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必殺シリーズ 備忘録

主に各回の名シーンまとめ
※『新仕舞人』『仕置屋稼業』をまとめ中!

第05作 必殺必中仕事屋稼業 第11話「表を裏で勝負」

2016年01月23日 | 第05作 必殺必中仕事屋稼業



【ストーリー】

ある日、半兵衛と政吉は何者かに襲われる。
また同じ頃、おせいの営む嶋屋と同業者の山城屋の荷物が立て続けに奪われる事件が起きた。
掛け軸を荷物として預けていた道元和尚に至ってはおせいにおわびとして千両を要求する始末だったが、おせいは「表稼業の不始末を裏稼業の人には頼めない」と半兵衛と政吉に助けを求めなかった。
山城屋の主人が殺され、裏で暗躍する何者かの気配を感じ取ったおせいはようやく半兵衛と政吉に調査を依頼。
全ては同業者の伏見屋が与力の宇佐美、道元和尚と組んで行った悪巧みだったのだ。

【知ってるゲスト】
浜田寅彦、草薙幸二郎

【名シーン】
①政吉、飛脚の用心棒を引き受ける
利助「くれぐれも仙太から目を離さずに守ってやってください、これは仕事料です」
   利助は一両差し出すが、政吉は受け取らない。
政吉「いらねえよ」
利助「なぜです?」
政吉「なぁ利助、今度の仕事は俺が勝手にやるっていうことにしようじゃねぇか」

↑この時点では裏は関係ないから、表の仕事として無償で引き受けたんだろうな。かっこいいのう。

②源ちゃん、半兵衛に飲みに誘われる

↑源ちゃんは宇佐美のお供で邪魔くさいので半兵衛に誘い出される。
 宇佐美はこの後殺されるけど、持ち場にいなかった源ちゃんは大丈夫だったのかな。

③半兵衛&政吉殺しシーン
道元和尚が一人だと思った半兵衛は部屋に飛び込むが、そこには用心棒が!

刀を持つ用心棒相手に半兵衛は剃刀を構えたまま下手に動けず、見張りの政吉も気付いていない。
大ピンチの半兵衛だったが、政吉は障子に映った影でようやく用心棒の存在に気付く。
短刀を持って突撃した政吉は半兵衛が投げた和尚を刺し、半兵衛は用心棒の首筋を切り裂く。

↑「一人だ」「どっちがやるか賭けよう」「表」「負けっちゃった、俺だ」これが全てジェスチャー!

↑声を出して助けを求めれば用心棒に政吉の存在を気付かれる。半兵衛は軸をずらして用心棒の影を政吉に見せる。

↑普段から仲がいいからこそできる連撃!

④おせい殺しシーン
おせいは伏見屋にお茶を差し出す。しかし湯呑の中には水が…伏見屋は不思議そうな顔をする。
おせい「命尽きる時、末期の水飲む世の習いとか…」
伏見屋「おせいさん!」
おせい「全て分かりました…あなたの差し金で奉行所のお役人、浄蓮寺の和尚たちが動いたこと」
伏見屋「ふふふ…はっはっは…」
    ブシュッ!おせいはひしゃくに仕込んだ刃物で伏見屋を刺す。


↑実際に刺すシーンはなく、おせいさんの顔が次第に赤く染まっていく方法で殺しを演出。
 ちびりそうになるほど冷淡な殺し屋の顔!


第05作 必殺必中仕事屋稼業 第10話「売られて勝負」

2016年01月23日 | 第05作 必殺必中仕事屋稼業



【ストーリー】

お春はそば屋に押し込みに来た娘を捕まえたが、番屋に突きだすこともなく許してやった。
お春はその娘の素性が気になり、仕事屋に彼女の身元捜しを依頼する。
その娘-おゆみは材木問屋・檜屋の娘であったが、店の借金のせいで借主の加納屋に無理やり嫁に出されそうになったところを逃げ出し、今はツボ振りの仙次と暮らしていた。
だがこの仙次は相当のワルで、おゆみにゆすりたかりを働きついには岡場所へ売り飛ばしてしまった。
半兵衛と政吉は、おゆみを請け出すため100両を作るが、ようやく男の不実に気付いたおゆみは命を絶つ。

【知ってるゲスト】
早川保、酒井靖乃

【名シーン】
①半兵衛さん、心境の変化
おせい「半兵衛さん、頼み人が誰かなどといらぬ詮索はしないことです。
    でないと、そのお人に裏家業のことがばれますよ…」
半兵衛「バカな頼み人だ…ほっとけやいいものを」

↑この時はまだドライな感じ。

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 お春「女なんてね、ろくでなしでも惚れちゃったら仕方がないのよ!
    はぁ…あの子の気持ちが少しでも分かってくれるような男だったらいいんだけど…」
半兵衛「うるせえ!!」

