goo blog サービス終了のお知らせ 

OSTRICH FEATHER BOA

お前の意見は求めん。

KIRITO Club circuit 19'「DERIVED」 福岡DRUM Be-1

2019-10-01 23:26:50 | LIVE

LASYgunsBRISKYに彩られた週末を経て僅か2日後の8/27、DRUM Be-1でキリトのライブへ行ってきました。
Angeloとしてのキリトの姿はもう毎年見ていますが、ソロのアーティストとしてのライブは今回が初めて。
彼がソロ活動を開始したのがPIERROT活動休止中の2005年ですが、PIERROTの解散、Angeloの始動を経て2007年に『Negative』をリリースして以降は、AngeloのDOGMATIC PARTYでその後単発ライブがあったのみで一切ありませんでした。

突如として昨年1月からソロ活動が再開され、3月のアコースティックライブ、8月のライブハウスツアー、そして今年4月のアコースティックライブを経て、5回目にして東名阪以外の地で開催されたのが今回の「DERIVED」。
Angeloメインになってから、もうソロのライブは見れないと思っていたし、ツアーやるにしても東名阪だろうと思っていたので、正直福岡が組み込まれているのがレアだと思いました。彼がこのタイミングでソロ活動を始めたのかは、はっきりとオフィシャルに述べられていないので分からないけど、Angeloというバンドが10年以上しっかりと活動できているからこそ、さらに自身の表現の幅を広げていくためだったのかもしれないし、PIERROTの時のように「今、やれる(やりたい)と思ったから」という単純な気持ちかもしれない。そこは不明ですが、そんな所じゃないかなという気がします。

僕自身はもう行くという選択肢しかなかったので、チケットも即効GET TICKETして、当日を迎えた...のですが、九州北部豪雨真っ只中。本当に体験したことのない大雨で開催するのか、いやできるのか心配になりながら、何とか会場へ。ステージにはツアータイトルが掲げられた以外バックドロップもないシンプルなセット。
開演10分前くらいに入場したのですが、割と段差の合間があって、結局2段目後方でのんびりとできる場所で待機。ほぼ開演予定時刻と同時に暗転。

SE
1.Act
2.METHOD
3.INTER CUTTER
4.Torque
5.PLOT
6.PAST
7.毒薬
8.DOOR
9.Cheery trees
10.砂丘
11.Sea
12.Awaking bud
13.Suicide View
14.COLD
15.TEAR
16.カンナビス
17.DECIDE

ENCOLE
18.GARDEN
19.PERIOD
20.Ray
21.PRAY(Angelo)

サポートメンバーが入場後、金髪に七分袖の黒のTシャツに黒のブーツという衣装で登場したキリト氏。
上手にギル(新鮮!)、下手ギターにVistlipの海、ベースにNBのMasa、ドラムのアレンとイケメンぞろい。

昨年発表された新曲の「Act」「METHOD」を立て続けに序盤から演奏しつつあっという間に呼応していく観客。

「外は大雨ですが、そんな中来てくれた君達が最高と思ってもらえるように、命をかけて歌います」

「Torque」「PLOT」「PAST」「毒薬」とキリトならではといった変拍子とダークな空気が入った楽曲も多いですが、ソロの楽曲の発表されたタイミングがタイミングなだけに、自身のパーソナルな、特にギリギリの部分を曝け出したような、言ってしまえば「キリト」という一個人の想いを綴った楽曲が多いなという印象。「DOOR」を経て、個人的に大好きな一曲である「Cherry trees」が披露された時は、素直に感動している自分がいました。
「数えきれない傷も、抱えきれない夢も、この胸に確かに刻まれてるー」

ブレイクを挟んでのMCでもお決まり通りに「親愛なる大切な、僕の...キ××イ」とキリトならではの言葉遣いで笑いを取らせて会場をリラックスさせていました。
「僕は...キ××イと言い続けている内に、とうとうテレビに出なくなりました」
「でも..僕は居場所がなくなっても...その先で居場所を見つけます」
「ここからは激しいメニューです...ここに首を落として帰れよ」
「なんなら持って帰りたい...JALで(爆笑)」
「僕は乱れてる人が好きです...色んな楽しみ方があっていいんですけど、お父さんお母さんにも見せたことのない乱れた姿を僕に見せてください!」

と、「Awaking bud」「Sucide View」「COLD」「カンナビス」等アップテンポな曲を畳みかけていくのですが、頭を振りまくるより、拳を上げて、時に歌ったりという一体感に包まれていました。
Angeloの時のような破壊的な激しい曲ではなく、その激しさよりも、しっかりと歌を活かしたシンガーの曲。
それに、バンドとソロのイメージが何となくわかってきたというか。彼自身バンドが好きと語っているように、Angeloというのは、5人5人が五角形で見事なバランスを構築しながら各々の立場で音をぶつけていく。
その中で狂人のような存在感を放つキリトがいるのは、もちろん彼自身だからこそではあるけれど、バンドの中にいるからこそあのパフォーマンスや存在感が生まれてくるものでもあるんじゃないかと。
逆にソロというのはそういうプレッシャーを感じないというか、敢えて肩の力を落としているというか、等身大の自分をぶつけている、そんな気がしました。「TEAR」や「DECIDE」を聞きながら、特にそれを感じましたね。
だからその違いというのが見えてきて、歌っている人は同じなのに、空気感がまるで違うから、新鮮な気持ちのまま、本編を終える事が出来ました。

アンコールでバンドメンバー紹介していて、ギルもいたのですが、MCしなかったのが却って新鮮でしたね。他にもビジュアル系を通ってきたような若手のミュージシャンばかりで、しかも皆イケメンという。誰かが「イケメンパラダイス」と言っていました。わかるよ。。

MCでは客の反応がちょっと薄かった際に、
「あ、すいません、まだダメですが。やっぱりチ〇ゲ&アス〇じゃないとダメですか?キリト&MASA(サポートBa)はどうですか?」と一番の爆笑を誘い、
「キリマサでお願いします!」Masa「僕はついていきます!」海「オマエ本当に軽いな!」
と突っ込まれるコントのようなやり取りがありつつ、キリト的にはこの豪雨の中で来てくれた方々への感謝の気持ちが強かったのが、
「なんか、今日は楽しいです...うん、今日は特別な日になりそうです...今日は来てくれて本当にありがとう」

とMCして、「GARDEN」「PERIOD」「Ray」を演奏して、バンドメンバーが退散....したのですが、その後中央にセットされるアコースティックギター。
それが本当のラストでした。キリトだけが残り、アコースティックギターを持ち上げて最後のMC

「今から歌うのはAngeloの曲なんですが、バンド初めて20年以上になりますが、良いこともあれば悪いこともあって、その度に自分を信じて前を進んできました。幼い頃、何も無かった頃、ただ僕は願う事しか出来ませんでした。でも願い続けて前に進んで、今こうやっています。だからこれからも続けていきたい...そんな想いを込めた曲です。PRAY」

こういう誰もが体験するであろう葛藤を歌にできるのがこの人の凄さの一つだし、葛藤してきたからこそ表現できる詩。「前に進んでいく」そう願い、立ち向かってきた男が今、目の前で大切なメッセージを投げかけている。それに感動しない人などいるはずがない。そしてそれは勇気をくれる。「自分もできるかもしれない」という勇気を。

「DERIVED」とは「派生」という意味を持ちます。このソロがAngeloから「派生した」表現方法という意味なのかもしれませんが、彼の想いというのは、どんな逆境であっても、決して諦めずに、前を向いて、突き進んでいく...表現方法が派生しようとも、核だけは変わらない。そして、そうやって生きて行って欲しいというファンへのメッセージ...。

そしてラストにキリトではなくAngeloの楽曲を演奏した事で、彼の今の核は、Angeloなんだとも思いました。
ビジュアル系らしい刺々しい雰囲気は皆無で、むしろ相反するほどに穏やかな雰囲気を残して終演しました。

帰りも雨が降り続いていましたが、不思議な程その中を歩くことにけったいな気持ちになりませんでした。

ありがとうございました。次はAngeloでお会いしましょう。未だ見ぬ"FAUST"と共に...



