Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

雨があがって・・・

2008年07月05日 | 大学
 ゴングを校舎から運び出したところで、突然の豪雨となった。とはいえ、太陽が照りつける中の「狐の嫁入り」。それも熱帯のスコールのような雨で3秒でも雨の中に立とうものなら全身ずぶ濡れになりそうだ。そんな雨をみながら、今日の野外コンサートは、屋根のあるピロティに移動しなければ、とがっかりする。梅雨の明けた季節に行われる年に一度の大学中庭コンサートの日に限ってこんなことになるなんて。
 15分ばかりそんな雨が続いて、まるでそれが夢の中の出来事であったように再び、真っ青な空と南国の強烈な太陽が照りつけ始めた。「先生、どうしましょうか?」と学生達が私にたびたび尋ねてくる。「じゃあ・・・」といいかけてやはり「もうあと1時間待って、それでもだめだったら移動しよう。」とあきらめ半分に答える。学生達の表情もまたなんとなく沈んでいるのが見てとれる。
 しばらくすると地面はだいぶ乾いたのだが、楽器を置いて、地べたに座るのは難しい状況だった。ところが一人の学生が大学と交渉して、どこからかブルーシートを借りてきた。私たちは観客スペースのブルーシートしか持っていなかったからだ。あっという間に、シートが魅かれ、その上に楽器が並べられた。10分足らずでフル編成のガムランが中庭にスタンバイ。
 ぐずぐず考えているよりも、その行動力であっという間に難局を乗り切ってしまった学生のお手柄である。おかげで涼しくなった夜空の下で、たくさんのサークルの新人たちが舞台デビュー。いい思い出になったことだろう。この舞台の陰の立役者である学生のバイタリタリティにはまさに脱帽である。