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OSTRICH FEATHER BOA

お前の意見は求めん。

LAZYgunsBRISKY Tour 2019 [Riot Bulb] 西小倉LIVE SPOT WOW&CANAL CITY HAKATA

2019-09-28 15:39:33 | LIVE

去る8/24にLAZYgunsBRISKY主催の対バンライブへ行ってきました。
LAZYgunsBRISKYは4人組のガールズロックバンド。
2012年に音楽性の違いで解散するも、2015年に再結成。
年齢は若いながらも自分達の信念や拘りを感じさせる生き方をしているように思います。
そんな彼女達を、どういう経緯で知ったのかと言うと、BaにAZUさんって方がいるんですけど、僕が元々6~7年前に聞いていたバンドに「Cyntia」というガールズバンドがあって、そこに途中加入したのがAZU嬢。これが最初。で、その時点で解散していたLAZYが2~3年後に再結成したっていうのを知って、さらにその後ギターが脱退してワンマンも行ったことがあるFLiPのYuko嬢が加入。そこからチェックはしていました。で、2年くらい前に『NO RUTS』をリリースしてUTEROにライブツアーで来てくれたんですけど、行けなかったんですよね。そこからいつか行けたら良いなと思っていたんですよ。そこから2年経って、『Riot Bulb』というミニアルバムを発売することになり、今回はそのツアーという訳です。
九州は小倉と福岡。別に福岡でも良かったんですけど、対バンの面子が、小倉はかの麗しき松本愛美嬢率いるミズニウキクサも出場するという事で、こっちの方が面白そうだなと思い、小倉へ。

で、会場をFUSEと勘違いしていて焦ったというオチ。
西小倉駅の目の鼻の先にあるライブハウス「WOW」は昔僕自身もバンドとしてステージで演奏した事がある場所。15年近く経ってまた来るとは思わなかったですね。FUSEは地下に下りていくんですが、WOWは逆に階段を上って2階に行くので、面白い造りでしたよ。まあ色んな意味で感慨深い会場です。
僕が入場したとほぼ同時に開演予定度刻通りに、始まりました。

【月追う彼方】
「MAKERRRS!!」という名義で活動していて、今年の5月に現在のバンド名に改名したばかりの3ピースのガールズバンドです。初見なんですけど、何故か名前だけ知っていました。多分なんかの対バンに名前があったからだと思うんですが。。楽曲に「夜」を彷彿させるものが多かったんですが、曲を作っているボーカル&ギターの方が昼夜逆転生活らしく「夜に感じた事しか書けない」のが理由なようです。「月追う彼方」っていうのもそういう所から来ているのかもしれません。
曲調はポップなんだけど、割と歌詞や歌は切ないというか、ボーカルの人が湧き出る想いを溢れんばかりに歌に乗せて叫ぶというんですかね。結構辛そうにしている印象でした。その若さで何があったんだと思うばかりに。。それで、「自分は喋るのが得意じゃなくて、だからこうやって歌にしてる」みたいな事を言っていたんですけど、音楽を通して素直になれているのかな?客席が盛り上がって拳を突き上げたり、手拍子が起こると、本当にうれしそうに笑顔で「ありがとう!」と応える姿が印象的でしたね。




【猫jealousy】
自称、筑豊田川初のポジティブポップロックバンドです。こちらも初見でしたが何故か名前だけは知っていたんですよね。たぶん、なんかの対バンだったと思うんですけど。猫jealouslyという奇想天外な名前の通り、出演したバンドの中で一番トリッキーだったように思います。楽曲はいちいち覚えてないんですけど、明るすぎる訳でも、暗い訳でもなく、なんかおちょくったような、そんなおちゃめな音楽だったと思います。僕はずっとギターの手元を見ていましたね。
ちなみに、彼女達もボーカル&ギター、ベース&ギターというツインボーカルで、ドラムを現在正規メンバー調整中のようなので、またメンバー増えたらバンドの雰囲気も変わるかもしれませんね。



【Pinpoint Motion】
昨年12月のMix Boxに続いて図らずも2回目の鑑賞でした。
知らなかったんですがこのバンドはVoとDrだけが正規メンバーでギターとベースはサポートみたいです。
でもそんな事を感じさせない位にバンド全体のテンションが高かった。それに昨年の頃より、何となく風格みたいなものもあって、地元って事もあるのか「小倉凄いって思わせれるように盛り上がろうぜー!!」と煽る煽る。スキップする客もいれば拳がつき上がる客もいて、会場が良い感じに熱気を帯びたような気がします。
あとサウンドもより轟音になっていて、重厚なグループが出来ていたし、歌も凄く声量が出ていて迫力ありました。彼女達の「盛り上げるんだ!」っていう気迫を感じましたね。
音楽的に自分が好きなジャンルではないんですが、バンドが進化している事を感じたステージでした。



【LAZYgunsBRISKY】
SE
1.Riot
2.Kiss me
3.The Rule
4.Suitable suicide
5.Saturday Moon
6.Axis
7.Shiny
8.Midnight Rider

主催にも関わらずトリではなく4番手という珍しい出演。
しかしながら主催なだけあってセットは40~45分と他の出演バンドよりも長めでした。
たぶん、翌日も福岡でライブがあるから、機材準備とか色んな事が関係しているのかと。
一言で言うと楽しかったという感想しかないですね。「Riot」で始まったライブ。聞いた瞬間に体が勝手に動き出すリズム&グループの心地良さ。『Riot Bulb』からは「The Rule」「Saturday Moon」のほか、「Kiss me」「Suitable suicide」「Axis」等の『Hello!Again』『NO BUTS』といった過去の作品からもセレクトされた新旧織り交ぜたセットリスト。ポップかな?と思ってた『Riot Bulb』の曲も、既にグループが音源と変化しているというか、「とんがった」音像に変わっていました。
彼女達の音楽は、自分達にしかできないカッコよさを追求しているバンドならではの、良い意味でアングリーなアティチュードも反映していると、後々帰りの新幹線の中で音楽をiTunesで聞きながら思ったんですが、ストレートなアングリーさが目立っていた初期も、ラップやシンセ感が増した現在でも、表現したい音楽の「核」のようなものは変わっていない。だから過去の曲と並べても違和感がないんじゃないかと勝手に結論づけました。
小倉が初めてだったからなのか、それとも元々なのかはわかりませんが、VoのLucy嬢は滅茶苦茶楽しんでましたね。まるで子供のように。体全体で音を表現するようにアクティブに動き回るんで、3曲目位で彼女は汗だくでしたが、パフォーマンスがどんどん自由になっていって、終盤の「Axis」という曲では、曲中に「ABCD」とコーラスする部分があるんですけど、それが会場名にちなんで「WOW WOW WOW WOW」に変えて客に歌わせてました。しかも最前の柵に両足かけて立ち上がりながら。(笑)そんな彼女を筆頭に、バンドメンバーも体を動かしながら音を体感するようにアクティブかつ、笑顔で目の前の光景を楽しみながら演奏していました。僕はBaのAZU嬢の方にいたんですけど、彼女も下から上に頭を振りあげながら派手に演奏していました。髪がもわっと盛り上がる姿に見惚れましたね。Pinpoint Motionを上回る熱気を伴って、ライブは終始盛り上がりの中、着地を迎えました。とにかくカッコよかった。
後、この日は昔ながらのファンと思しき方々が3~4人いたんですが、その方々がもう自由気ままに楽しんでいて、バンドもやりやすかったんじゃないですかね。ライブってバンドとファンの相乗効果があって初めて成り立つっていう、当たり前なんだけど忘れがちな事を改めて認識させてくれたように思います。