ビレッジマンズストア御礼参り『聖地巡礼行脚』. 福岡Queblick

2019-09-29 18:22:19 | LIVE

8/14に誕生日を迎え、その翌々日の8/16に年を越して最初のライブ、つまり安藤裕子の前に、ビレッジマンズストアのワンマンライブに行ったのを忘れていました。。。なので、改めて書きます。。。。お許し行脚。

ビレッジマンズストアは去年の1/25、丁度「TRAP」をリリースした頃にモーモールルギャバンとの対バンで同じキューブリックで見たのが最後でした。別に興味が無くなった訳でもないのですが、対バンは結構見てきたので次はもうワンマンで良いかなと思ってずっと足が遠のいていました。今回は村立15周年(結成15周年)という事で今までお世話になった地域に足を運ぶという、所謂周年記念ツアーの一環でした。この行脚は会場によっては私服だったり、アルコール前提の泥酔だったり、撮影OKだったり、ファン投票反映ライブだったり企画ものを含みつつ今も廻っています。福岡は割と前半の早いうちでスケジュールに入っていて、企画でも何でもない純粋なワンマンライブだったので、久々に行ってみる事にしました。

彼らを知ったのは2016年。バックドロップシンデレラと打首獄門同好会のダブルリリースツアーでSHIMAと一緒に出ていたのが最初。「正しい夜明け」リリースツアーの時と、ワンマンライブ、そして『TRAP』リリースツアーと見てきてこれで5回目。
前回のワンマンライブはgrafで、その時も結構人が埋まっていたのですが、今回それよりもキャパの広いキューブリックで、会場は平日だったにも関わらずほぼ満員でした。バンドがずっと音楽活動を続けてきたことで知ったであろう若い子たちが今か今かとバンドTシャツを着こんで臨戦態勢に入っているのを見ながら、ここまで大きくなったんだと感じずにいられませんでした。

1.WENDY
2.Don't trust 20
3.堕落、若しくはラッキーストライク
4.黙らせないで
5.不明(忘れた)
6.地獄のメロデイ
7.不明(忘れた)
8.すれちがいのワンダー
9.スパナ
10.ビレッジマンズ
11.御礼参り
12.帰れないふたり
13.夢の中ではない
14.最後の住人
15.アディ―・ハディー
16.不明(忘れた)
17.サーチライト
18.逃げてくあの娘にゃ聴こえない
19.眠れぬ夜は自分のせい

ENCOLE
20.車上A・RA・SHI
21.PINK

セトリが中途半端ですみません。
本題に戻すと、1st ALBUM『YOURS』のインタビューでVoの水野ギイ氏が、「広いフィールドの中で戦うバンドでいたい。変わりたいのではなく、大きくしていきたい、広げていきたい」という言葉を語っていたんですが、今回のライブを体験して、結論から書いてしまうと、ああ、そういう大きなバンドになってるなって印象でした。

先の「正しい夜明け」リリースツアーで、対バンだったポルカドットスティングレイと同じく出ていたDroogのギターだった荒金祐太朗氏が現在一緒にやっているという事自体が、ある種の「事件」だったし、そんな彼のギターと作曲が加わって、バンドにとって更なる「武器」になる事も予測できてました。実際、荒金氏を加えた編成のライブに行くのが今回が初めてだったので、個人的にはどう変化があるのかも気になっていました。

ギイ氏が襟足金髪になったり、ドラムの人の髪色が何故か紫になっているというビジュアルの変化はあったけれども、ビレッジマンズストアとしての音楽性が、あの1stアルバムを作った事でも、前任ギターが脱退して荒金氏が正式加入した事によっても、劇的に変化している訳でもなかった。
ただ、自分達の音楽に懸ける想い...みたいな、情熱と言っても良いと思うけど、それがこれまでに行ったライブよりも遥かに熱く燃え滾っていました。何となく、彼らを追いかけている理由っていうのがその時に分かって。常にその情熱が大きくなってからなんですよね。彼らにしか描けないドラマがある。声が掠れるほどに歌い、叫び、そして目の前にいる客の手を握り、そして時に足車にして立ち上がりなら切実に想いをぶつけるギイ氏、体を揺らしながら激しく振り乱し、時にダイブをかましながら弾きまくる弦楽器隊と、各々が生き様を音に乗せてぶつけている。言ってしまえば俺らの人生だと。
八方塞がりというか、背水の陣のようでもある姿勢。
これが最後になっても全力で歌うから、と。
この日は台風が迫っていたか、通り過ぎたかの日で、若干人が来るのかを不安にもしていたようだったけど、蓋を開けてみれば、多くの客が来ていて、それが何よりも嬉しい、そんな表情で。
「福岡が、大切な場所になったよ。ありがとう」と感慨深そうに話すギイ氏。
その汗まみれの笑顔が、全て物語っていました。

灼熱の熱い男たちの饗宴。ありがとう。


LAZYgunsBRISKY Tour 2019 [Riot Bulb] 西小倉LIVE SPOT WOW&CANAL CITY HAKATA

2019-09-28 15:39:33 | LIVE

去る8/24にLAZYgunsBRISKY主催の対バンライブへ行ってきました。
LAZYgunsBRISKYは4人組のガールズロックバンド。
2012年に音楽性の違いで解散するも、2015年に再結成。
年齢は若いながらも自分達の信念や拘りを感じさせる生き方をしているように思います。
そんな彼女達を、どういう経緯で知ったのかと言うと、BaにAZUさんって方がいるんですけど、僕が元々6~7年前に聞いていたバンドに「Cyntia」というガールズバンドがあって、そこに途中加入したのがAZU嬢。これが最初。で、その時点で解散していたLAZYが2~3年後に再結成したっていうのを知って、さらにその後ギターが脱退してワンマンも行ったことがあるFLiPのYuko嬢が加入。そこからチェックはしていました。で、2年くらい前に『NO RUTS』をリリースしてUTEROにライブツアーで来てくれたんですけど、行けなかったんですよね。そこからいつか行けたら良いなと思っていたんですよ。そこから2年経って、『Riot Bulb』というミニアルバムを発売することになり、今回はそのツアーという訳です。
九州は小倉と福岡。別に福岡でも良かったんですけど、対バンの面子が、小倉はかの麗しき松本愛美嬢率いるミズニウキクサも出場するという事で、こっちの方が面白そうだなと思い、小倉へ。

で、会場をFUSEと勘違いしていて焦ったというオチ。
西小倉駅の目の鼻の先にあるライブハウス「WOW」は昔僕自身もバンドとしてステージで演奏した事がある場所。15年近く経ってまた来るとは思わなかったですね。FUSEは地下に下りていくんですが、WOWは逆に階段を上って2階に行くので、面白い造りでしたよ。まあ色んな意味で感慨深い会場です。
僕が入場したとほぼ同時に開演予定度刻通りに、始まりました。

