Pains パリの味

パン屋、ベーカリー作りを応援します。

ベーカーテクノサービス

勝ち残るための商品開発

2015-04-13 08:46:51 | Weblog

名称はバレリーナ?

最近チューリップを観賞する機会がありました。形も色も様々で、花壇を埋めていました。春、桜が終わるとチューリップ、ツツジ、ポピー、あやめ、アジサイなど花の多い季節になります。花屋の店頭も多種多様の花でいっぱいです。

切花としてまた球根としての販売額は年々増えているチューリップですが、品種改良が大きく貢献していることは間違いありません。以前は農業試験場での品種改良が主でしたが、今では大手企業による品質改良、品種改良が主流に成りつつあります。これで人の目を楽しませ、購買意欲をそそり、種、球根販売のほか末端の花屋さんまで活気が出る好循環が生まれます。

 
色も形も豊富になりました。

一方パン屋はというと、出尽くした感が在ります。ほぼ世界中の有名な製品は生産されています。材料から見ても使えそうな材料、好まれる材料は試してきた、そんなところです。

しかし、人の好み、嗜好の変化はこれからも在ります。日本人の好む食感に合わせて食パンは湯種を使うものが定着しました。これは大手が機械を使って大量生産するために考案したもので、これが最良の方法であるとはいい難い。湯種の食パンは先ず香りが乏しい。トーストしても良い香りとは思えないし、カビの発現は早い。そのため添加物添加が必要である。一部のメーカーはその点を改良した熟成湯種を使用しているが。

リテールベーカリーでは湯種食パンを作る必要は無い。

これは本当にお客様が求める、本当に美味しい食パンは、その様な次善の策を用いたものでないからである。パン本来の風味を備え、尚且つ柔らかく、トーストしたときの香りが朝の食欲の無い、時間の無いときにも美味しいと感じるパンをお客様は求めている。それには単純にストレート法の食パンが一番であり、それ以外の方法は無い。

冷蔵庫、リターダー、冷凍庫、ドゥーコンを使いこなすことで、前日生地を仕込み、分割・丸目を行い、一晩これらの機材で低温発酵させ、翌朝成型・型詰め、ホイロ、焼成と工程を組めば、早朝出勤も無く、開店時には焼きたての食パンが店頭に並びます。

パン屋が成り立つためには、生地の発酵管理をどの様に行うか、それだけです。お客様が求める時間帯に焼きたて商品をどれだけ用意できるか。それも何処よりも美味しい商品で。


居並ぶ競合店に勝つためには、何処よりも美味しい商品を、お客様の求めに応じて用意すること以外ありません。そのための配合、製法、サービスを提案しています。

ペジーブル柏店では、何処にも無いベーカリーを作りたいとのオーナーの意向で、競合が多く居並ぶ柏、松戸の土地で、特別な生地を用意しました。食パン、菓子パン、惣菜パン、サンドイッチ用ヴィエノア、デニッシュ、クロワッサンこれらは他店には無いであろう配合と製法を採用しています。

リテールベーカリーが勝ち残るには、次善の策では無理があります。各店に合った策を考える必要が在ります。


 

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