Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

上野公園にて

2008年03月12日 | 
 昨日、出張で上野に行った帰り、ポカポカ陽気の上野公園を西郷さんの銅像の方に向かってぶらぶらとと歩いた。まだソメイヨシノの時期ではないので人通りもそれほど多くない。しかし歩いているうちに、淡いピンクの桜の花が咲き乱れる桜の木が何本かあることに気が付いた。
 大寒桜である。ソメイヨシノよりも早い時期に咲く桜の木。それにしても、あると思っていなかった桜の花に遭遇するとは、なんだか妙に得した気分である。しかも、その花は沖縄のヒカンザクラとは大違いである。沖縄の桜は濃いピンク色で、花は終ると花ごとポトリと落ちる。桜の花びらは、ハラハラと散っていくものだと思っていた私には、この沖縄の桜との出会いは相当にショックであった。しかも沖縄の桜は1月から2月初頭にかけて咲くが、この桜の季節はまさに沖縄に本格的な寒さが到来する時期である。つまり、桜の花を見ると、「寒い」、「寒くなる」という感覚を持ってしまうのだ。
 東京で生まれた私にとって、当たり前だが、桜は春の到来を告げる花だ。20度を超えるような春の暖かな陽気を「待ってました」とばかり、開花した大寒桜を見ることで、まさに「春」を実感できるのだ。やはり桜はそんな季節を感じさせる花である。そしてもう一つ、自分がまた一つ年齢を重ねる季節の到来を告げる花なのだ。ソメイヨシノが散る頃、私は46歳になる・・・。