【ミズニウキクサ】

1.羅針盤
2.夏の終わり
3.カシスビートロマンス
4.トラベルアワー
5.エンドロール

ENCOLE
6.街

鳥肌もんでしたね。夏の終わりのミズニウキクサ。
SEも無く準備が終わるとそのままステージを覆うカーテン越しに序盤の「羅針盤」になだれ込む展開。
昨年12月の「Mix Box」以来でしたが、この間に2nd mini album『八月の溜息』をリリースしており、選曲はその収録曲を中心としたセットリストになっていました。MCでも言ってましたが、このバンドは姉でBass&Vocalの松本愛美嬢と弟でDrのたっくんからなるバンドなんですけど、そのたっくんがジストニアという病気(ざっくり話すと、脳に障害をきたして足が思うようについていかない症状)のため安静にしているんだとかで、彼はスタッフのような形で帯同していました。なので、この日はサポートとしてリズムギターとメインギター、そしてドラムが入り「松本愛美バンド」ともいうべき特殊な形態になっていました。
バンドとしては結構大変な状況だったと思うんですけど、だからこそなのか、リードギターとドラムの人とベースの混ざり合った轟音が凄くて、、圧殺というんですかね。とにかく重かった。そんな中で、松本愛美嬢は煌びやかに「魅せる」ような独特な弾き方を見せながら、綺麗ながらもつんざくように歌っていて、それはヒリヒリとした緊張感を伴いながら、訴えかけてきました。LASYとは対照的に重く、暗く、激しい音楽。
その重さや暗さや激しさは、昨年のMix Boxの頃を超越していました。
煽る訳でもないけれど、見ている人に何かを感じさせる、訴える力を確かに持っていました。
ちなみにLucy嬢は客席で舞い踊っていました。

たぶん、これまでに出てきたバンドのようなエネルギッシュな音楽よりも、陰鬱さの混じった感情的な音楽をこれからも作っていくんじゃないかと。それがおそらくこのバンドの「らしさ」なんだろうし。
アンコールでは「1曲だけならイケる気がする」という事でたっくんが登場し、「街」を演奏して終演。
病気を押して、そんな事を微塵も感じさせない熱いプレイをかましている姿に、感動しましたね。。
最後にCD買って、激励の言葉をかけさせて頂きました。たぶん、何言ってるか分からなかったと思うけど(笑)




結果、この日のライブはバンド毎にドラマがあって、結構濃密なライブでした。 だからこそ、必死に生きている姿がカッコイイし、美しく見えるんだろうと。 ライブ以上の何かを感じて、ラーメン食べて、新幹線に乗って帰ってきたように思います。 しかも小倉のノリって良くて、お客さんが初見のバンドでも盛り上がって好き勝手に楽しむんですよ。 この日もそうだったし。だから、福岡じゃなくて小倉に行って正解でした。


最後に翌日にキャナルシティ博多で行われたLAZYの無料アコースティックミニライブについても記載しておきます。

1.Kiss me
2.Riot
3.Colors of Change
4.Saturday Moon
5.Hello, Again!

『Riot Bulb』発売記念イベントとして開催されたアコースティックミニライブ。
キューブリックでセミファイナルですが、、AZU嬢から言われるまで他のメンバーは「確かに」「言われれば」みたいな感じですっかり抜けていました(笑)メイクもナチュラルメイクで、普段着。
会場はキャナルシティの広場の一角「スターコート」。普通に飲食店が立ち並び道行く人が通り過ぎる中に、バンド用のテントが設置され、お客さんは濡れながら鑑賞するという(笑)不思議な光景でした。
当日は少量雨が降っていましたが、ライブは「Kiss me」や「Riot」といったノリノリな曲から始まりました。アコースティックだとまたガラッとアレンジが変わっていたし、ゆったりとした時間の中、曲紹介をしながら1曲づつ演奏。前日に演奏されていなかった「Colors of Chane」「Hello,Again!」といった楽曲も聞けて良かったです。最期「また福岡に戻ってきます」というMC最後の「Hello,Again!」は、Lucy嬢がテントの外に出てきて、雨に濡れるのも気にせずに客席と超至近距離で戯れて終演。

2日で『Riot Bulb』の曲も沢山聞けたし、こういう機会ももう無いかもしれないので、貴重でした。ありがとう。


安藤裕子 Zepp Tour 2019 ~雨街交差点~ Zepp Fukuoka

2019-09-22 08:58:44 | LIVE

8/19に安藤裕子嬢のライブ鑑賞で7月のHYDE以来のZepp Fukuokaへ。
Andrewはもう15年位前から知っていたんですが、そのきっかけは忘れました。10年以上前ですが、「クロニクル」というCDを買って一時期聞いていて、その流れで「THE BEST」も買って、今でもは持ってます。
ルックスもそうなんですが、あの声が好きなんですよね。あんな可愛らしい容姿なのに、歌声が独特じゃないですか。なんか母性を感じさせるというか、、なんか抱擁感を感じさせるというか、、、あのギャップが好きで、そして楽曲も染み渡るものが多くて、ポップであっても底ぬけて明るい曲が無いのも好きな所ですね。
だから、いつか見れたら良いなと思っていて、そのチャンスが今回だったという訳です。

当日は月曜日だったので仕事終わりに向かったのですが、雨街交差点というタイトルの通り、夏真っ盛りな炎天下だった空模様が前日から曇り始め、ポツポツと雨が滴る天気となった当日。
彼女のライブは延期になったり、雨になったりと一筋縄ではいかないんだなと勝手に思いながら会場へ。

Zeppでは初めての座席指定。
所々空席もあったし、椅子もアルファベットで10列くらいしかなかったので、キャパの割に人は少なかった。
この広い空間を選ばれし方々のみで味わえるというのも悪くないと思いました。実際気持ちよく聞けました。
僕はE列だったので、オフィシャル先行だったにも関わらず、割と前の方で見れました。

雨音をそのままフィーチャーしたようなSEが鳴る中メンバーが入場。
水滴をコンセプトにしたようなセットをバックに、Andrewを取り囲むように左側からアコースティックギター、ベース、ドラム、エレクトリックギター、キーボードといった配置。 余談ですが、あらきゆうこさんを2週連続で見た人って私くらいしかいないんじゃないかだろうか。。。。

