志情(しなさき)の海へ

かなたとこなた、どこにいてもつながりあう21世紀!世界は劇場、この島も心も劇場!貴方も私も劇場の主人公!

このモメントを伝えたい!

2012-07-26 06:36:12 | 詩、詩集

            (足元に 蟻の群がる クマ蝉)

●蝉時雨、今日もまた蝉時雨

●君は時雨れて蝉になる 雌が飛ぶ

●追いかけ 飛び回る雄 雄叫び

●今日もまた 雄叫びの矢で 射抜く空

●愛を叫ぶ 命が時雨れる 真夏

 ●クマゼミの 羽化に釘付け 時が止まる朝

命の美しさに 息を呑む日 生きていて良かった

人間やめて昆虫の合唱に加わりたい刹那

●刺すような眼差 関係の飢餓 情のない彼ら

蝉の抜け殻を生きている女の眼差、偽善の海

●教授が家に火をつけた鬱の夏 彼女は朝からその話

そういえばあの警察沙汰になった教授とスーパーで

会ったわよ、ニコニコしていたわ、とS先生

警察はマークしていたのよね、その常習犯だと

離婚されていたからね

●セクシュアリティーの闇と光、君は幸せな人生なの

とクマゼミが聞き返した

幸せで不幸せと応える夏、クマゼミに負ける夏

●柳 美里の文体は濃密でいい!この濃密さは肌にベトッと

しがみつくことば、で離れない。

 

 

 


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