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遊里跡の探訪録など。
ブログの日時は、行動日・撮影日に合わせております。

御坊・田辺・串本・勝浦

2018年08月14日 06時00分00秒 | ◆近畿
近畿遠征三日目。最終日。
御坊では浜の家に宿泊。見事な和風建築の旧館はもう使っていないとのこと。残念。

田辺は遊里跡の再訪ではなく、駅周辺の飲食店街を探索。
串本と勝浦の遊里は、場所を特定することができなかった。

以下余談。
勝浦の探訪を終え、帰宅するため、紀伊勝浦駅で特急ワイドビュー南紀8号に乗車。
名古屋駅で新幹線に乗り継ぎ、予定では、深夜に自宅に着いているはずだったが、
途中で南紀8号が止まってしまった。
たしか、前を走っている電車の故障が原因だったと思う。
復旧するまでにかなりの時間を費やし、二時間ほど経ってから、ようやく運転再開。
名古屋駅に着いたころには、すっかり夜中になっていた。
乗り継ぐはずだった新幹線はとっくに終了している。
どこかに泊まるしかない。
問題は宿泊場所だが、これはついては、南紀8号の車内でアナウンスがあった。
南紀8号の乗客を対象に、待機用の臨時車両を、名古屋駅に用意してくれるという。
もちろん、臨時車両を利用しないで、ホテルや旅館に泊まるのも、
朝まで営業している店に行って夜を明かすのも自由。
選択肢はいろいろあったが、迷わず臨時車両を選んだ。
宿泊代がかからないし、なにより、臨時車両なんてなかなかできない体験である。
シートが窮屈ながらもなんとか睡眠を取り、翌朝帰路についた。

和歌山旅行というと、以前にも電車の遅延で、翌日帰宅の災難に見舞われたことがあった。
和歌山との相性があまりよくないのかもしれない。

堺・和歌山・箕島・湯浅

2018年08月13日 05時30分00秒 | ◆近畿
近畿遠征二日目。
堺は、遺構がほとんど残っていないものの、かつては遊里の多かった街である。
そういった街を自分の足で歩いてみることを目的に向かった。

和歌山と湯浅は再訪だが、今回は未訪の場所を中心に探索。
湯浅は歩けば歩くほど奥が深い。また訪れたい。

田辺 新地

2013年06月08日 15時30分00秒 | ◆近畿
大正期に花街が形成。
戦後は青線が存在したそうだが、花街と混在していたのか、独立していたのかは不明。

 
街のあちこちで新地の名を目にすることができる。
とりわけぼんぼり型の街灯は、ほかの地域ではあまり例を見ない風流なものだ。

 
現役の料亭。だいぶリフォームされているが、ひょっとしたら当時の建物かもしれない。

 
二戸一棟の建物。左手の入口に料理屋の鑑札が残っている。


手入れの行き届いた物件。庭木とのバランスが美しい。



 
照明カバーに屋号が書かれている。料理屋のプレートも健在。


新地への入口には、つい先日まで、「田辺新地」と大書きされた電飾ゲートが
設置されていた。
10年以上この地を照らしつづけたゲートは、4月22日夜の火災により全焼。
写真は、火災から一か月半後の様子。周囲の更地が火災の規模を物語っている。
ゲートの痕跡は、アスファルトにポールの根元を残すのみだった。

湯浅 新地

2013年06月08日 13時00分00秒 | ◆近畿
昭和2年、紀伊湯浅駅(現・湯浅駅)の設置をきっかけに繁栄。


電柱のプレートに新地とある。



 
[左]看板建築と和風建築が合体した奇妙な建物。巨大な石灯籠も目を引く。
[右]料亭を思わせる玄関。料理屋の鑑札が貼られていた。

 
ゆるやかなカーブが印象的な入口まわり。ドアの上にはカフェーの鑑札が。


二階を覆う大きな雨戸が特色。壁の色も見のがせない。

 
玄関戸に彫られた「古里」の文字。往時の屋号だろうか。


レンガ造りの塀と門が味わい深い銭湯。
中には、番号がわりに当時の芸妓の名が記された木製ロッカーがあるという。

海南 下津

2013年06月08日 12時00分00秒 | ◆近畿
由来不明の青線。
青線の定義・位置づけは、各地各様で定まらず、非常にあいまいなものだが、
和歌山県では青線という扱いだった。

旧遊里の所在地がわからないため、あてもなく駅の周辺をうろうろ。






廃ホテル。立派な建物だ。昔は需要があったのだろう。

 
旅館と民宿。
ホテルが廃業したとはいえ、いまも宿泊施設は多い印象。

 
玄関の欄間の装飾が目を引く。長押には料理屋の鑑札が。


歴史を感じさせる旅館。

駅周辺はあまりピンと来なかった。
遊里はもっと別の場所にあったのかもしれない。

海南 西

2013年06月08日 10時30分00秒 | ◆近畿
「黒江新地」「船尾新地」「東浜新地」と、じつに別称の多い遊里。
「名草新地」という名前も、このあたりに存在した遊里として挙げられるが、
同じ遊里なのか別の遊里なのかは、資料が乏しく、確証が得られていない。


黒壁が落ち着きを感じさせる長屋建築。



 
住宅のようなたたずまいの旅館。来歴が気になる。


飲み屋が連なる通り。

 
鉄平石が腰と巾木部分で異なる使われ方をしている。
出格子との調和も見事。


外観を眺めるだけで相当な規模であることがうかがえる。
間取りはどうなっているのだろう。

 
玄関上の装飾がおもしろい。彫り抜きは桔梗の図案だろうか。

海南 東

2013年06月08日 09時30分00秒 | ◆近畿
昭和9年、戸数40、業態者数65



 
ファサードを改築した物件。ビルのような重量感がある。


年代物の袖看板が印象的。かすかに残る文字は日本酒の銘柄。



 
二つの入口が隣り合っている。



 
玄関の欄間に「末廣」とある。かつての屋号だろうか。

和歌山 阪和

2013年06月08日 08時00分00秒 | ◆近畿
昭和9年、戸数13、業態者数27
昭和30年ごろ、30軒

 
界隈にラブホテルが数軒。これも往時のなごりだろうか。


スナックも多い。


旅館風の建物。古びた手すりが年月の流れを感じさせる。


角を大きく切った物件。大きな置き石も気になる。

 
左側のバーの壁面にカフェーの鑑札が残っている。

 
板や石の使い方がおもしろい。出格子や山吹色の外壁もあいまって華やかな印象。

 
なんの建物だろうと思ったら、入口に小さな温泉マークがあった。