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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

首里王朝の遺構に学ぶ

2008年05月15日 | 那覇、沖縄
 5月15日は沖縄が本土に復帰した日であるが、私の勤める大学の創立記念日でもある。二年前までは授業が休講で、学生たちの球技大会で盛り上がっていたが、このところ、教員用のプログラムが実施されるようになった。今年は大学周辺の首里のさまざまな遺跡を、専門の先生の案内でまわる企画が実施された。首里城は身近な環境でありながら、正直なところ、詳細な歴史についてはよくわからなかったこともあって、私としてはありがたい企画であった。
 円覚寺が、鎌倉と同じ「えんがくじ」でなく「えんかくじ」ということ、首里王府の伝統的な建物が風水などの影響から直線や左右対称を嫌うこと、また首里城だけでも十の御嶽の存在など、たった2時間の間に学んだことは片手では足りないほどだった。何よりも琉球王朝の国家運営が祭祀とひじょうに密着な関係を保っていたことを、さまざまな遺構や今も残る御嶽などから実感できたことは大収穫だった。
 首里城の歓会門を抜けた無料エリアには、龍樋(りゅうひ)とよばれる湧き水がある。御願の場でもある神聖な場所であり、今なお龍の口から水が湧き出ている。なんだか大学の構内から歩いて3,4分の場所にそんな神聖な水が湧き出ていたなんて感動である。これはガムランにうってつけだ。次回から大学でガムランの舞台があるときは、この水をお供えや、清めで使うことができる。なんでも自分の都合のいいように利用するのもどうかと思うが、正直なところこの「龍樋」が本日の大収穫である。