アメリカンリバー
TEXAS
健忘症
ニラカイナリィリヒ
New World
雨街交差点
一日の終わりに
シャボンソウル
雨とぱんつ
のうぜんかつら(リプライズ)
勘違い
Silk Road
The Still Steel Down
海原の月
箱庭
隣人に光が差すとき

ENCOLE
恋しい
曇りの空に君が消えた
問うてる

全体的にミドルテンポのゆったりとした楽曲を中心とした構成になっていました。
ノリや流れよりは、彼女の歌がじっくり染み渡る、歌声の心地良さを重視しているようにも感じました。

このツアーはAndrew曰くデビューして15周年になることからイベンターが準備してくれたものだそうですが、セットリストは、代表曲も演奏しながらも、既発アルバムからの選曲や、配信限定でリリースされた、どちらかというと直近の新曲中心でした。まあ、15周年ライブは過去にもやっているし、その周年関連のけじめがこのツアーだったようなんですが、彼女の声帯不調によってこの福岡と大阪は延期になってしまったため、結果的に「周年過ぎて16年目に入ってしまってるのにまだ周年記念やっている(笑)」という状況に。だから、振り返るというよりは、むしろ前に進んでいるっていうイメージでした。

Andrewの歌う姿は、1曲1曲、その曲の世界に入り込むというんですかね、座り込んで熱唱する事もあれば、ステージ両サイドまで移動して観客を煽ったり、サポートメンバとセッションを愉しんだり、それぞれの楽曲によって表情を変えて表現していました。
「アメリカンナンバー」から軽快に笑顔で始まりながらも、テンション下がりすぎだろっていう位に口下手なMCを挟んで進行していく本編。中盤にかけては、「次もうやるか分からない曲」と言いながら披露された「雨街交差点」。
アコースティックセッションで「シャボンソウル」サポートミュージシャンに無理矢理(笑)コーラスさせて始まった「雨とぱんつ」など、趣向を変えつつ進行。

アコースティックセッションの後はピアノの伴奏のみで「のうぜんかつら(リプライズ)」が演奏されたのですが、思い入れがあるのか、涙ぐんている人もいました。




会場を盛り上げて行ったのは終盤の「Silk Road」位で、
後は終盤にかけて僕でも聞いたことがある「The Still Steel Dawn」「海原の月」や新曲の「箱庭」
そして最後は「自分に取って大切な曲」的なMCで始まった「隣人に光が差すとき」。

この曲ではAndrewは思う所があったのか、途中涙ぐみ、歌えなくなる場面がありながら歌っていました。

アンコールではツアーグッズの紹介がありました。
また余談ですが、このデザインが凄く好きで、珍しくTシャツもマルチケースもバックも全部買いたかったけど、結局金が無くてバックだけ買いました。しかも1点ものでデザインが全部違うので、、大阪でも販売されるんでしょうが、これは是非入手した方が良いと思いますよ。1点物なので。僕はそういうの弱いんですよね(笑)

新曲の「恋しい」そして「曇りの空に君が消えた」のバラード2曲をしっとりと演奏し、最後は「問うてる」でのメンバーと観客の合唱で穏やかに終演へと着地。最後はなぜかキーボードの人とだけ万歳して帰られました(笑)

ツアータイトルにちなんでか、「シャボンソウル」や、「雨街交差点」「雨とぱんつ」「曇りの空に君が消えた」といった「水」「雨」を彷彿させる楽曲も披露される等、割とコンセプトライブ的な側面も持っていたように思います。
「雨街交差点」の意味は分からないけど、自分のこれまでとこれからを確認する場所という意味だった気もするし、彼女の心境がそういう言葉に現れているのかなという気もしました。とにかく、アットホームな雰囲気の中、静かに始まり、静かに終わって行く。そんな繊細なライブが新鮮でした。ありがとう。


Cornelius Performs Point サンケイホールブリーゼ

2019-09-22 08:49:26 | LIVE

確か今年に入ってからだったと思うんですが、前回の「Mellow Waves TourⅡ」終了後に発表されたCorneliusの展開がこのツアーのDVDと既出アルバムの再発という3枚展開でした。そして、そのアルバムの一枚が2001年に発表された「POINT」。
まだビジュアル系にどっぷりハマる前の学生時代に、それも子供の頃に、CDレンタルショップで「Drop」を借りた事が僕とコーネリアスの出会いでした。その流れで発売された「POINT」は、僕の中では音楽の既成概念をぶっ壊されたアルバムとして、当時よく聞いたし、今でもコーネリアスの作品で一番好きなんですよね。
今回リマスター&新規リミックスに映像DVDを付けたまさに「完全盤」ともいうべき形態で発表された「POINT」なのですが、それを記念した国内ライブツアーが追加公演を含んで3本開催されました。
といっても東京2公演、大阪1公演で、僕はその大阪サンケイホールブリーゼ公演に参加しました。気が付けばかなり早い段階でチケットを買っていたので、相当思い入れがありました。あと、自分誕生日が8/14なんですが、誕生日前最後の記念公演という勝手な位置づけで行くことに。それに、サンケイホールブリーゼは昔sukekiyoがライブした場所という事で知っていたんですよ。漆黒のブラックボックス。どんな会場が気になっていたので。

当日は朝から飛行機で関西国際空港へ向かいました。フライトは遅れましたが1時間ちょっとであっという間に到着。そこから会場時間まで約3時間。町中を探索するか悩んだのですが、この日は生憎の熱さで外出する気にもならず、結局空港のターミナルを臨時バスで行ったりしている内にお腹が減ったのでターミナルのレストランでオムライスを美味しく頂き、その後は高速バスを使って大阪市内へ。
大阪市内は建物の高さ制限が無いのかとにかく高層ビルが多く、建物の大きさも半端なく、そんなコンクリートジャングルの中をバスで駆け巡るのは面白かった。

そうこうしているうちにJR大阪駅へ到着し、そこから徒歩で、通りかかる飲食店のお洒落さに目を奪われながら会場のビルへ向いました。面白いのがこの会場はテナントビルの6階だか7階あたりにあるんですが、全部白いんですよ。壁も柱も階段も全部。ホワイエも全部白い。なのに、コンサート会場は黒いって言う。このギャップが新鮮でした。
会場は2階席だったのでさぞステージから遠いだろうと思っていたのですが、いざ入場してみると、サンケイホールブリーゼ自体が中規模ホールといった造りになっていて、ステージとそこまで離れていなかったので窮屈ではありませんでした。ロームシアター京都4Fや福岡サンパレス3Fの最後列の窮屈さを体験しているので(笑)