【月追う彼方】
「MAKERRRS!!」という名義で活動していて、今年の5月に現在のバンド名に改名したばかりの3ピースのガールズバンドです。初見なんですけど、何故か名前だけ知っていました。多分なんかの対バンに名前があったからだと思うんですが。。楽曲に「夜」を彷彿させるものが多かったんですが、曲を作っているボーカル&ギターの方が昼夜逆転生活らしく「夜に感じた事しか書けない」のが理由なようです。「月追う彼方」っていうのもそういう所から来ているのかもしれません。
曲調はポップなんだけど、割と歌詞や歌は切ないというか、ボーカルの人が湧き出る想いを溢れんばかりに歌に乗せて叫ぶというんですかね。結構辛そうにしている印象でした。その若さで何があったんだと思うばかりに。。それで、「自分は喋るのが得意じゃなくて、だからこうやって歌にしてる」みたいな事を言っていたんですけど、音楽を通して素直になれているのかな?客席が盛り上がって拳を突き上げたり、手拍子が起こると、本当にうれしそうに笑顔で「ありがとう!」と応える姿が印象的でしたね。




【猫jealousy】
自称、筑豊田川初のポジティブポップロックバンドです。こちらも初見でしたが何故か名前だけは知っていたんですよね。たぶん、なんかの対バンだったと思うんですけど。猫jealouslyという奇想天外な名前の通り、出演したバンドの中で一番トリッキーだったように思います。楽曲はいちいち覚えてないんですけど、明るすぎる訳でも、暗い訳でもなく、なんかおちょくったような、そんなおちゃめな音楽だったと思います。僕はずっとギターの手元を見ていましたね。
ちなみに、彼女達もボーカル&ギター、ベース&ギターというツインボーカルで、ドラムを現在正規メンバー調整中のようなので、またメンバー増えたらバンドの雰囲気も変わるかもしれませんね。



【Pinpoint Motion】
昨年12月のMix Boxに続いて図らずも2回目の鑑賞でした。
知らなかったんですがこのバンドはVoとDrだけが正規メンバーでギターとベースはサポートみたいです。
でもそんな事を感じさせない位にバンド全体のテンションが高かった。それに昨年の頃より、何となく風格みたいなものもあって、地元って事もあるのか「小倉凄いって思わせれるように盛り上がろうぜー!!」と煽る煽る。スキップする客もいれば拳がつき上がる客もいて、会場が良い感じに熱気を帯びたような気がします。
あとサウンドもより轟音になっていて、重厚なグループが出来ていたし、歌も凄く声量が出ていて迫力ありました。彼女達の「盛り上げるんだ!」っていう気迫を感じましたね。
音楽的に自分が好きなジャンルではないんですが、バンドが進化している事を感じたステージでした。



【LAZYgunsBRISKY】
SE
1.Riot
2.Kiss me
3.The Rule
4.Suitable suicide
5.Saturday Moon
6.Axis
7.Shiny
8.Midnight Rider

主催にも関わらずトリではなく4番手という珍しい出演。
しかしながら主催なだけあってセットは40~45分と他の出演バンドよりも長めでした。
たぶん、翌日も福岡でライブがあるから、機材準備とか色んな事が関係しているのかと。
一言で言うと楽しかったという感想しかないですね。「Riot」で始まったライブ。聞いた瞬間に体が勝手に動き出すリズム&グループの心地良さ。『Riot Bulb』からは「The Rule」「Saturday Moon」のほか、「Kiss me」「Suitable suicide」「Axis」等の『Hello!Again』『NO BUTS』といった過去の作品からもセレクトされた新旧織り交ぜたセットリスト。ポップかな?と思ってた『Riot Bulb』の曲も、既にグループが音源と変化しているというか、「とんがった」音像に変わっていました。
彼女達の音楽は、自分達にしかできないカッコよさを追求しているバンドならではの、良い意味でアングリーなアティチュードも反映していると、後々帰りの新幹線の中で音楽をiTunesで聞きながら思ったんですが、ストレートなアングリーさが目立っていた初期も、ラップやシンセ感が増した現在でも、表現したい音楽の「核」のようなものは変わっていない。だから過去の曲と並べても違和感がないんじゃないかと勝手に結論づけました。
小倉が初めてだったからなのか、それとも元々なのかはわかりませんが、VoのLucy嬢は滅茶苦茶楽しんでましたね。まるで子供のように。体全体で音を表現するようにアクティブに動き回るんで、3曲目位で彼女は汗だくでしたが、パフォーマンスがどんどん自由になっていって、終盤の「Axis」という曲では、曲中に「ABCD」とコーラスする部分があるんですけど、それが会場名にちなんで「WOW WOW WOW WOW」に変えて客に歌わせてました。しかも最前の柵に両足かけて立ち上がりながら。(笑)そんな彼女を筆頭に、バンドメンバーも体を動かしながら音を体感するようにアクティブかつ、笑顔で目の前の光景を楽しみながら演奏していました。僕はBaのAZU嬢の方にいたんですけど、彼女も下から上に頭を振りあげながら派手に演奏していました。髪がもわっと盛り上がる姿に見惚れましたね。Pinpoint Motionを上回る熱気を伴って、ライブは終始盛り上がりの中、着地を迎えました。とにかくカッコよかった。
後、この日は昔ながらのファンと思しき方々が3~4人いたんですが、その方々がもう自由気ままに楽しんでいて、バンドもやりやすかったんじゃないですかね。ライブってバンドとファンの相乗効果があって初めて成り立つっていう、当たり前なんだけど忘れがちな事を改めて認識させてくれたように思います。



【ミズニウキクサ】

1.羅針盤
2.夏の終わり
3.カシスビートロマンス
4.トラベルアワー
5.エンドロール

ENCOLE
6.街

鳥肌もんでしたね。夏の終わりのミズニウキクサ。
SEも無く準備が終わるとそのままステージを覆うカーテン越しに序盤の「羅針盤」になだれ込む展開。
昨年12月の「Mix Box」以来でしたが、この間に2nd mini album『八月の溜息』をリリースしており、選曲はその収録曲を中心としたセットリストになっていました。MCでも言ってましたが、このバンドは姉でBass&Vocalの松本愛美嬢と弟でDrのたっくんからなるバンドなんですけど、そのたっくんがジストニアという病気(ざっくり話すと、脳に障害をきたして足が思うようについていかない症状)のため安静にしているんだとかで、彼はスタッフのような形で帯同していました。なので、この日はサポートとしてリズムギターとメインギター、そしてドラムが入り「松本愛美バンド」ともいうべき特殊な形態になっていました。
バンドとしては結構大変な状況だったと思うんですけど、だからこそなのか、リードギターとドラムの人とベースの混ざり合った轟音が凄くて、、圧殺というんですかね。とにかく重かった。そんな中で、松本愛美嬢は煌びやかに「魅せる」ような独特な弾き方を見せながら、綺麗ながらもつんざくように歌っていて、それはヒリヒリとした緊張感を伴いながら、訴えかけてきました。LASYとは対照的に重く、暗く、激しい音楽。
その重さや暗さや激しさは、昨年のMix Boxの頃を超越していました。
煽る訳でもないけれど、見ている人に何かを感じさせる、訴える力を確かに持っていました。
ちなみにLucy嬢は客席で舞い踊っていました。

たぶん、これまでに出てきたバンドのようなエネルギッシュな音楽よりも、陰鬱さの混じった感情的な音楽をこれからも作っていくんじゃないかと。それがおそらくこのバンドの「らしさ」なんだろうし。
アンコールでは「1曲だけならイケる気がする」という事でたっくんが登場し、「街」を演奏して終演。
病気を押して、そんな事を微塵も感じさせない熱いプレイをかましている姿に、感動しましたね。。
最後にCD買って、激励の言葉をかけさせて頂きました。たぶん、何言ってるか分からなかったと思うけど(笑)




結果、この日のライブはバンド毎にドラマがあって、結構濃密なライブでした。 だからこそ、必死に生きている姿がカッコイイし、美しく見えるんだろうと。 ライブ以上の何かを感じて、ラーメン食べて、新幹線に乗って帰ってきたように思います。 しかも小倉のノリって良くて、お客さんが初見のバンドでも盛り上がって好き勝手に楽しむんですよ。 この日もそうだったし。だから、福岡じゃなくて小倉に行って正解でした。


最後に翌日にキャナルシティ博多で行われたLAZYの無料アコースティックミニライブについても記載しておきます。

1.Kiss me
2.Riot
3.Colors of Change
4.Saturday Moon
5.Hello, Again!

