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430MHz用アンテナ実験のまとめ

2022-01-01 10:06:27 | アマチュア無線

 元旦は、小雪が降る寒い日になりました。昨日まで調子の良かったハイバンドはSSNが低下したせいか、一気にしぼんでしまいました。正月だからと言って、朝っぱらからお酒を飲むのもどうかと思い、娘夫妻がやってくるまで、昨年末にやっていた430MHz帯用アンテナの実験結果をまとめました。

 EME用の多素子八木アンテナを製作する前に、4エレ八木を製作して、ブーム補正やQマッチなどのシミュレーションでは得られない事柄を実験で確かめていました。

<<<過去の実験での間違い>>>

 VNAでアンテナのインピーダンスやSWRを測定して評価していますが、Qマッチの後にVNAを接続していました。Qマッチ自体が周波数特性を持つので、アンテナとQマッチとは別々に評価すべきでした。最終的には、アンテナとQマッチを組み合わせたシステムの評価をするべきですが、アンテナの評価をするにはQマッチなしで行わねばなりません。

 この失敗を克服するために、プリント基板用SMAコネクタと厚さ1.6mmの両面プリント基板を小さく(6x7mm)に切ったものを用意して、キャリブレーションおよび測定用の部品を作成しました。ショート・オープンおよび100Ω抵抗を2個並列接続した3つの部品でキャリブレーションして、卵ラグを半田付けしたものをアンテナの給電点につないでアンテナだけのインピーダンスを測定できるようにしました。写真左側、上から50Ω、ショート、オープンのジグ。右上は卵ラグで給電部に取り付けた様子。

<<<ブーム補正の値を実験で求めた>>>

 同じエレメントの組み合わせを、木製ブームとアルミ角パイプ製ブームに取り付けて、それらの周波数特性の違いから、ブーム補正の値を割り出しました。何種類かのエレメントの組み合わせによる実験結果から、アルミ角パイプ(25mm)のブーム補正は、DG7YBNの提示している値である11.5mmが妥当であることが確認できました。次の図は、ブーム補正を概ね+12mmとして、各エレメント長をRef:352mm, Rad:335mm, D1:321mm, D2:314mmとした時のVNAuhfによる測定結果です。Zref=25ΩとしてSWRおよびリターンロスを表示しています。

 次の図は、4NEC2によるシミレーション結果です。

 実測値はシミュレーション程の鋭い共振は得られませんでしたが、インピーダンスの傾向は良く一致しています。実験したアンテナのBCを含めてRadの長さが、1mm短かったのでキャパシティブになって、共振が浅くなりSWRが少し高くなったのかもしれません。

 このように、シミュレーション結果と実験結果が非常に良く一致していることが確認できたので、安心して次のステージに進むことができそうです。

 

 

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