午前に麻酔科の予約が入っている。
車椅子で、麻酔科まで連れて行ってもらい、
その場所でタブレットを渡される。
手術に際して、麻酔科の注意事項や麻酔のかけ方、薬の注意事項など。
60ページある説明をタブレットの画面を見ながら聞いていたが、なかなか終わらない。途中画面が固まる。
最初に歯科衛生士に歯の様子を聞かれる。
麻酔をする時に、歯の破損がある場合があるということ。
直接肺に管を入れるので、よく歯磨きをしないと、肺炎になることがあるという。
今は歯に被せる透明なカバーのようなのがあるそうだ。作るには時間がないようだ。
次は、麻酔科の医師の診察。
今までの手術の様子や既往症等の話をして、
私は硬膜外麻酔になった。
今は普通に全身麻酔が多いそうだ。
私は間質性肺炎があるので、肺への負担を考えて。
そのあと、看護士から当日の説明を受ける。
それからしばらくして夕方、
膝を動かしたレントゲンを撮る。機能ストレス・膝関節レントゲン。
もう、
手術で6回もお世話になったT先生だ。
以前は思わなかったが、言葉少なく
まったく、威圧的なところもなく、
不思議な人だと思う。
私との会話も途切れ途切れだが、間が心地よい。
余計なことは言わない。
私が
「コロナで病院も様変わりしましたね、
病室のカーテンも閉めっぱなしだし…
以前はあれで(治療は大変だけど)結構、楽しかった」
「4階にいた頃のこと?」
とっさに忘れていたが、20年前くらいのことを言っている。
そういえば、先生の奥さんはその時、一緒に入院していた人なのだ。
そのことを忘れていたので
「どれも楽しかったです」
治療は大変だけど、大部屋どうし励ましあっていた。
右膝を引っ張ったり、ずらしたり、T先生が膝を持ったまま、
数枚のレントゲンを撮る。
この時の会話はなんともいえず、心地よかった。
あまり話さないのに、
膝の持ち方も丁寧だった。
っていうか、自分が手術をした膝なので、愛着があるのか…
きっと私よりも丁寧?
昨日、
T先生が助手を連れて部屋に来た。
熱湯を入れたポットの蓋が開かないので、
たまたま先生が膝を診に来ていたので、
先生、これ開けてもらえますか?
と言ってしまった。
先生は難なく開けようとしたが、
助手が私が開けますと、開けてくれた。
後で、先生に頼んだことを後悔した。
夜、以前一緒に入院をしていたKさんに電話をした。
以前、一緒に入院していた友達も、
結構、大変な人たちなんだけど、
入退院を繰り返し、それでも頑張っている。
私の知り合いは、大変だった人が多い。
院内感染をしたり、何回も手術をして1年くらい入院していたという人も。
私も数回手術をしているので、
そういう人と外来で会ったり、入院で会ったりと。