は緊張する。
「1853年1月、長江を下った太平天国の大軍は、またたくまに九江・安慶を攻略し、2月11日南京を占領した。同年7月のオランダ別段風説書によって、太平軍の南京占領の情報は日本へ知らされたが、それより数カ月早い4月初めには琉球へその情報は伝わっていた。すなわち1853年4月、福州に滞在していた琉球の朝貢使節らは、現地で入手した中国の『兵乱』について故国に急報するため、福州から琉球へ向けて特別の『飛船』を仕立てたのである。」
琉球の使節は、琉球到着後、ただちに薩摩へ赴いて事情を詳しく報告した。
「琉球三司官―鹿児島在番―家老書役というルートによって、中国情報が伝達されていたことがわかる。」
南京の惨状は、城中の死骸は幾千万とも相知れない、女子・子供も焼死、血は三寸も積り、川水も(血の色で)花汁のように見える、と報告された。
真栄平はこのレポートを「南京陥落の月日まで中国側資料とピタリと一致し、琉球ルートの情報の正確さをうかがわせる」と指摘している。
「当時、清朝は海賊の鎮圧をはじめ治安統制の能力を失い、イギリス海軍の援助によって沿岸の海賊活動にようやく対応するありさまであった。」
こうした情勢を島津斉彬は「唐国之衰微相察可申候」と嘆いている。
斉彬は公式の長崎ルートのほかに琉球ルートからの情報をも得ていた。漂流民・万次郎からの情報にも耳を傾けた。

海外情報を排斥する攘夷論者

漂流民に対し、アメリカでは個々の市民が暖かい手を差し伸べた。これに対し日本では第一番に牢屋に入れてしまう。
無事に生き延びた漂流民も過酷な運命が待っていた。攘夷の風が吹き荒れる日本では命を狙われる。

万次郎と同様、アメリカに漂流し救助されイギリス公使館で通訳を務めた漁民伝吉の場合。
「漂流後、全く夷人とあいなり、彼の通弁役を致し居り、至って心実(しんじつ)よろしからざる者にて、しょせん彼を笠にきて(イギリスの勢力をバックにして)、皇国を軽んじ候様子などこれあり候様子、然るところ四五日前、右東海寺(仮公使館)門前より壱丁程の所に、暮方女子の羽根をつき候にたわむれおり候所を、後より短刀にて刺つらぬき、そのまま短刀を刺しおき候て、いずくも逃げ去り候よし、誠にきび(気味)のよき事いたし候」
(「日本の歴史 19 開国と攘夷―小西四郎―中公文庫」)
万永元年(1860年)正月に長州藩士木戸孝允(桂小五郎)が同藩士にあてた手紙である。

正月に羽根付きをして遊んでいるところに突然テロリストがあらわれ、「短刀にて刺つらぬき、そのまま短刀を刺しおき候」ような事件が起きてはたまらない。この時期、外国人殺傷事件が連続して起こる。ロシア人もフランス人もイギリス人も襲われ、あるいは公使館を焼き討ちされる。薩摩藩では内ゲバが起きる。
明治維新はもっとも犠牲者が少ない革命だ、とも言われる。東京大空襲、沖縄戦、原爆投下のような大量殺りくはなかったが、革命前夜の殺し合いは頻発し緊張が続いていた。

プロテスタンティズムの精神

「江戸漂流記」に戻ると、捕鯨船のホイットフィールド船長には東部のプロテスタンティズムの精神があった。春名は次のように言う。
「未開のアジアをキリスト教的な文明のもとに開くのだという、マニフェスト・ディステニィ的な感覚がある。明白な運命。19世紀前半のアメリカ人の意識に根強く存在した一種の使命感」
当時、米西海岸ではゴールドラッシュで、漂流民の送還を機縁にして日本との国交を開始しようという機運があった。
これに対し東海岸では、工業力を背景とした新鋭軍艦の力を誇示しよう、とした。