↑お春が言っているのは半兵衛さんのことでもあるんだねぇ。
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    半兵衛はおゆみに仙次と手を切るように助言する。
おゆみ「ほっといてくれませんか、人の事」
半兵衛「ああ、俺もそうしたいんだ。
    バカな娘が根っからの女たらしにどういたぶられたってこっちの知ったことじゃない。
    ただどうしても黙っていられない人がいるんだ。
    たった一度しか会ったことがないのに…へっ、お節介な人がいたもんだ」
おゆみ「あの…その人もしかしたらお蕎麦屋…」
半兵衛「誰だっていい。
    お前さんの事を本気で心配してくれてる人がいるってことが分かってくれりゃあな」

↑心配してわざわざ出向いて話に来る半兵衛さん。
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    政吉の協力で100両を作った半兵衛はおゆみの元に向かうが…。
    半兵衛はおゆみの入った早桶をかつぎ坊さんの元へ向かう。
半兵衛「この金で仏を懇ろに葬ってやっておくんなさい」

↑やってもうた…ここまで仙次に尽くしたのに…。    

↑半兵衛は100両を握りしめ立ち尽くす。

↑お弔いまで面倒を見る半兵衛さん。いい人だ。


第05作 必殺必中仕事屋稼業 第09話「からくり勝負」

2016年01月23日 | 第05作 必殺必中仕事屋稼業



【ストーリー】

指差し役・古田玄蕃は魚河岸(うおがし)を回っては魚を召し上げ、上様に献上すると言いながら、実はそれを売り払い私腹を肥やしていた。
魚河岸の世話人・善兵衛は古田の上役で納戸頭・諸角に訴え出るが、その諸角も古田のグルであり善兵衛は無礼討ちにされてしまう。
半兵衛と政吉は警戒厳重な古田の屋敷に侵入し、二人を仕留める機会を狙う。

【知ってるゲスト】
山城新伍、谷口完、古川ロック

【名シーン】
古田玄蕃

↑この頃の山城新伍さんってけっこうぽっちゃりしてますね。

②からくり勝負!



↑半兵衛は、古田の長槍を消防署の滑り棒のように利用して攻撃。

↑政吉は、床板を外して落し穴を作り諸角を落とす。


第05作 必殺必中仕事屋稼業 第08話「寝取られ勝負」

2016年01月23日 | 第05作 必殺必中仕事屋稼業



【ストーリー】

三州屋の忠太郎は博打放蕩、あげくに暴力をふるうダメ夫だったので、堪りかねた妻のおきぬは縁切り寺として名高い鎌倉の東慶寺に駆け込む。
しかし忠太郎はおきぬを諦めようとしないため、忠太郎の母おうめ、おじ藤左衛門は「二人を別れさせてほしい」とおせいに頼む。
半兵衛と政吉はあの手この手で忠太郎に離縁状を書かせようとするが失敗、ついにおうめは忠太郎のことを恥じ首を吊ってしまった。
親不孝をしたことでついに忠太郎は離縁状を書き、ようやく別れる決心をつける。
一方、寺を出たおきぬの向かった旅宿には藤左衛門がいて、二人は激しく愛し合う。
実は二人は三州屋の身代を乗っ取るために、忠太郎を離縁させ、おうめを自殺に見せかけ殺していたのだ。
激しく二人を憎む忠太郎におせいは言う…「きっと誰かがあなたに代わって怨みを晴らしてくれます」と。

【知ってるゲスト】
山田吾一、林ゆたか

【名シーン】
①山田吾一さん

↑この人の役柄って大抵、善人面した悪党だよね。

②半兵衛殺しシーン
半兵衛「お前は罪深い女だ」


↑最初は素人だった半兵衛さんも殺し屋の貫禄がついてきました。


第05作 必殺必中仕事屋稼業 第07話「人質勝負」

2016年01月22日 | 第05作 必殺必中仕事屋稼業



【ストーリー】

松浦藩の御用船の中ではイカサマ独楽博打が行われ、家や店を失う者、女房や娘を連れ去られる者など被害が出ていた。
おせいの元には借金の形に異国へ売られてしまう女たちから恨みを晴らしてほしいとの手紙が届く。
おせいは売られてしまう女たちがどこに閉じ込められているか調べるため、半兵衛と政吉にわざと博打で負けてもらい、お春と共に借金の形として連れ去られる。
蔵の中に閉じ込められたおせいや他の女を、半兵衛たちは救出できるのか。