予定時刻から10分ほど遅れて開演。

OPENING
1.Point Of View Point
2.Smoke
3.Drop
4.Another View Point
5.Tone Twilight Zone
6.Mellow Yellow Feel
7.Sonorama 1
8.Audio Architecture
9.未来の人へ
10.Bird Watching At Inner Forest
11.Surfing on Mind Wave Pt2
12.夢の中へ
13.Brand New Session
14.Fly
15.I Hate Hate
16.Brazil

ENCOLE
17.いつか/どこか
18.あなたがいるから
19.THE LOVE PARADE
20.Nowhere 

暗転するや「MIC CHECK」で使用される映像が冒頭流れますが、「MIC CHECK」にあらず。
「POINT」を象徴するアートワークと同じ青い斑点がそのまま広がるや一気に白一面の世界となり、
小山田氏のシルエットが映し出され客席を交互に指差しながら煽るや、その指に併せて文字が躍り出す。
それは「CORNELIUS 」「AT」「 HERE」「 FROM」「 HERE」「 TO」「EVERYWHERE」とアルバムにも記載された言葉へ。
そして「HELLO」の言葉が出るや物凄い速度で恐らくは世界各国の言語で翻訳したであろう「HELLO」の文字が次々に映し出され、はCDと同じく実質1曲目である「Point of View Point」にて開演。
歌が始まるやステージを覆っていた幕が下ろされ、昨年のツアーと同じ面子でフォーマルな姿でそこにいました。
これまでのセットリストにもほぼ名を連ねているナンバーですが、オープニングに据えられることで改めてこの公演が「POINT」に基づくものと自覚し、後発に続いた「Smoke」「Drop」「Another View Point」「Tone Twilight Zone」と、音源で聞くのとはまた違った新鮮さを感じました。「Another View Point」に関しては事相を切り取ってアイロニックに、あるいはコメディカルにコラージュしていくのがライブでの愉しみでもあるんですが、この日は政府、世界情勢、国内情勢、芸能ゴシップ等、多彩な切り貼りをして時に笑いを起こしていました。なぜか上〇恵美子がクローズアップされたいたのは笑いましたが...
 このまま「POINT」の曲順通りか?と思いきや続いて演奏されたのは「Mellow Waves」の「Mellow Yellow Feel」で、ここからライブは「Sonorama 1」「Audio Architecture」「未来の人へ」と一転して2017~2018年の最新アルバムからのセレクトとなり、昨年の「Mellow Waves Tour Ⅱ」を想起させる内容へ。こと「Audio Architecture」の如何とも表現し難い、様々な幾何学図形が各楽器の音に併せて生きているかのようにその大きさを変化させたり、形そのものを変えながら何かを破壊して構築していく映像はもはや芸術の域に達しているように見えました。終盤は睡魔にやや襲われそうになりながら...(笑)
「POINT」の「Bird Watching At Inner Forest」を挟みつつも、中盤から終盤にかけては現在のCorneliusとも呼べる構成が続きます。映像と音の化学反応に身を預ける感覚の中、「Surfing on Mind Wave Pt2 」「夢の中へ」そして「Brand New Session」と初めて聞くナンバーも披露。この「Brand New Session」では小山田氏が最前列に座っていた男性を呼び込み、自らの楽器を一緒に演奏させるというサプライズもあり、一気に会場の雰囲気が変わり、「Fly」「I Hate Hate」と「POINT」の中でもハードロックな楽曲を連発。バラード~ミドルテンポで歌を聴かせたかと思えば、今度はゴリゴリのハードロックが演奏されるなど、彼らのライブはとにかくメーターが振り切れています。「Fly」の余韻のように始まった「I Hate Hate」は、尺はそんなに長くないのですが、滅茶苦茶激しいうえ、唐突に「チッ」とだけ呟いてフェイドアウトする、わざと観客を置き去りにしたような展開が好きでした。最後は「Brazil」の異国情緒感を残し、「ありがとうございました。」と挨拶して本編終了。

アンコールでメンバー紹介した後、余計なMCを挟む事無く「いつか/どこか」「あなたがいるから」を演奏。これらの楽曲は好きなので、ぼーっとその世界に身を預けていたのですが、そんな中で思う事がありました。

単なる「POINT」の再現ライブに非ず、現時点でのCourneliusが「POINT」をメインにするとしたらこういう展開になるだろうという感じでした。これまでは曲の役割としては逆だったはず。「Mellow Waves」シリーズがあって、ライブに必要なパーツとして過去の楽曲を組み込むという。でも、それが今回逆転した事で、それぞれのアルバムの違いも改めて実感しました。
不思議なもんで、「POINT」と「Mellow Waves」シリーズでは、意外にも後者の方が音像も映像もしっくり来たんですよ。より深く感じる事が出来たというか。逆に「POINT」の方はそこまで深くないというか、水滴や鳥の声、波の音など、エレメンタルなサウンドを斬新にも楽器と同期させた新鮮さ。
それに、「Mellow Waves」での小山田氏は「歌」なんですよね。メロディーもあるし。詞にストーリー性があるというか。逆に「POINT」は「音」なんですね。そんな違いも感じました。
こうやって「POINT」にフォーカスを充てなければ分からない音世界が確かに存在する事を、改めて痛感。そんな「POINT」のイビツさが、この日全て蔽っていたような気がします。

ライブは、「あなたがいるから」の後にこの日過去最高にポップだったまさかの1stからの「THE LOVE PARADE」。そして最後は「POINT」と同様「Nowhere」でゆったりと終演を迎えました。

予定より早く終わったので、電車の時間を早くしてもらい、23時に福岡の自宅に帰宅しました。
良き、誕生日前最後のライブでした。感謝。


PEDRO DOG IN CLASSROOM TOUR 福岡DRUM Be-1

2019-09-22 08:32:21 | LIVE



8月初っ端のライブがBiSHの「僕の妹がこんなに可愛い訳がない」担当のアユニ・Dのソロプロジェクトである「PEDRO」のワンマンライブでした。
実はBiSHより前に激ロックかSkreemだかで取り上げられて頃に存在を知ったので、WACKのアーティストで最初に知ったのはこのPEDROでした。そこからBiSHの名前を知って存在を認知したという経緯です。最初のきっかけは写真だったんですけどね。単純にPEDROという名前と、アーティスト写真のルックスが似合っているように感じて、どことなく孤独で陰湿な感じを受けたので、何故か聞いてみようかという気になったのが最初。

で、『zoozoosea』というデビューミニアルバムを経て、『THUMER SUCKER』というフルアルバムを経てのリリースワンマンツアーが今回のライブでした。きちんと聞いたんですけど歌い方がアイドルみたいなのに、サウンドがつんざくような尖った印象のロックで、これはサポートギターの田渕ひさ子様の貢献が非常に大きいと思うんですけど、その相反するような要素で成立している音楽は、明らかにBiSHとは違う、PEDROならではの音楽が0成立していると感じつつ、一方で好き嫌い別れる音楽にもなるだろうなと思ってました。