『Riot Bulb』発売記念イベントとして開催されたアコースティックミニライブ。
キューブリックでセミファイナルですが、、AZU嬢から言われるまで他のメンバーは「確かに」「言われれば」みたいな感じですっかり抜けていました(笑)メイクもナチュラルメイクで、普段着。
会場はキャナルシティの広場の一角「スターコート」。普通に飲食店が立ち並び道行く人が通り過ぎる中に、バンド用のテントが設置され、お客さんは濡れながら鑑賞するという(笑)不思議な光景でした。
当日は少量雨が降っていましたが、ライブは「Kiss me」や「Riot」といったノリノリな曲から始まりました。アコースティックだとまたガラッとアレンジが変わっていたし、ゆったりとした時間の中、曲紹介をしながら1曲づつ演奏。前日に演奏されていなかった「Colors of Chane」「Hello,Again!」といった楽曲も聞けて良かったです。最期「また福岡に戻ってきます」というMC最後の「Hello,Again!」は、Lucy嬢がテントの外に出てきて、雨に濡れるのも気にせずに客席と超至近距離で戯れて終演。

2日で『Riot Bulb』の曲も沢山聞けたし、こういう機会ももう無いかもしれないので、貴重でした。ありがとう。


安藤裕子 Zepp Tour 2019 ~雨街交差点~ Zepp Fukuoka

2019-09-22 08:58:44 | LIVE

8/19に安藤裕子嬢のライブ鑑賞で7月のHYDE以来のZepp Fukuokaへ。
Andrewはもう15年位前から知っていたんですが、そのきっかけは忘れました。10年以上前ですが、「クロニクル」というCDを買って一時期聞いていて、その流れで「THE BEST」も買って、今でもは持ってます。
ルックスもそうなんですが、あの声が好きなんですよね。あんな可愛らしい容姿なのに、歌声が独特じゃないですか。なんか母性を感じさせるというか、、なんか抱擁感を感じさせるというか、、、あのギャップが好きで、そして楽曲も染み渡るものが多くて、ポップであっても底ぬけて明るい曲が無いのも好きな所ですね。
だから、いつか見れたら良いなと思っていて、そのチャンスが今回だったという訳です。

当日は月曜日だったので仕事終わりに向かったのですが、雨街交差点というタイトルの通り、夏真っ盛りな炎天下だった空模様が前日から曇り始め、ポツポツと雨が滴る天気となった当日。
彼女のライブは延期になったり、雨になったりと一筋縄ではいかないんだなと勝手に思いながら会場へ。

Zeppでは初めての座席指定。
所々空席もあったし、椅子もアルファベットで10列くらいしかなかったので、キャパの割に人は少なかった。
この広い空間を選ばれし方々のみで味わえるというのも悪くないと思いました。実際気持ちよく聞けました。
僕はE列だったので、オフィシャル先行だったにも関わらず、割と前の方で見れました。

雨音をそのままフィーチャーしたようなSEが鳴る中メンバーが入場。
水滴をコンセプトにしたようなセットをバックに、Andrewを取り囲むように左側からアコースティックギター、ベース、ドラム、エレクトリックギター、キーボードといった配置。 余談ですが、あらきゆうこさんを2週連続で見た人って私くらいしかいないんじゃないかだろうか。。。。

アメリカンリバー
TEXAS
健忘症
ニラカイナリィリヒ
New World
雨街交差点
一日の終わりに
シャボンソウル
雨とぱんつ
のうぜんかつら(リプライズ)
勘違い
Silk Road
The Still Steel Down
海原の月
箱庭
隣人に光が差すとき

ENCOLE
恋しい
曇りの空に君が消えた
問うてる

全体的にミドルテンポのゆったりとした楽曲を中心とした構成になっていました。
ノリや流れよりは、彼女の歌がじっくり染み渡る、歌声の心地良さを重視しているようにも感じました。

このツアーはAndrew曰くデビューして15周年になることからイベンターが準備してくれたものだそうですが、セットリストは、代表曲も演奏しながらも、既発アルバムからの選曲や、配信限定でリリースされた、どちらかというと直近の新曲中心でした。まあ、15周年ライブは過去にもやっているし、その周年関連のけじめがこのツアーだったようなんですが、彼女の声帯不調によってこの福岡と大阪は延期になってしまったため、結果的に「周年過ぎて16年目に入ってしまってるのにまだ周年記念やっている(笑)」という状況に。だから、振り返るというよりは、むしろ前に進んでいるっていうイメージでした。

Andrewの歌う姿は、1曲1曲、その曲の世界に入り込むというんですかね、座り込んで熱唱する事もあれば、ステージ両サイドまで移動して観客を煽ったり、サポートメンバとセッションを愉しんだり、それぞれの楽曲によって表情を変えて表現していました。
「アメリカンナンバー」から軽快に笑顔で始まりながらも、テンション下がりすぎだろっていう位に口下手なMCを挟んで進行していく本編。中盤にかけては、「次もうやるか分からない曲」と言いながら披露された「雨街交差点」。
アコースティックセッションで「シャボンソウル」サポートミュージシャンに無理矢理(笑)コーラスさせて始まった「雨とぱんつ」など、趣向を変えつつ進行。

アコースティックセッションの後はピアノの伴奏のみで「のうぜんかつら(リプライズ)」が演奏されたのですが、思い入れがあるのか、涙ぐんている人もいました。




会場を盛り上げて行ったのは終盤の「Silk Road」位で、
後は終盤にかけて僕でも聞いたことがある「The Still Steel Dawn」「海原の月」や新曲の「箱庭」
そして最後は「自分に取って大切な曲」的なMCで始まった「隣人に光が差すとき」。

この曲ではAndrewは思う所があったのか、途中涙ぐみ、歌えなくなる場面がありながら歌っていました。

アンコールではツアーグッズの紹介がありました。
また余談ですが、このデザインが凄く好きで、珍しくTシャツもマルチケースもバックも全部買いたかったけど、結局金が無くてバックだけ買いました。しかも1点ものでデザインが全部違うので、、大阪でも販売されるんでしょうが、これは是非入手した方が良いと思いますよ。1点物なので。僕はそういうの弱いんですよね(笑)

新曲の「恋しい」そして「曇りの空に君が消えた」のバラード2曲をしっとりと演奏し、最後は「問うてる」でのメンバーと観客の合唱で穏やかに終演へと着地。最後はなぜかキーボードの人とだけ万歳して帰られました(笑)

