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遊里跡の探訪録など。
ブログの日時は、行動日・撮影日に合わせております。

名古屋 名楽園

2011年07月30日 13時30分00秒 | ◇愛知
遊廓(旭遊廓)→移転(中村遊廓)→赤線(名楽園)
昭和12年、業者数138、娼妓数2000
昭和18年、業者数19、娼妓数220
昭和28年、業者数81、従業婦数900
昭和33年1月、売春防止法施行の2ヶ月前に自主廃業


大型スーパーとソープランドが向かい合う奇妙な光景。
日が高かったことも手伝って、まるで白昼夢でも見ているような気分にさせられた。
スーパーの建っている場所の角地には、かつて名楽園組合の事務所があったという。


旧・第二トヨタ楼。相当リフォームされているが、鮮やかなタイルと丸窓はカフェーの証。


旧・春福楼。玄関の欄間に文字看板が残っている。
左側の取ってつけたようなモルタル造りは、カフェー風に利用していたものだろうか。


屋号不明。格子が張りめぐらされた典型的な妓楼建築。
渋い色合いの中、赤錆色の欄干と緑白模様のタイルがアクセントになっている。

 
旧・千尋。艶っぽい建物もさることながら、壁面に飾られたシンボリックな美人画が白眉。
警備会社のステッカーは無粋だが、盗難対策のためにはいたしかたないのだろう。

 
旧・酒井楼。その格調高くも重厚なたたずまいは圧倒的。塀は色調を抑えつつ華やか。
中村遊廓でも指折りの大楼だったことは想像に難くない。

 
旧・稲本。この地域では四海波に次ぐ大店だったという。
日本と中国の建築様式を織り交ぜた豪華絢爛な店構えは、他に類例のないものだ。

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