と前置きが長くなったんですけど、この日はオフィシャル先行で購入しました。
それが幸いしたと思います。発見の時点で230番台だったので、Be-1のキャパから考えると後方ですよ。
そして金曜日で開演が18時半というサラリーマン泣かせな流れでなんとか開演10分前位に入場したんですが、この時点でもうPA前まで客でぎっしり詰まっていて、しかも男、男、男!!!PA卓に段差があって、そこに足掛けて見てました。おかげで全体がよく見えました。



SE
1.STUPID HERO
2.アナタワールド
3.玄関物語
4.NIGHT NIGHT
5.GALILEO
6.ボケナス青春
7.SKYFISH GIRL
8.甘くないトーキョー
9.MAD DANCE
10.ハッピーに生きてくれ
11.NOSTALGIC NOSTRADAMUS
12.ironic baby
13.自律神経出張中
14.ゴミ屑ロンリネス
15.おちこぼれブルース
16.猫背矯正中
17.Dickins

ENCOLE
18.EDGE OF NINETEEN
19.うた
20.ラブというソング

緊張していたのかどうか知りませんが、煽りも無くスーッと入場して、1曲目の「STUPID HERO」から演奏開始されました。その後も煽りもなければ、「こんばんは、PEDROです」以外、ほぼMCもなく、ひたすら楽曲を次々に演奏していってました。BiSHの時はブレイク毎に煽っていた印象もあるんですが、ベース弾きながらボーカルしている事もあるのか、それとも彼女自身が望んでいないのか、ステージ上のバンドは合間にチューニングの機会を挟みつつ黙々と演奏し、客席は披露される楽曲に盛り上がり、酔いしれて思い思いに楽しんでました。
福岡という事もあり客席から田渕嬢への「おかえりー!」や博多弁でやり取りする機会はありましたが(笑)
表情を崩さずポーカーフェイスなアユニ嬢は格好良いと言えば格好良いけど、実際は淡々と演奏されて行くだけでもあったので途中から淡白さも感じていたかな...終盤の自律神経失調中は一緒にコーラス楽しかったけど。
あ、でもタイトルもそうだけど言葉遣いが独特だなと思いました。「自律神経失調中」とか「おちこぼれブルース」とか「ゴミ屑ロンリネス」とか「ボケナス青春」とか。テレビとかインタビューだと表に出さずに内に色々秘める方なのかなという印象だったんですが、歌詞とか聞く限り結構辛辣というか、取り巻く環境や自分に対してのアングラな部分が剥き出しで、タイトルもなんか自虐なモノが多くて、普段自分を上手く出すことが苦手な方なのかなっていう印象に変わりました。それって純粋であるが故に、上手く付き合っていく事に不器用な側面もあると思うけど。って彼女の事全く知らないで書いてますけど(笑)そういう印象を持ったかな。
確か座右の銘で「いじけず気にせず期待せず」と掲げていて、理由が誰よりもそれを期待してしまうから...みたいな話だったんですけど、そんな弱い部分を変えたくて作りましたみたいな前フリで「猫背矯正中」という楽曲が披露された時は、その意味付けに驚かされました。

アンコールも含めてライブならではの観客との盛り上がりを楽しむというより、最初から決まっている流れに沿って忠実に進めていったように見えました。それでも、(たぶん)人との距離感を詰めるのに苦手な彼女の音楽に耳を傾けながら、思い思いに楽しみ、自身の名前を連呼する観客の景色というのは、どの会場でも違っていた筈。だから、感じたことが絶対にあったと思うし、それを経て、今後PEDROやBiSHもどう表現していくのかっていうのが気になるかな。それで機会と気分が合えば、また見に行きたいなと思います。
この夏はきっと、彼女にとって忘れられない夏になったと思う。ピュアな純心を何時までも、持ち続けていますように。ありがとう。


BAN’S ENCOUNTER “今はやるしかないTOUR!!!” 福岡Queblick

2019-09-03 21:17:05 | LIVE

2019年1発目のキューブリックは1/24に行われたBAN'S ENCOUNTERのレコ発ライブ。
このツアーは最新アルバム「おはよう、おやすみ」の発売に伴うもの。この日がセミファイナルでした。
まあ、ライブに行くかどうか迷ったんですが(この日を境に、4日連続となるため)、結局去年のライブが良かったから行くことに。
普通の平日だったので、仕事帰りに直行しました。

【くっつくボビー】
期待のニューカマー...らしんだけど記憶が無い。

【橙々(だいだい)】
「2011年に京都で結成された 交差するツインボーカルが平行する日常を飄々と綴り、血の通った文学的オルタナティブロック」バンドとの事。
初見でしたが、彼らもまた福岡に来るのは初めてと言っていたような気が...Vo/GtとBaが男で、Drが女性という最近増えてきた傾向のある男女混合バンドです。この日出演したバンドの中でも、その名前の通り、叙情性を一番強く感じた気がしました。明るいようで、どこか影があるというか、そんなコントラストを感じさせる楽曲が多かったように思います。「リリィ」という曲が一番好きかな。



【べランパレード】
一番はっちゃけていたのがやはりこのバンドでしたね(笑)去年のワンマンぶりでしたが、良い意味でそれまでの雰囲気を変えてくれたというか。どんな対バンの間に挟まれようとも、彼らにしか出せない無邪気な子供が自由奔放に楽しむ様は見ていて好きです。歌王子さんは前回同様グラサンをつけて登場。曲数的にはコンパクトでしたが、コンパクトが故に勢いでグイグイ引っ張るような、「スクラップインマイルーム」からの選曲が中心でした。このバンドの音楽だったり、パフォーマンスの雰囲気が確実に好きになっている事を認識しながら。



【BAN'S ENCOUNTER】
全身全霊。猪突猛進。
彼らのライブはこれまでと変わらず誠心誠意自分達をぶつけていっていました。
『おはよう、おやすみ』の楽曲自体、これまでのライブで何曲が聞いたことがあるので、リリースツアーだからといってさして新鮮な感覚を覚えることもなかったんですが、ただそのライブがね、やっぱり彼らそのものを飾らずぶつけているが故に凄く突き刺さるんですよ。
見る人を掴んで離さない。そんな説得力を持って。
「今は!!やるしかない」なんてツアータイトルも彼ららしいなと思うんですけど、「今ここでやらなきゃダメなんだ!」という意味にも感じました。もっとこれから先続けていくためには、大きくなっていくには、今この瞬間を大事にしないといけないんだという、彼らの今のモードそのものなんじゃないでしょうかね。キラキラとした余韻を残しながら、汗だくになりながらも、清々しさを残して終演。


