どんでん返しの卑弥呼の墓・邪馬台国ーー10・1倭女王卑弥呼発見なるを変更しました。

卑弥呼の墓の新発見、王都の位置、本名および魏志倭人伝の解明について書きつけます。

犬戎国10 犬と斧

2011年02月21日 09時21分16秒 | 

上図、岸本道夫ほか「古代オリエント」河出書房新社
下図、名品展「中国・美の粋」中国歴史博物館1996

犬戎国10(犬と斧)

きょうは、犬戎国をはみ出して、
古代オリエントの犬と中国の斧の絵を掲載します。図版は2点です。

古代オリエントで、犬を描いた出土物は、次の4点です。

1ミタン二の装飾斧に付加された犬。上図参照

2シュメールのウル王墓内の竪琴の犬。
貝殻に象嵌細工された竪琴に犬が描かれて、琴の弦を犬が弾いていた。

3豊饒の女神が象牙に彫刻、女神を両サイドから犬が舐めようとする姿が、描かれていました。

4エジプトのファラオ時代、二組の夫婦がいた。
長男オシリスと妻イシス。弟セトと妻ネフシス。
慈悲深い兄をねたんだ弟は、兄を殺し箱に詰めて川に投げ込んだ。イシスは、箱を探しあて、葬った。弟は墓をあばいて、兄の屍を切り刻んだ。山犬の神アスビスの助けにより、遺体を復原し、イシスは自分の翼で扇ぎ蘇らせた。兄オシリスは、あの世におもむいて、冥界の神になった。
たぶん、オシリスは、シリウス星でしょう。もまた穀物神とみられています。

2、3を除外して、斧と犬を考えます。
ミタン二の斧に犬がへばりついていました。
中国や日本と関係するか否かは、考慮しないで、ひたすら意味を考えます。

中国の青銅製・斧は、刃がすそ広がりで、人の顔が描かれています。図参照。
おそらく、天罰を加える刑天神を表現したのでしょう。林奈巳夫は、首切り斧としています。七海は、契約のひとつとしての刑天神とみています。

天雷斧
雲仙雑記の1、石斧の銘
元針子は、石斧を得た。銘に天雷斧と記載。
斧は、伐木。儀仗、兵器、刑具に使うものですが、雷が出て来ました。
中国では、雷に打たれて死ぬ人は、この世でよほど悪いことをした人とみなされていました。

日本での例示。
1モモソ姫と大物主と雷。
モモソは、銅鐸破壊をしたと看做します。
モモソは、三輪山を仰ぎ見ると、驚いてドスンと尻もちをついた。そこに、(火)箸があり、女陰を付いて死んだ。(火)を七海挿入。
大物主の仕返しは、三輪山に上る半月をあたかも鏡に見たて、鏡が稲光で切られたように割れていた。(以上、七海の推理)
2三輪山の雷公と雄略天皇。
暴虐非道の天皇をさして、皇后は、「あなたは獣と変わりない」と言われた。三輪山の雷公がウルサイ。今にも雷が落ちる筈が落ちなかった。

兄オシリスは、冥界の神となった。たぶん犬でしょう。弟セトは、引き裂く者としての狼と推定します。犬と狼は背中合わせでしょう。

高辛氏の息子は、仲の悪い兄弟でした。高辛氏はこれを配慮して、東西に移しました。実沈を大夏(バクトリア)へ、閼伯(アッパク)を小丘に移した。小丘は、不詳で、殷墟(河南省安陽市)とは限らない。
西欧星座で、さそり座のアンタレスは、夏の星(恒星で赤い星)、閼伯は、冬の星座オリオンあたりのシリウスと推定されています。
また、帝舜は、父と兄にいじめられ、殺されそうになっても、危機を脱しました。

高辛氏の末裔を、三国史記は、高句麗の東明と明記しています。
日本では、項浦(ボハン:迎日湾)から来た辛嶋氏が、宇佐市にきて、先祖を祀ります。辛と言う字が、曲者です。
大神(おおが)氏は、初代の宇佐神宮・宮司となります。そして、辛嶋氏の後裔も宇佐神宮に、おつとめします。

大神(おおが)氏は、大物主の後裔です。

また、高辛氏の娘と犬[狗頭]の夫妻の子供は、夏王朝以前に、山口県萩市見島に来ていました。魏志にいう裸国・黒歯国は、萩市を代表地点とする。
小笠原には、女國と人身狗頭の種族が、ワンセットでいました。
まるで、黒海北岸のアマゾン(女國)とスキタイの関係です。

朝鮮の沃沮には、顔の上にもう一つ顔の付いた、女が居ました。これは、水面に顔を半分出した実像と、その顔が水面に映った状態の二つとみられます。したがって、女国です。
犬の国の近くに、必ず女國があります。・・・なぜでしょうか。

魏志倭人伝にいう不詳20国の国。
筑後には、三輪町の三輪神社あり。その南に百女国の田油津姫が、矢部川に居た。翰苑(大宰府八幡所蔵)の魏略記事。
この百女国の西が、不詳20国で、犬の国でしょう。佐賀市に犬童(いんど)と言う地名があります。

以上で、物語はつながりますが、犬や狼を信仰する話は、世界的です。

古代人は、常日頃、心情的に、現世とあの世の狭間に居ました。悟る人は、沢山あったのでしょう。古代人の現世は辛い。あの世信仰があるとみてみます。
覇者は狼、有頂天になったあとで、冥界の橋、チンワト橋、あるいは謡曲石の橋(しゃくきょう)に、犬や鬼が待っています。

ロシア人の考古学者、V.マッソン「埋もれたシルクロード」加藤九祚訳、岩波書店。
本題「千の年の国」を上記に代えて日本で出版。ここに「独立不覇の民」・ソグド人が登場します。
アレキサンダー大王がソグドの首都サマルカンドを征服した。
ソグド人の捕虜中から、名門出身の屈強な者30人を処刑することになった。
これを知ると、ソグド人は軍歌を歌い、嬉しそうに小踊りし始めた・・・
クゥイントゥス・クルチウス「アレキサンドロス大王世史」に記載。

ソグド人の国は、奴隷社会ではありません。
・・・以下を記さず。
みなさん、推理して下さい。

契約の神は、中国の五帝のときから、法、掟が守られているかを天上の神がみています。古代から、不公平を意識されていました。
狼と言う覇者だけでは、住民は、たまったものではない。徳のある帝を、望んでいました。

シュメール人の言葉
楽しきはビール、苦しきは旅路。(七海注、旅路は輸送の守衛、又は行軍)
犬が見逃すもの(時間)を日々が食う、日々が見逃すものを犬が食う。(注記、人間は飢えるだけ)

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七海のブログ2010・11・10、荒神谷のXを見て下さい。斧が出ています。