ツアータイトルにちなんでか、「シャボンソウル」や、「雨街交差点」「雨とぱんつ」「曇りの空に君が消えた」といった「水」「雨」を彷彿させる楽曲も披露される等、割とコンセプトライブ的な側面も持っていたように思います。
「雨街交差点」の意味は分からないけど、自分のこれまでとこれからを確認する場所という意味だった気もするし、彼女の心境がそういう言葉に現れているのかなという気もしました。とにかく、アットホームな雰囲気の中、静かに始まり、静かに終わって行く。そんな繊細なライブが新鮮でした。ありがとう。


Cornelius Performs Point サンケイホールブリーゼ

2019-09-22 08:49:26 | LIVE

確か今年に入ってからだったと思うんですが、前回の「Mellow Waves TourⅡ」終了後に発表されたCorneliusの展開がこのツアーのDVDと既出アルバムの再発という3枚展開でした。そして、そのアルバムの一枚が2001年に発表された「POINT」。
まだビジュアル系にどっぷりハマる前の学生時代に、それも子供の頃に、CDレンタルショップで「Drop」を借りた事が僕とコーネリアスの出会いでした。その流れで発売された「POINT」は、僕の中では音楽の既成概念をぶっ壊されたアルバムとして、当時よく聞いたし、今でもコーネリアスの作品で一番好きなんですよね。
今回リマスター&新規リミックスに映像DVDを付けたまさに「完全盤」ともいうべき形態で発表された「POINT」なのですが、それを記念した国内ライブツアーが追加公演を含んで3本開催されました。
といっても東京2公演、大阪1公演で、僕はその大阪サンケイホールブリーゼ公演に参加しました。気が付けばかなり早い段階でチケットを買っていたので、相当思い入れがありました。あと、自分誕生日が8/14なんですが、誕生日前最後の記念公演という勝手な位置づけで行くことに。それに、サンケイホールブリーゼは昔sukekiyoがライブした場所という事で知っていたんですよ。漆黒のブラックボックス。どんな会場が気になっていたので。

当日は朝から飛行機で関西国際空港へ向かいました。フライトは遅れましたが1時間ちょっとであっという間に到着。そこから会場時間まで約3時間。町中を探索するか悩んだのですが、この日は生憎の熱さで外出する気にもならず、結局空港のターミナルを臨時バスで行ったりしている内にお腹が減ったのでターミナルのレストランでオムライスを美味しく頂き、その後は高速バスを使って大阪市内へ。
大阪市内は建物の高さ制限が無いのかとにかく高層ビルが多く、建物の大きさも半端なく、そんなコンクリートジャングルの中をバスで駆け巡るのは面白かった。

そうこうしているうちにJR大阪駅へ到着し、そこから徒歩で、通りかかる飲食店のお洒落さに目を奪われながら会場のビルへ向いました。面白いのがこの会場はテナントビルの6階だか7階あたりにあるんですが、全部白いんですよ。壁も柱も階段も全部。ホワイエも全部白い。なのに、コンサート会場は黒いって言う。このギャップが新鮮でした。
会場は2階席だったのでさぞステージから遠いだろうと思っていたのですが、いざ入場してみると、サンケイホールブリーゼ自体が中規模ホールといった造りになっていて、ステージとそこまで離れていなかったので窮屈ではありませんでした。ロームシアター京都4Fや福岡サンパレス3Fの最後列の窮屈さを体験しているので(笑)

予定時刻から10分ほど遅れて開演。

OPENING
1.Point Of View Point
2.Smoke
3.Drop
4.Another View Point
5.Tone Twilight Zone
6.Mellow Yellow Feel
7.Sonorama 1
8.Audio Architecture
9.未来の人へ
10.Bird Watching At Inner Forest
11.Surfing on Mind Wave Pt2
12.夢の中へ
13.Brand New Session
14.Fly
15.I Hate Hate
16.Brazil

ENCOLE
17.いつか/どこか
18.あなたがいるから
19.THE LOVE PARADE
20.Nowhere 

暗転するや「MIC CHECK」で使用される映像が冒頭流れますが、「MIC CHECK」にあらず。
「POINT」を象徴するアートワークと同じ青い斑点がそのまま広がるや一気に白一面の世界となり、
小山田氏のシルエットが映し出され客席を交互に指差しながら煽るや、その指に併せて文字が躍り出す。
それは「CORNELIUS 」「AT」「 HERE」「 FROM」「 HERE」「 TO」「EVERYWHERE」とアルバムにも記載された言葉へ。
そして「HELLO」の言葉が出るや物凄い速度で恐らくは世界各国の言語で翻訳したであろう「HELLO」の文字が次々に映し出され、はCDと同じく実質1曲目である「Point of View Point」にて開演。
歌が始まるやステージを覆っていた幕が下ろされ、昨年のツアーと同じ面子でフォーマルな姿でそこにいました。
これまでのセットリストにもほぼ名を連ねているナンバーですが、オープニングに据えられることで改めてこの公演が「POINT」に基づくものと自覚し、後発に続いた「Smoke」「Drop」「Another View Point」「Tone Twilight Zone」と、音源で聞くのとはまた違った新鮮さを感じました。「Another View Point」に関しては事相を切り取ってアイロニックに、あるいはコメディカルにコラージュしていくのがライブでの愉しみでもあるんですが、この日は政府、世界情勢、国内情勢、芸能ゴシップ等、多彩な切り貼りをして時に笑いを起こしていました。なぜか上〇恵美子がクローズアップされたいたのは笑いましたが...
 このまま「POINT」の曲順通りか?と思いきや続いて演奏されたのは「Mellow Waves」の「Mellow Yellow Feel」で、ここからライブは「Sonorama 1」「Audio Architecture」「未来の人へ」と一転して2017~2018年の最新アルバムからのセレクトとなり、昨年の「Mellow Waves Tour Ⅱ」を想起させる内容へ。こと「Audio Architecture」の如何とも表現し難い、様々な幾何学図形が各楽器の音に併せて生きているかのようにその大きさを変化させたり、形そのものを変えながら何かを破壊して構築していく映像はもはや芸術の域に達しているように見えました。終盤は睡魔にやや襲われそうになりながら...(笑)
「POINT」の「Bird Watching At Inner Forest」を挟みつつも、中盤から終盤にかけては現在のCorneliusとも呼べる構成が続きます。映像と音の化学反応に身を預ける感覚の中、「Surfing on Mind Wave Pt2 」「夢の中へ」そして「Brand New Session」と初めて聞くナンバーも披露。この「Brand New Session」では小山田氏が最前列に座っていた男性を呼び込み、自らの楽器を一緒に演奏させるというサプライズもあり、一気に会場の雰囲気が変わり、「Fly」「I Hate Hate」と「POINT」の中でもハードロックな楽曲を連発。バラード~ミドルテンポで歌を聴かせたかと思えば、今度はゴリゴリのハードロックが演奏されるなど、彼らのライブはとにかくメーターが振り切れています。「Fly」の余韻のように始まった「I Hate Hate」は、尺はそんなに長くないのですが、滅茶苦茶激しいうえ、唐突に「チッ」とだけ呟いてフェイドアウトする、わざと観客を置き去りにしたような展開が好きでした。最後は「Brazil」の異国情緒感を残し、「ありがとうございました。」と挨拶して本編終了。

アンコールでメンバー紹介した後、余計なMCを挟む事無く「いつか/どこか」「あなたがいるから」を演奏。これらの楽曲は好きなので、ぼーっとその世界に身を預けていたのですが、そんな中で思う事がありました。