キラキラした、真っ直ぐな歌声が響いた夜でした。ありがとう。


半チェイン 2019 〜a prayer〜 大名LIV LABO

2019-09-01 12:02:58 | LIVE

2019年(記事にするのが遅すぎ)最初のライブは「半チェイン」。
昨年8月と10月に観に行ったバンド「UNCHAIN」のVo&Gtの谷川さんとGt佐藤さんの2人編成でUNCHAINの半分=半(ハン)チェイン。
活動自体も数年前からアコースティック体制でされているそうで、今回はUNCHAINのオフィシャルをチェックしていた際に偶発的に
発見したライブでもありました。しかもチケットは開催会場での先着順のメール予約のみという。
本当に行きたい人だけが来るマニアックな時間になることが間違いなしと想い、年明け1発目のライブは半チェインに。

会場のLIV LABOは以前から名前だけは知っていた会場。
大名といって赤坂から警固に差し掛かる路地裏のお洒落なテナントビルの2階。
中に入るとライブハウスというより、まさにフリースペースで「居心地の良い場所」を目指したのかもしれない。
木造りで覆われた空間は床も椅子も全てが木。出演者の楽屋は梯子を上った屋根裏のようなスペース(笑)
真冬だったこともあり、LIV LABOの暖かみのあるその雰囲気が堪らな心地よかった。1人離れた椅子にゆったり座って。

一発目はジェームスアンドチャーリー (谷川正憲from UNCHAIN/綾部健司fromU&DESIGN)。
スペシャルゲストというより、もはや対バンの域だったような。曲名とかは一々覚えていないんですが、軽快でリズムカルな楽曲が多かった気がします。綾部さんの方がどっちかというキャラが強くて、谷川さんを食っていたような感じ(笑)

二発目で谷川さんソロの後、三発目で今度はGtの佐藤さんのソロ。3曲程でしたがとにかく声が美声でしたね。チェックシャツにジーンズというラフな格好で時にMCを挟みつつゆったりとした雰囲気で進行。正直ここまでのライブの構成に啞然としましたね。アコースティックでUNCHAINの曲をやるんだろう位にしか考えていなかったので、こんなに構成が多いのはうれしい誤算でした。とにかくてんこ盛り。

そして小休憩を挟んでのトリの半チェイン。
UNCHAINの楽曲をアコースティックギター2本で演奏しつつ、半チェインとしてのオリジナル楽曲も網羅しながら、アンコールも含めて8曲位披露してくれました。半チェイン自体もUNCHAINの派生が始まりだったとしても、半チェインには半チェインとしての形があるという事。同じ楽曲であっても印象変わるのが面白いなと。あと、リズム楽器が無かったこともあって、よりギターやコーラス、歌が響いて、やっぱり谷川さんの歌唱力は半端ないろ思いました。あれだけ前半で歌いながら後半でも声を枯らすことなく歌い上げる。その強靭な喉仏に感銘しました。最後の最期は拍手喝采、アットホームな雰囲気の中でこの夜の全てが終演を迎えました。

「アットホーム」さ。これがこの日存分に堪能出来たライブでした。UNCHAIN歴も短いしそこまで聞き込んでいる訳ではないですけど、ホンモノの歌が上手な方のライブっていうのはこれからも行きたいと思います。またいつか会えるといいですね。ありがとう。


BENI “CINEMATIC” LIVE TOUR 2018-2019 福岡DRUM Be-1

2019-08-25 21:53:35 | LIVE



2018年ラストのBe-1そして年内としても最期のライブが12/29に開催されたBENI嬢の「BENI “CINEMATIC” LIVE TOUR 2018-2019」。
実を言うとBENI嬢に関しては名前を知っているという位でファンでも無ければ音楽をきちんと聞いたこともなかった。
これは、2018年の直近のラストライブが首振りDollsの脱退ライブだったので、それで年を越すのが気持ち的に微妙で、
気晴らしというか、もうワンチャン何かないかな...と。
少し心に余裕を持たせて年を越したい、ライブを締めくくりたい、、、そんな気持ちがあって。
あと個人的にはこの年末年始はプライベートで色々あって、心境的に疲れてたんですよね。癒されたかった...のもある。
で、BENI嬢がこの日ライブをする、という事で『CINEMATIC』を聞き込んだのですが、まあ声の美しさ、音像の良い意味での空間を意識した作り方、切なげなメロディとポップなメロディが交錯する楽曲群...と、単純に良いなと思いました。その世界を、ライブでどう表現するのかが気になって、行くことにしました。
この日で丁度年内100本目のライブでした。

一般チケットで入場したのでかなり後列だったのですが、元々そんな前で見るつもりもなく割と後方で見るつもりが、気が付いたら流されて割と中盤くらいの所で観る形に。ほぼほぼ8割位入っていたと思います。

「自分の人生を映画に見立てて、音楽でそれを表現する」というコンセプトが『CINEMATIC』にはあるんだそうですが、その通りでステージは後方にスクリーン、それを囲むような形で四角にセットされた銀色の柵。さながら映画のスクリーンのようなセットになっていました。

SE:Intro
1.Cinematic
2.MONEY
3.Got A Feeling
4.MEMORY
5.S.U.K.I
6.永遠
(Drum Session)
7.Kiss Kiss Kiss
8.フォエバ
9.No one else like you
10.LAST SONG
11.好きだから。
12.Arigato
 (Short Film Session)
13.Chasin'
14.PULLBACK
15.TATTO
16.CANDY
17.CRY
18.Last Love Letter

ENCOLE
19.READY25
20.Two Hearts
21.ユラユラ

開演時刻となり、暗転するとスクリーンにまるで映画のオープニングのようにラッシュされるBENI嬢の映像。
それが『CINEMATIC TOUR 2018-2019』のタイトルとなっていく中で楽器隊が入場。
アルバム通り「Cinematic」で開演したステージ。男のダンサー2名に引きつられ..いや逆に引き連れさせているようにハットをかぶりステンスコートを肩にかけ、その下に緑のギラギラした肩剥き出しでタイトスカートのワンピースを着こんだBENI嬢が入場。
さながら映画のワンシーンを表現しているように映像・音楽とシンクロしながらダンスを交えて表現していきます。
割とすぐにハットもコートも取ってワンピース1枚になりましたが、背が高い!細い!スタイル抜群!綺麗!
どこの海外の女優ですかっていう位に日本人離れしたスタイルを魅せつけるので目を奪われました。。。

ライブは「Cinematic」のコンセプトを意識しつつも、そこに世界まで寄り過ぎないというか、
中盤にセッションを設ける事でPhase1,Phase2,Phase3みたいな形で多角的に構築されているように感じました。
そして3つの違う内容の短編映画を見たような感じもしました。

前半は、ゆったりとしつつも心地良いリズムとポップな楽曲で、会場を暖めるような楽曲が中心で、その心地良い曲調を裏腹に、過ぎ去った過去の恋愛を振り返るような楽曲が多かった気がします。あと、SHOW的要素が強かったかな。