【知ってるゲスト】

織本順吉、神田隆

【名シーン】
①おせいの秘密
    蔵の中の千両箱から金を取り出すおせい。それを半兵衛は目撃する。
おせい「見ましたね」
半兵衛「ほぉ~こういう仕掛けになっていたのか…なるほど人から金を貰わずに仕事屋稼業ができるわけだ」
    半兵衛に斬りかかろうとする利助。
おせい「利助、おやめなさい!…お話ししましょう、このお金のわけを」

↑おせいさんは依頼人から金を取ってなかったんだ、そう言えばそういうシーンなかったですね。

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    おせいは盗賊の元締だった夫の遺した金の使い道について語る。
おせい「私は綺麗なことを言うつもりはないのです。でもどうせ使うなら多少人のお役に立つことを…
    いいえ、どうせ汚れた稼業が残したあぶく銭なら、それはそれらしく使ってみようと思いましてね。
    どうします半兵衛さん、あなた方は蔵の中のお金を見た。
    どうせあれだけあるなら分け前をよこせと言いますか?
    それとも、今まで通り私の下で…お返事を聞かせてもらいましょうか」
半兵衛「…おかみさん、半兵衛の命はお預けしましょう。
    もう大分くたびれてきましたが、多少はお役に立つかもしれませんのでね」
おせい「政吉さんはどうします?」
 政吉「へぇ…今まで通り、お願いします」

↑政吉も素直になってきたなぁ。

②おまきが初登場

↑今週から登場のおまき役、芹(せり)明香さん。
 ウィキによると不祥事を理由にEDでクレジットがないらしく、DVD版でもなかった。
 どうやら覚醒剤で何度か捕まっているようですね…。
 トラック野郎にも出てたのか、今度探してみよう。

③利助、蔵を破る
利助「任してください。私は破蔵師だ、私に破れない蔵はないんですよ

↑これまで密偵役ばかりだった利助が大活躍。


第05作 必殺必中仕事屋稼業 第06話「ぶっつけ勝負」

2016年01月22日 | 第05作 必殺必中仕事屋稼業



【ストーリー】

半年前、越後屋の息子・惣太郎は鳥追い女と深い仲になり家出してしまった。
惣太郎を家に連れ戻すため、現在の所在地である草津に向かう半兵衛と政吉であったが、途中の沓掛宿でヤクザの抗争に巻き込まれている惣太郎を偶然保護する。
ヤクザに追われ女郎屋に立てこもった半兵衛たちはなんとか逃げ出そうとするが、当の惣太郎が江戸へ戻りたがらない。
実は女郎屋にいるおしんこそ惣太郎の愛した鳥追い女であり、彼女と別れたくないがために惣太郎は戻ろうとしなかったのだ。
そのおしんはヤクザをお上に訴えようとするが、逆にヤクザに斬り殺さてしまった。
惣太郎の心を知り覚悟を決めた半兵衛と政吉は、ヤクザの囲みを破り惣太郎を江戸に連れ戻すことができるのか。

【知ってるゲスト】
高峰圭二、梅津栄、天津敏、田畑猛雄、日高久、松田明

【名シーン】
高峰さん熱演

↑Aでおなじみ高峰さん。長台詞にも熱が入ってます。

②半兵衛さんの油戦法

↑油まみれの床を利用してターン。

↑滑りながら刃物を取り、吉五郎を一突き!吉五郎役の天津敏さんも迫力がありました。

③ラスト
    惣太郎を無事越後屋に連れ帰り、おせいからもねぎらいの言葉が。
    事の顛末を知らないおせいと違い、半兵衛と政吉は浮かない顔をしている。
半兵衛「まぁ丸く収まりゃいいじゃないですか」
 利助「そうでしょ、こういう気持ちのいい仕事は滅多にありませんからね。
    二人ともたっぷり骨休めしてきたんでしょ」
    酌をする半兵衛。
半兵衛「さあおかみさん。利助さん…まぁ自分でやってください」
おせい「ウフフフ…」
    笑顔のおせいとは対照的に苦い顔の政吉。半兵衛は話をそらすかのように言う。
半兵衛「あ~白菜が美味い季節になりましたね」

↑おしんが亡くなり今回もせつないオチになりました。

↑緒形さん美味しそうに食べるなぁ。


第05作 必殺必中仕事屋稼業 第05話「忍んで勝負」

2016年01月20日 | 第05作 必殺必中仕事屋稼業



【ストーリー】

小伝馬町牢の牢名主・もぐらの留三は牢役人とグルになり、牢内博打で他の罪人から金を巻き上げていた。
留三一味の始末を頼まれた半兵衛と政吉。
二人は一体どうやって牢内の留三を仕留めるのか!?

【知ってるゲスト】
多々良純、小林勝彦

【名シーン】
①もぐらの留三登場

↑最初から悪事をやりたい放題。だけど笑ってしまうこの顔と演技!