単なる「POINT」の再現ライブに非ず、現時点でのCourneliusが「POINT」をメインにするとしたらこういう展開になるだろうという感じでした。これまでは曲の役割としては逆だったはず。「Mellow Waves」シリーズがあって、ライブに必要なパーツとして過去の楽曲を組み込むという。でも、それが今回逆転した事で、それぞれのアルバムの違いも改めて実感しました。
不思議なもんで、「POINT」と「Mellow Waves」シリーズでは、意外にも後者の方が音像も映像もしっくり来たんですよ。より深く感じる事が出来たというか。逆に「POINT」の方はそこまで深くないというか、水滴や鳥の声、波の音など、エレメンタルなサウンドを斬新にも楽器と同期させた新鮮さ。
それに、「Mellow Waves」での小山田氏は「歌」なんですよね。メロディーもあるし。詞にストーリー性があるというか。逆に「POINT」は「音」なんですね。そんな違いも感じました。
こうやって「POINT」にフォーカスを充てなければ分からない音世界が確かに存在する事を、改めて痛感。そんな「POINT」のイビツさが、この日全て蔽っていたような気がします。

ライブは、「あなたがいるから」の後にこの日過去最高にポップだったまさかの1stからの「THE LOVE PARADE」。そして最後は「POINT」と同様「Nowhere」でゆったりと終演を迎えました。

予定より早く終わったので、電車の時間を早くしてもらい、23時に福岡の自宅に帰宅しました。
良き、誕生日前最後のライブでした。感謝。


PEDRO DOG IN CLASSROOM TOUR 福岡DRUM Be-1

2019-09-22 08:32:21 | LIVE



8月初っ端のライブがBiSHの「僕の妹がこんなに可愛い訳がない」担当のアユニ・Dのソロプロジェクトである「PEDRO」のワンマンライブでした。
実はBiSHより前に激ロックかSkreemだかで取り上げられて頃に存在を知ったので、WACKのアーティストで最初に知ったのはこのPEDROでした。そこからBiSHの名前を知って存在を認知したという経緯です。最初のきっかけは写真だったんですけどね。単純にPEDROという名前と、アーティスト写真のルックスが似合っているように感じて、どことなく孤独で陰湿な感じを受けたので、何故か聞いてみようかという気になったのが最初。

で、『zoozoosea』というデビューミニアルバムを経て、『THUMER SUCKER』というフルアルバムを経てのリリースワンマンツアーが今回のライブでした。きちんと聞いたんですけど歌い方がアイドルみたいなのに、サウンドがつんざくような尖った印象のロックで、これはサポートギターの田渕ひさ子様の貢献が非常に大きいと思うんですけど、その相反するような要素で成立している音楽は、明らかにBiSHとは違う、PEDROならではの音楽が0成立していると感じつつ、一方で好き嫌い別れる音楽にもなるだろうなと思ってました。

と前置きが長くなったんですけど、この日はオフィシャル先行で購入しました。
それが幸いしたと思います。発見の時点で230番台だったので、Be-1のキャパから考えると後方ですよ。
そして金曜日で開演が18時半というサラリーマン泣かせな流れでなんとか開演10分前位に入場したんですが、この時点でもうPA前まで客でぎっしり詰まっていて、しかも男、男、男!!!PA卓に段差があって、そこに足掛けて見てました。おかげで全体がよく見えました。



SE
1.STUPID HERO
2.アナタワールド
3.玄関物語
4.NIGHT NIGHT
5.GALILEO
6.ボケナス青春
7.SKYFISH GIRL
8.甘くないトーキョー
9.MAD DANCE
10.ハッピーに生きてくれ
11.NOSTALGIC NOSTRADAMUS
12.ironic baby
13.自律神経出張中
14.ゴミ屑ロンリネス
15.おちこぼれブルース
16.猫背矯正中
17.Dickins

ENCOLE
18.EDGE OF NINETEEN
19.うた
20.ラブというソング

緊張していたのかどうか知りませんが、煽りも無くスーッと入場して、1曲目の「STUPID HERO」から演奏開始されました。その後も煽りもなければ、「こんばんは、PEDROです」以外、ほぼMCもなく、ひたすら楽曲を次々に演奏していってました。BiSHの時はブレイク毎に煽っていた印象もあるんですが、ベース弾きながらボーカルしている事もあるのか、それとも彼女自身が望んでいないのか、ステージ上のバンドは合間にチューニングの機会を挟みつつ黙々と演奏し、客席は披露される楽曲に盛り上がり、酔いしれて思い思いに楽しんでました。
福岡という事もあり客席から田渕嬢への「おかえりー!」や博多弁でやり取りする機会はありましたが(笑)
表情を崩さずポーカーフェイスなアユニ嬢は格好良いと言えば格好良いけど、実際は淡々と演奏されて行くだけでもあったので途中から淡白さも感じていたかな...終盤の自律神経失調中は一緒にコーラス楽しかったけど。
あ、でもタイトルもそうだけど言葉遣いが独特だなと思いました。「自律神経失調中」とか「おちこぼれブルース」とか「ゴミ屑ロンリネス」とか「ボケナス青春」とか。テレビとかインタビューだと表に出さずに内に色々秘める方なのかなという印象だったんですが、歌詞とか聞く限り結構辛辣というか、取り巻く環境や自分に対してのアングラな部分が剥き出しで、タイトルもなんか自虐なモノが多くて、普段自分を上手く出すことが苦手な方なのかなっていう印象に変わりました。それって純粋であるが故に、上手く付き合っていく事に不器用な側面もあると思うけど。って彼女の事全く知らないで書いてますけど(笑)そういう印象を持ったかな。
確か座右の銘で「いじけず気にせず期待せず」と掲げていて、理由が誰よりもそれを期待してしまうから...みたいな話だったんですけど、そんな弱い部分を変えたくて作りましたみたいな前フリで「猫背矯正中」という楽曲が披露された時は、その意味付けに驚かされました。

アンコールも含めてライブならではの観客との盛り上がりを楽しむというより、最初から決まっている流れに沿って忠実に進めていったように見えました。それでも、(たぶん)人との距離感を詰めるのに苦手な彼女の音楽に耳を傾けながら、思い思いに楽しみ、自身の名前を連呼する観客の景色というのは、どの会場でも違っていた筈。だから、感じたことが絶対にあったと思うし、それを経て、今後PEDROやBiSHもどう表現していくのかっていうのが気になるかな。それで機会と気分が合えば、また見に行きたいなと思います。
この夏はきっと、彼女にとって忘れられない夏になったと思う。ピュアな純心を何時までも、持ち続けていますように。ありがとう。


1709

2019-09-16 17:08:43 | Weblog

ご無沙汰しております。

ライブレポを再開しました。
すっかりサボっていました。
というか、書いても意味あるのかなとか思っていて、

でも、一回書かずにいると、自分の思い出を残す場所がないことに気づきました。
誰の為でもなく、自分の為に、そういう場所を残しておく事は大事な事なんじゃないかと思いました。
まあ、感想をやいのやいの言われても困るんで、「お前の意見は求めん」のですよ。

徐々にアップできたら良いなと思っていますが、あと7か月、40本位書けるのかと果てしなく心配です。
あ、でも、8月くらいからはリアルタイムで書くようにしていて、過去と現在をクロスオーバーさせながら
ブログは書いていくと思います。とりあえずこの作業を残された3か月でやってみようと思います。