ドラムセッションを挟んでの中盤は、過去の数珠玉のラブソング「歌」を中心とした構成。
恋に夢中になっている瞬間を歌った曲、傍にいるが故の不安や想う気持ちを綴った曲、別れても相手を想う曲等、
色んな情景が浮かぶ楽曲群でした。この中盤が出会い~別れまでを描いたストーリー仕立てのようになっていたのは偶然...だと思うんですけど、構成が綺麗でした。特に終盤のアコースティックの「No one else like you」と、終盤に披露された相手との別れを描きながら感謝の気持ちを歌った「Arigato」は凄かった。
YouTubeにも公開されているショートフィルムを再編集したような映像を挟んで、ライブは終盤へ差し掛かりました。



一気に『CINEMATIC』の世界に引き戻される流れ。
ショートフィルムを軸とするように、終盤は再び『CINEMATIC』の楽曲を中心とした構成へ。
恐らく彼女が今回一番表現したかった世界というのが、この終盤のセクションだったのかなと。それ位濃密だった。
白い衣装に着替えたBENI嬢。「Chasin'」から始まり、「PULLBACK」と、
ライブ用の映像が別に用意されていて、楽曲の世界観と相まってそれまでのライブの空気そのものを変えていました。
特に、「PULLBACK」は一番印象に残っているかな。
どうしてもPVの印象が強いので、そのままサウンドトラックのようにも聞こえるし、R&B的な色を強めた楽曲群は、中盤のブロックで披露された過去曲とはまるで違うので、ラブソングであっても、全体像というより、ワンシーンを切り取ったような、アプローチを変えるというんですかね、、オトナな感じ。聞いている人が色々想像できるような音楽になっているなと思いました。
「CANDY」「CRY」とアップテンポな曲で終盤フロアを盛り上げながら、バラード「Last Love Letter」で「永遠」「Arigato」に続き、三度目の締めくくり、そして本編を締めて終了。

アンコールは打って変わってツアーTシャツで登場したBENI嬢。「来年からはホールなんで頑張ります」みたいなMCを挟んで、本編とは打って変わったリラックスした雰囲気で3曲演奏し、「レアな曲」みたいな触れ込みで「Two Hearts」が披露されるとワッと歓声が起こっていました。そのまま最後は「ユラユラ」のアットホームな雰囲気の中終演しました。


多彩な面をライブを通して鑑賞させて頂きました。
『CINEMATIC』という世界やコンセプト、その孤独な世界により触れる事ができて、最後の最期に、また一つ新しい音楽の形を見る事ができたと思います。
良き2018年のライブ納め、ありがとうございました。


首振りDolls 2018年ラストギグ "ROCK'N'DOLL〜夢見人形〜" 福岡Kieth Flack

2019-08-25 18:24:53 | LIVE

2018年最後のキースフラックは首振りDollsのBaジョン氏の脱退前ラストライブ。
正直意外でした。その年の4月にメジャーデビューしてアルバム作ってこれからっていう時だったので...
首振りDollsとの出会いは2017年の西日本ロックンロールサミットだったけど、初めて見た会場でまた最後を迎える...
それもまた不思議な話です。
年末の慌ただしく過ぎ去って行く中で、物寂しい想いを感じながら会場へ向かいました。
会場の入口に豪華なもてなしの花があり、ジョン氏の写真が飾られていました。ほぼ満員だったと思います。

SE
1.ティーンエイジ
2.金輪際
3.ピンクの実
4.蜃気楼
5.少女地獄
6.首輪
7.猫騙し
8.被害妄想
9.金魚
10.白糸
11.菊の変
12.鏡地獄
13.コールガール
14.野良犬のメロディ
15.ニセモノ
16.境界線
17.切花
18.wanted baby
19.夜の衝動
20.乾いた雨
21.煙突の街
22.サンドノイズ
23.イージーライダー
24.ロックンロール
25.タイムマシーン

ENCOLE1
26.菊の街
27.月明かりの街の中で
28.アースマンのテーマ

ENCOLE2
29.色子
30.どうしようもない恋の唄

ライブ自体は、インディーズ自体の曲を中心とした序盤~中盤、メジャーデビュー後の曲を終盤に持ってくるという、同年の春に行われたワンマンツアーを踏襲したような内容になっていました。VJも使って1曲毎にシンクロさせながら進行していくという展開も変わらず。彼らはあくまで彼らの通り、それまでの歴史を総括するような長尺のセットリストを組んで、ライブを盛り上げ、奏で、歌い、叫んでいました。それに呼応するように盛り上がる客席も同じ。ただ、今までと違うのは、その体制での彼らをみる事は今日以降絶対に叶わないという事。そんな感傷的な空気が充満していたことも間違いなかったです。泣いてましたもんね。

どこかでジョン氏がMCをして、脱退の経緯だったり、今までの感謝をファンの方に口にする場面もありました。
余り多くは語らないジョン氏。言いたい事はもう言い尽くしたって感じでしたね。。

nao氏やジョニーと違って俺が俺がって前に出る方ではなかったけど、長身から繰り出されるアグレッシブなベースプレイ。バンドのボトムをしっかりと支えながらも曲中客席をずっと見ながら煽っていってた姿は覚えています。

とにかくこの日のライブは「ケジメ」でした。
個人的にはそれに尽きます。
そして、翌年の1/5には新体制でBARKUPでライブをかましており、首振りDollsは今も爆走しています。

さようなら、そして、ありがとう、、でした。。ジョンさん。


CROSS FM 25the Anniversary MUSIC JUNCTION 2018 福岡国際センター

2019-08-25 17:46:53 | LIVE

2018年最後の対バンライブは、福岡国際センターで開催されたCROSS FM 25周年イベント「MUSIC JUNCTION 2018」
地元のラジオ局の開局25周年を記念したもので、会場も福岡国際センターという、普段は大相撲やっている大きな会場。
ちょうど福岡サンパレスに隣接しているけど、ホールではなくイベントスペースといった造りになっている。
もう10年くらい前になるんですが、なんかのイベントで友達に連れられて一度ここには来たことがあって。で、BEAT CRAUSERSのライブをやってまして、当時DIR一辺倒だった私としては、もう退屈で早く帰りたかった記憶が。。

そんなんでこのイベントは屋内フェスという呼び込みでまあまあ大々的にPRしていました。
たしかにこの年末によくこれだけの面子を集めたなという位に、名前くらいは知っているバンドばかりラインナップ。
個人的に(世間からは)アウトサイドな方向性に進んでいると自覚している自分としては、まさにメインストリームな方々のライブがどんなものか知りたかったのと、国際センターでのライブがどんなものか体感したさに行くことに。

僕が参加したのは初日の12/25でしたが、なんか殺風景だったなという。会場も広いし物販も沢山入ってるんですけど、
クリスマスのお昼って事もあるのか、そんなに人もギュウギュウじゃなくて、程よくいる感じで、まったりとしていました。
そんなんで、ジェニーハイから鑑賞。ちなみに全部初見です。

