Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

ゲームラン gamelan

2010年12月05日 | 大学

 英語の原典購読の授業で、ある学生がgamelan(ガムラン)を、「ゲームラン」と読んだ。これまでの人生の中で、ガムランをゲームランと読んだ学生や友人に出会ったことがなく、そのときは驚いたとともに、「君ね、そんなの読めないでどうするんですか?君はゲーム好きなんてすか?」なんて言ってしまった気がする。
 しかし、研究室に帰って考えてみると、gamelanを「ゲームラン」と読んで、なぜいけないのか?だいたいこれがイタリック体で書かれていたって、英語の文献なのだから、ガムランが身近でなければ、gameを「ゲーム」と読んで当然である。そう考えてみると、私はこれまでゲームランと読めなかったことが不思議なのだ。この学生の誤った読み方から、私はそのことに気づかされた。
 バリ人の名前でI Made ●●という名前が英文購読の文章の中にあったとき、ある学生は、「私は●●を作った」と訳した。Madeは、Makeの過去形ではなく、マデは名前に使われるバリ語の名称である。私はこのとき丁寧にその間違いを説明したと思う。これと、「ゲームラン」は同じレベルではないにしても、この学生の過ちはしごく当然のことなのである。だって、ガムランは知っていても、gamelanの綴りは知らないのだから。ということで、ぼくはこの場を借りて、学生にこう言いなおしたい。「間違えて当然です。しかし、次からガムランと読みなさい。」