その頃は捕鯨業が全盛で、薪炭を補給する基地を必要としていた。もっともすぐその後に石油が発見されエネルギー供給の事情が変わる、同時に捕鯨業はすたれてゆく。

ところでジョン万次郎は教会に通っていたらしい。ところが琉球から薩摩の斉彬公への報告には「邪宗は相学ばず候」と記してある。
彼はアメリカでは人種差別のため教会から拒否された。しかしユニテリアンの教会が認めてくれた。ここはキリストの神性を否定するもっとも自由な宗派だった。
「帰国の際のキリスト教の取調べには特別な配慮が払われたのではないか」と春名は推測している。

プロテスタントのラナルド・マクラウドの例では
「偶像を信じていないから平気で踏んだ」

当時日本に入って来ていたのはカトリックの宣教師が主流だった。幕府としてはプロテスタントとの区別やキリスト教内の正確な知識が欠けていたのだろう。キリストの絵をためらいなく踏むのなら邪宗(キリスト教)の心配はない、と判断したに違いない。
斉彬公は、万次郎が持つアメリカの知識を活かしたい、と考えていた。(たとえ万次郎が教会に通っていたにせよ)手心が加えられていた可能性が大きい。

マクラウド(=マクドナルド)は白人とインディアンの混血だった。父は1790年にスコットランドに生まれ、エディンバラ大学を卒業後、アメリカ大陸に渡った。ビーバー(海狸)の皮をインディアンから買い取り中国貿易で莫大な利益をあげた。母はコロンビア川下流地帯のチヌーク族の大酋長コム・コムリの次女コアール・クソア。
彼は開国間近の日本へやってくる。ペリー来航の5年前であった。利尻島に上陸し、長崎へ移される。そこで通詞・森山栄之助に英語を教えるようになる。森山は諸外国とのほぼ全てに関わってゆく。かれらの交流の物語は吉村昭の「海の祭礼」(文春文庫)に詳しい。この小説のおかげでマクドナルドのことが知られるようになり、生地オレゴン州アストリア市内には顕彰碑が、利尻島には文学碑が建てられた。
「おそらく吉村昭は、漂流が単なる事故に終わらず、異国との複雑な外交問題を伴うものである一方、幕末の政治や社会や学問が海の向こうの異国の圧力や異国との接触によって根元から揺り動かされていたことを痛感し、その接点に生まれたドラマを書きたいと考えるようになったにちがいない。」(海の祭礼・解説より)

江戸漂流記で春名は「国家の都合で日米友好のシンボルというふうに担ぎまわって利用すべきではない」と強調している。ジョン万次郎の場合も、命が奪われる可能性が大きかったのだ。アメリカ情報が欲しいがために生かされた。これも当時の幕府の都合。
今は日米友好の証として持ち上げられている傾向はないか、と春名は憂慮している。
さらに「近世の250年くらいの間に、漂流記という形で把握できる事故の数は300件足らず、海難事故の万分の一に過ぎない」と強調する。
漁船で遭難し、沈没した人々。無事に島にたどり着いても水も食料も援助もなく飢え死にした人々。海に乗り出し、記憶にも記録にも残らず消えて行ってしまった人々を忘れるな。

ジョン万次郎がアメリカで初めて過ごしたホイットフィールド船長の家はマサチューセッツ州フェアヘーブンにある。直系子孫である中浜京氏が2005年に訪ねた時は「暖炉のある小さな部屋だけは、万次郎がいた当時のまま残されていましたが、その他はすべてボロボロに朽ち果て、ポーチに上がる木の階段も崩れて危険な状態で、小さな踏み台を臨時に置いて中に入りました。」(ジョン万次郎ニュースより)
2009年、日野原重明氏を発起人代表としてこの館が「ホイットフィールド・万次郎友好記念館」として蘇った。日米友好の礎を築いたジョン万次郎の精神は生き続ける。

最後に「ニッポン人異国漂流記」(小林茂文―小学館)から引用する。
「光太夫の帰国は、その知識とともに、日本でのロシア学発達の契機となった。彦蔵は日本人になろうとしながら、アメリカ人のアイデンティティをもって戦いつづけた。これにたいして万次郎の後半の生活は寂しいものであった。しかし国際交流にもっとも寄与したのは万次郎であった。」

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