【ジェニーハイ】
サウンドプロデューサーが川谷絵音先生なだけあって、曲調にもその川谷節とも言うべきものを感じたんで、音楽的な目新しさは感じなかったんですけど、演奏している人が皆個性的だし、プレイヤーが違うだけで、こうも興味をそそがれるものか、、というのはありましたね。くっきーさんは寝坊したかなんかで飛行機に乗り遅れてこれるかどうか分からんかったとかそんな事を言ってましたね(笑)1曲目のラップ?のような曲で、イッキュウさんが歌詞でスリーサイズを言っていたんですがそんな個人情報赤裸々に書き起こして大丈夫なのかと気になりました。

【BiSH】
なんか伝わるものがあったんですよね...名前だけ知ってたんですけど、アイドルグループと思ってたんですけど、「楽器を持たないパンクバンド」というのが正しくて、まあ、バンドなのに踊るんだとは思ったんですけど、、そんな事置いておいても、1曲目からもう必死に、ひたむきにやっていて、進むにつれてもう汗だくで、時にヘドバンしながら激しく歌い上げる彼女達のそんな姿はまさしくロックに見えました。1曲も知らなかったけど、終わってみると一番印象に残ったバンドです。

【NICO Touches the Walls】
夕方になるにつれて昼間より観客も増えてきてて、このバンドの頃には結構な人がいました。で、僕は最初アリーナで見てたんですけど、うーん、好みではなかったので、後方の休憩ブースで胡坐を組んで寝ていました。ファンの方、すいません。

【ゲスの極み乙女。】
indigo la Endは何度も見ているんですけどこちらは今回が初めてでした。バンドはバンドだけど、ラップだったり、ディスコ的だったりジャンルも幅広いし、元々鍵盤がメインで入っている事もあり、自由ですよね。遊んでるというか。音楽性がやっぱ違うんだなと改めて実感。逆にindigoの方がもっとバンドっぽいというか、その対比みたいなものも感じられて不思議な気分でした。個人的にはindigoの清純で、陰鬱な感じの方が好きですけどね。

ちょうどここで夕方17時位だったので、帰路に着きました。

まあ、振り返ると、音楽って色々あるから、好きなものは好きで、好きじゃないものはやっぱり生で聞いても好きじゃない。そうやって、自分に取って大事なモノを見つけていく、その為に畑違いな世界に飛び込む事も意味がある。
そして、やっぱりこういう音楽が好きなんだなと実感して、それにのめり込んでいく、そういう再確認ができたのが
このイベントでした。ありがとう。




シンガロンパレード ファンタスティックヒューマンリリースTOURワンマンシリーズ『ラブシーンが必要です。ハイエースはもっと必要です。』 福岡Queblick

2019-08-17 22:09:47 | LIVE

2018年最後のQueblickはシンガロンパレードのワンマンライブ。
元々キューブリック主催の10月の対バンライブの時点でワンマンライブをする事は告知されていたので
この時にチケットを買いましたが、この時点ではタイトルが仮のままで、正式なタイトルは決まっていませんでした。

結果的には11月に発売された彼らの1stアルバム「ファンタスティックヒューマン」
結成して5年くらいになるのに1stアルバムなのはライブが多すぎて作る余裕がなかったらしく...
上記の驚異的に長いタイトルが冠せられたワンマンツアーの初日、そして年内最後のワンマンライブがこの日でした。

当日は、12月の連休前の公演日という事もあったのか、この日は学生っぽい若い男女を中心に7割近い観客で埋まっていました。

ライブを始めてみたのは3月のONTAQでしたが、同じ会場でワンマンで締めるっていうのも縁だなあと思っていました。
彼らの奏でる軽快でPOPでそれでいて垢ぬけた音楽が単純に好みなんですよね。それはアルバムを買って改めて思いました。

1.UFO
2.シティ
3.ファンタスティックヒューマン
4.ビービジービー
5.気のせい
6.サニーデイ
7.サーカス
8.丑三つ穴二つ
9.親のセンス子知らず
10.君も歩けば僕に当たる
11.KYOTO-JIN PEOPLE!!
12.しわくちゃ
13.好きにしたい
14.Have a nice day
15.10回死んでも
16.oh!!嫉妬
17.路地裏サスペンス

ENCOLE
カウントダウン(with about a ROOM)
18.ステキな不摂生
19.YA SE RU WA
20.バイバイバニラ

これまでのライブ通り「UFO」で開始。
いつもならTシャツにジーンズといったラフな格好が多い彼らですが、
この日はアルバムのPVで着用していた色違いのシャツを着こんで上下黒スーツでしたね。

ライブはジェットコースターのような上昇と下降気流を繰り返して盛り上げながらも、
イベントライブでは体感できなかった彼らの様々な個性を惜しみだすぶつけていきました。
イベントでの定番曲な楽曲は勿論の事、
「ファンタスティックヒューマン」の楽曲も網羅しながら、
「敢えて選曲してこなかったマニアックな曲」として「サーカス」「丑三つ子二つ」といったダークな雰囲気の曲や
正真正銘のブルース「親のセンス子知らず」等のワンマンでしか味わえないようなまさにマニアックな楽曲も披露。
特に、「ファンタスティックヒューマン」に関しては、「サニーデイ」や「気のせい」といった
ミドルテンポで聞かせながら、会場を盛り上げるという絶妙な立ち位置の楽曲で、そういうのを聴けるのも
またワンマンの醍醐味です。

モータウンやニューオーリンズ、サザンロックに連なる音楽性、
底ぬけて明るいというよりポップスならではの、ほんのり温まるような、そんな人肌を感じさせる感触。
ドラムの人が終始変顔で演奏していたり、ベースの人が客席に併せてノリノリで弾きまくったりと、
緊張はしていたと思うんですけど、始まってしまえば、何時もと変わらない彼らがそこにいました。
アルバムツアーでしたが、結局、これまでのミニアルバムの歴史があるが故のフルアルバムなので、
違和感なく聞けたし、むしろ全部繋がっているんだなっていう感覚。

個人的には「しわくちゃ」という曲がライブですごく化けるなと思いました。それ位音源と印象が変わりました。
「路地裏サスペンス」で一度本編を締めくくった後、「この日を新年のカウントダウンにしたい」というボーカルの人の
合図で、福岡で親交の深いabout a ROOMが登場してカウントダウンのクラッカーを一緒に引くためだけに登場(笑)

終演後にサイン入りでセットリストを3名に渡すという企画もあり、その人を選ぶじゃんけん大会もあったりと
合間合間にワンマンならではの余興もいれていました。

そんな感じでアンコールを行い、最後は「ファンタスティックヒューマン」の1曲目である「バイバイバニラ」で終演。
クリスマス前に、ほんのり温まるような、極上のポップスバンドならではの音楽で心地良かった。ありがとう。