Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

宇宙の樹

2017年09月25日 | 家・わたくしごと

 アジアの伝統的な図像の中にしばしばあらわれる宇宙の樹、コスモス・ツリー。インドネシアのワヤンので用いられるグヌンガン、カヨナンの図像もまた宇宙の樹のモチーフである。天に向かって高く伸びるその木は、巨大な広がりすら感じさせる。
 実は松濤美術館で見たかった布の一つにベットカバーに描かれた宇宙の樹があったのだが、実は会場に行って前期のみの展示だったとわかり「後のまつり」とがっかりしたのだが、もう一点、宇宙の樹が描かれたカシミールの肩掛けの作品を見つけた。確かにバリのカヨナンのような図像が上下左右に描かれている。
 音楽だけ考えてみれば、インドとインドネシアの音楽はその響きだけ比較すれば大きく異なっている(もちろん共通の要素もたくさんあるのだが)。しかし美術工芸作品を見れば、その文化的な関係性が目に見えるように見えるものだ。こうして新しいものに出会うたびに、未知の世界を巡るい新しい旅への欲求が募る…。