僕の人生は9割が音楽で残り1割が映画、テレビ、ビールで出来ています。
行ってしまえばこれが全てですね。

つまらない人間だとは、思います。

でも、それが僕なんですよね。
それ以上に、のめり込むものが無い。
あとは、今の職種くらいかな。職場は果てしなくクソです。

音楽でしか、誰かと繋がる事ができない。それも一方的に。
でも、それが自分なんだと、受け入れる事は出来ています。

社会人になってから思うのが、常に会うわけじゃないけど、大人になって初めて、付き合いっていうのができるようになってきていて。先日も、前職場の後輩と飲みに行く機会がありました。
仲が良いと言っても1,2人しかいないんですけど。0人よりはましかなと。

先日も結婚式に参加して、そして来週も結婚式なんですが、自分が結婚する時に、こんなに友達と呼べる人がいるのかどうか、果てしなく不安です。友達って僕いないんですけど、そういう事があった時に参加してくれそうな人が10人くらいいます。

僕は学生時代...特に小学校や中学校は楽しい思い出も無かったし、同窓会なんて1回も行ったことないです。本当に会いたくないから。高校も大学も併せて親交があるのは2人しかいない。
人と関わる前に自分のカラに籠ってきたのがこの何十年という人付き合いの数に出ている訳です。
大切な人、友という方々はその時々でいたはずなのに、今はもう誰もいない。

元々人付き合いも苦手です。寂しがりなのに、誰かと繋がる事で自分の時間が無くなるのが凄く嫌いな人間です。だから何もなければ引きこもっています。でも、それって心地良くもあるんですが、裏返せば摩擦を恐れているとも言えると思います。

何時までも自分の世界で、引きこもりながら、そこから、何を繋げようと、自分を無理矢理奮い立たせる。
過去に数えるほどの女性とお付き合いしてきましたが、
僕の事を大切にしてくれる人がいても、自分の事を優先する、そんな利己的な塊で傷つけてしまいました。
それが彼女達の幸せになるなんて、自分に都合の良い良い訳を作りながら。

自分が自分らしくいる、それはすごく大切です。
でも、そうする事だけが自分に取って本当に大切なのか?
誰かのために、変えるべきところは変えなくてはならないのではないか??と。
そんな自分の戦いの繰り返しを、葛藤を、闘争を、ずっと続けていくのが、人生なのかと。

そんなことを今考えながら、曲を、アルバムを作ります。
出来上がったら、何かの機会にそんな赤裸々な部分を晒して、こんな穢れた人間がいるんですよ、と。

結局、クソみたいな生き方していると、クソにしかなれないんですよ。
さあ、クソの俺、どうする?

名も無き方々

-TO MY CROSSING WORLD-


BAN’S ENCOUNTER “今はやるしかないTOUR!!!” 福岡Queblick

2019-09-03 21:17:05 | LIVE

2019年1発目のキューブリックは1/24に行われたBAN'S ENCOUNTERのレコ発ライブ。
このツアーは最新アルバム「おはよう、おやすみ」の発売に伴うもの。この日がセミファイナルでした。
まあ、ライブに行くかどうか迷ったんですが(この日を境に、4日連続となるため)、結局去年のライブが良かったから行くことに。
普通の平日だったので、仕事帰りに直行しました。

【くっつくボビー】
期待のニューカマー...らしんだけど記憶が無い。

【橙々(だいだい)】
「2011年に京都で結成された 交差するツインボーカルが平行する日常を飄々と綴り、血の通った文学的オルタナティブロック」バンドとの事。
初見でしたが、彼らもまた福岡に来るのは初めてと言っていたような気が...Vo/GtとBaが男で、Drが女性という最近増えてきた傾向のある男女混合バンドです。この日出演したバンドの中でも、その名前の通り、叙情性を一番強く感じた気がしました。明るいようで、どこか影があるというか、そんなコントラストを感じさせる楽曲が多かったように思います。「リリィ」という曲が一番好きかな。



【べランパレード】
一番はっちゃけていたのがやはりこのバンドでしたね(笑)去年のワンマンぶりでしたが、良い意味でそれまでの雰囲気を変えてくれたというか。どんな対バンの間に挟まれようとも、彼らにしか出せない無邪気な子供が自由奔放に楽しむ様は見ていて好きです。歌王子さんは前回同様グラサンをつけて登場。曲数的にはコンパクトでしたが、コンパクトが故に勢いでグイグイ引っ張るような、「スクラップインマイルーム」からの選曲が中心でした。このバンドの音楽だったり、パフォーマンスの雰囲気が確実に好きになっている事を認識しながら。



【BAN'S ENCOUNTER】
全身全霊。猪突猛進。
彼らのライブはこれまでと変わらず誠心誠意自分達をぶつけていっていました。
『おはよう、おやすみ』の楽曲自体、これまでのライブで何曲が聞いたことがあるので、リリースツアーだからといってさして新鮮な感覚を覚えることもなかったんですが、ただそのライブがね、やっぱり彼らそのものを飾らずぶつけているが故に凄く突き刺さるんですよ。
見る人を掴んで離さない。そんな説得力を持って。
「今は!!やるしかない」なんてツアータイトルも彼ららしいなと思うんですけど、「今ここでやらなきゃダメなんだ!」という意味にも感じました。もっとこれから先続けていくためには、大きくなっていくには、今この瞬間を大事にしないといけないんだという、彼らの今のモードそのものなんじゃないでしょうかね。キラキラとした余韻を残しながら、汗だくになりながらも、清々しさを残して終演。


キラキラした、真っ直ぐな歌声が響いた夜でした。ありがとう。


半チェイン 2019 〜a prayer〜 大名LIV LABO

2019-09-01 12:02:58 | LIVE

2019年(記事にするのが遅すぎ)最初のライブは「半チェイン」。
昨年8月と10月に観に行ったバンド「UNCHAIN」のVo&Gtの谷川さんとGt佐藤さんの2人編成でUNCHAINの半分=半(ハン)チェイン。
活動自体も数年前からアコースティック体制でされているそうで、今回はUNCHAINのオフィシャルをチェックしていた際に偶発的に
発見したライブでもありました。しかもチケットは開催会場での先着順のメール予約のみという。
本当に行きたい人だけが来るマニアックな時間になることが間違いなしと想い、年明け1発目のライブは半チェインに。

会場のLIV LABOは以前から名前だけは知っていた会場。
大名といって赤坂から警固に差し掛かる路地裏のお洒落なテナントビルの2階。
中に入るとライブハウスというより、まさにフリースペースで「居心地の良い場所」を目指したのかもしれない。
木造りで覆われた空間は床も椅子も全てが木。出演者の楽屋は梯子を上った屋根裏のようなスペース(笑)
真冬だったこともあり、LIV LABOの暖かみのあるその雰囲気が堪らな心地よかった。1人離れた椅子にゆったり座って。

一発目はジェームスアンドチャーリー (谷川正憲from UNCHAIN/綾部健司fromU&DESIGN)。
スペシャルゲストというより、もはや対バンの域だったような。曲名とかは一々覚えていないんですが、軽快でリズムカルな楽曲が多かった気がします。綾部さんの方がどっちかというキャラが強くて、谷川さんを食っていたような感じ(笑)

二発目で谷川さんソロの後、三発目で今度はGtの佐藤さんのソロ。3曲程でしたがとにかく声が美声でしたね。チェックシャツにジーンズというラフな格好で時にMCを挟みつつゆったりとした雰囲気で進行。正直ここまでのライブの構成に啞然としましたね。アコースティックでUNCHAINの曲をやるんだろう位にしか考えていなかったので、こんなに構成が多いのはうれしい誤算でした。とにかくてんこ盛り。

そして小休憩を挟んでのトリの半チェイン。
UNCHAINの楽曲をアコースティックギター2本で演奏しつつ、半チェインとしてのオリジナル楽曲も網羅しながら、アンコールも含めて8曲位披露してくれました。半チェイン自体もUNCHAINの派生が始まりだったとしても、半チェインには半チェインとしての形があるという事。同じ楽曲であっても印象変わるのが面白いなと。あと、リズム楽器が無かったこともあって、よりギターやコーラス、歌が響いて、やっぱり谷川さんの歌唱力は半端ないろ思いました。あれだけ前半で歌いながら後半でも声を枯らすことなく歌い上げる。その強靭な喉仏に感銘しました。最後の最期は拍手喝采、アットホームな雰囲気の中でこの夜の全てが終演を迎えました。

「アットホーム」さ。これがこの日存分に堪能出来たライブでした。UNCHAIN歴も短いしそこまで聞き込んでいる訳ではないですけど、ホンモノの歌が上手な方のライブっていうのはこれからも行きたいと思います。またいつか会えるといいですね。ありがとう。


BENI “CINEMATIC” LIVE TOUR 2018-2019 福岡DRUM Be-1

2019-08-25 21:53:35 | LIVE



2018年ラストのBe-1そして年内としても最期のライブが12/29に開催されたBENI嬢の「BENI “CINEMATIC” LIVE TOUR 2018-2019」。
実を言うとBENI嬢に関しては名前を知っているという位でファンでも無ければ音楽をきちんと聞いたこともなかった。
これは、2018年の直近のラストライブが首振りDollsの脱退ライブだったので、それで年を越すのが気持ち的に微妙で、
気晴らしというか、もうワンチャン何かないかな...と。
少し心に余裕を持たせて年を越したい、ライブを締めくくりたい、、、そんな気持ちがあって。
あと個人的にはこの年末年始はプライベートで色々あって、心境的に疲れてたんですよね。癒されたかった...のもある。
で、BENI嬢がこの日ライブをする、という事で『CINEMATIC』を聞き込んだのですが、まあ声の美しさ、音像の良い意味での空間を意識した作り方、切なげなメロディとポップなメロディが交錯する楽曲群...と、単純に良いなと思いました。その世界を、ライブでどう表現するのかが気になって、行くことにしました。
この日で丁度年内100本目のライブでした。

一般チケットで入場したのでかなり後列だったのですが、元々そんな前で見るつもりもなく割と後方で見るつもりが、気が付いたら流されて割と中盤くらいの所で観る形に。ほぼほぼ8割位入っていたと思います。

「自分の人生を映画に見立てて、音楽でそれを表現する」というコンセプトが『CINEMATIC』にはあるんだそうですが、その通りでステージは後方にスクリーン、それを囲むような形で四角にセットされた銀色の柵。さながら映画のスクリーンのようなセットになっていました。

SE:Intro
1.Cinematic
2.MONEY
3.Got A Feeling
4.MEMORY
5.S.U.K.I
6.永遠
(Drum Session)
7.Kiss Kiss Kiss
8.フォエバ
9.No one else like you
10.LAST SONG
11.好きだから。
12.Arigato
 (Short Film Session)
13.Chasin'
14.PULLBACK
15.TATTO
16.CANDY
17.CRY
18.Last Love Letter

ENCOLE
19.READY25
20.Two Hearts
21.ユラユラ

開演時刻となり、暗転するとスクリーンにまるで映画のオープニングのようにラッシュされるBENI嬢の映像。
それが『CINEMATIC TOUR 2018-2019』のタイトルとなっていく中で楽器隊が入場。
アルバム通り「Cinematic」で開演したステージ。男のダンサー2名に引きつられ..いや逆に引き連れさせているようにハットをかぶりステンスコートを肩にかけ、その下に緑のギラギラした肩剥き出しでタイトスカートのワンピースを着こんだBENI嬢が入場。
さながら映画のワンシーンを表現しているように映像・音楽とシンクロしながらダンスを交えて表現していきます。
割とすぐにハットもコートも取ってワンピース1枚になりましたが、背が高い!細い!スタイル抜群!綺麗!
どこの海外の女優ですかっていう位に日本人離れしたスタイルを魅せつけるので目を奪われました。。。

ライブは「Cinematic」のコンセプトを意識しつつも、そこに世界まで寄り過ぎないというか、
中盤にセッションを設ける事でPhase1,Phase2,Phase3みたいな形で多角的に構築されているように感じました。
そして3つの違う内容の短編映画を見たような感じもしました。

前半は、ゆったりとしつつも心地良いリズムとポップな楽曲で、会場を暖めるような楽曲が中心で、その心地良い曲調を裏腹に、過ぎ去った過去の恋愛を振り返るような楽曲が多かった気がします。あと、SHOW的要素が強かったかな。

ドラムセッションを挟んでの中盤は、過去の数珠玉のラブソング「歌」を中心とした構成。
恋に夢中になっている瞬間を歌った曲、傍にいるが故の不安や想う気持ちを綴った曲、別れても相手を想う曲等、
色んな情景が浮かぶ楽曲群でした。この中盤が出会い~別れまでを描いたストーリー仕立てのようになっていたのは偶然...だと思うんですけど、構成が綺麗でした。特に終盤のアコースティックの「No one else like you」と、終盤に披露された相手との別れを描きながら感謝の気持ちを歌った「Arigato」は凄かった。
YouTubeにも公開されているショートフィルムを再編集したような映像を挟んで、ライブは終盤へ差し掛かりました。



一気に『CINEMATIC』の世界に引き戻される流れ。
ショートフィルムを軸とするように、終盤は再び『CINEMATIC』の楽曲を中心とした構成へ。
恐らく彼女が今回一番表現したかった世界というのが、この終盤のセクションだったのかなと。それ位濃密だった。
白い衣装に着替えたBENI嬢。「Chasin'」から始まり、「PULLBACK」と、
ライブ用の映像が別に用意されていて、楽曲の世界観と相まってそれまでのライブの空気そのものを変えていました。
特に、「PULLBACK」は一番印象に残っているかな。
どうしてもPVの印象が強いので、そのままサウンドトラックのようにも聞こえるし、R&B的な色を強めた楽曲群は、中盤のブロックで披露された過去曲とはまるで違うので、ラブソングであっても、全体像というより、ワンシーンを切り取ったような、アプローチを変えるというんですかね、、オトナな感じ。聞いている人が色々想像できるような音楽になっているなと思いました。
「CANDY」「CRY」とアップテンポな曲で終盤フロアを盛り上げながら、バラード「Last Love Letter」で「永遠」「Arigato」に続き、三度目の締めくくり、そして本編を締めて終了。

アンコールは打って変わってツアーTシャツで登場したBENI嬢。「来年からはホールなんで頑張ります」みたいなMCを挟んで、本編とは打って変わったリラックスした雰囲気で3曲演奏し、「レアな曲」みたいな触れ込みで「Two Hearts」が披露されるとワッと歓声が起こっていました。そのまま最後は「ユラユラ」のアットホームな雰囲気の中終演しました。


多彩な面をライブを通して鑑賞させて頂きました。
『CINEMATIC』という世界やコンセプト、その孤独な世界により触れる事ができて、最後の最期に、また一つ新しい音楽の形を見る事ができたと思います。
良き2018年のライブ納め、ありがとうございました。