②博打で勝負!
    髪結いとして牢内に侵入した二人は隙を作るために留三を博打に誘う。

 政吉「じゃあ(掛け金を)出してくださいよ」
 留三「…うむ、うむむ…」
 政吉「なんだ、ねえのか。それじゃ勝負にならねぇや」
 留三「証文を書こう」
 政吉「またまた、今度はその手にはひっかからねぇよ!」
 留三「ようし、俺の命張ってやらぁ!!」
    殺しのテーマ「仕事屋大勝負~夜空の慕情」が流れる。
 政吉「ははは、さすが名主さんだ。震えちゃうなぁ…勝負!」
    花札で勝負開始。留三は手の中に札を隠すイカサマを働くが政吉はそれを見抜く。
    口論になる二人。留三は手の中を見せるが、あら不思議、札が消えている!
    政吉を地面に押さえつけ剃刀を突きつける留三。
 留三「博打に言いがかりをつけたらどうなるか、そいつは手前も知ってるだろうな!?」
半兵衛「知ってるよ、こうなるんだ」
    ブシュ!半兵衛は背後から隙だらけの留三の頭に櫛を突き刺す!
半兵衛「牢名主さん?牢名主さん!?あ、こりゃ卒中だ!」

↑ガラスの上で博打シーンを撮影。視聴者にもイカサマが見えるためとても分かりやすい!

↑この顔!なんて憎々しい!

↑卒中で急死した留三。少しにやけてます?多々良さん、ラストはギャグ顔で決めてくれたようです。

【感想】
単純なストーリーながら、多々良純さんの演技のおかげで退屈しない。
迫力満点の悪役を演じながらも、コミカルさがあるのがこの人の魅力なんだよね。
多々良さんは特撮でもおなじみで、新マンに出てきた紙芝居屋の親父を真っ先に思い出します(マイナーすぎだろ)。


第05作 必殺必中仕事屋稼業 第04話「逆転勝負」

2016年01月20日 | 第05作 必殺必中仕事屋稼業



【ストーリー】

岡っ引きの弥三は島帰りの者にゆすりたかりを働く”閻魔の弥三”として恐れられていた。
おせいの元にも島帰りの吉五郎から「弥三から十手を取り上げて欲しい」との依頼が入るが、その後弥三は何者かに殺されてしまう。
政吉は弥三殺しの下手人として疑われ、吉五郎は仕事屋が約束を違えて弥三を殺してしまったとおせいを責める。
弥三の娘・おすみまでも殺されてしまうが、二人を殺したのはあろうことか頼み人の吉五郎であった。

【知ってるゲスト】
今井健二、高木均、北見唯一

【名シーン】
①わき毛で勝負!
    おすみの身辺調査をどちらがやるか、半兵衛と政吉はわき毛の長さで競う
結果は政吉が圧勝!

半兵衛「馬並みだなぁ…」
 政吉「毛並みがいいんだよ!」

↑政吉のドヤ顔(笑)

おせいと政吉
    政吉は弥三殺しの疑いがかかっているため、仕事から外されてしまう。
    納得のいかない政吉はおせいに抗議する。

 政吉「とにかく俺は好きなようにやらせてもらうよ。
    俺は父親が殺されて泣いている一人の娘の恨みをどうしても晴らしてやりてえんだよ。勝手にやらしてもらうよ」
    突然おせいは政吉を掴み、ビンタをくらわしながら言う。
おせい「政吉!勝手な真似は許さないよ!でなきゃお前を殺す!」
    政吉は短刀を抜きそうになるが、おせいはその刃を素手で掴み止める。
おせい「…政吉さん」
 政吉「…」
おせい「政吉さん…あなたが地獄へ落ちる時はあたしも一緒です」
    おせいは政吉に短刀を返し、政吉は黙ってそれを受け取った。


↑去っていくおせいの背中を見つめ政吉は何を思ったのだろう。

【感想】
今健さん、いつものようにボスキャラかと思いきやなんと被害者に。
政吉とおせいの親子喧嘩も楽しめる回。
ラストで政吉は、おすみの恨みを晴らすため怒りの一撃を吉五郎に食らわせるが、直後におすみを忘れようとするかのように女と遊び耽るシーンが続くのも面白い。


第05作 必殺必中仕事屋稼業 第03話「いかさま大勝負」

2016年01月19日 | 第05作 必殺必中仕事屋稼業



【ストーリー】

ある日政吉は茂作という男を探すため武州から出てきた百姓娘・お初を助け、お初は半兵衛の家の居候になる。
一方その頃、女郎のお袖は自分を女郎に貶めた和泉屋与兵衛といかさま師の伝八への恨みを残し首を吊った。
お袖の恨みの込められた手紙を受け取ったおせいは二人の始末を引き受けるが、標的の伝八こそお初の探す茂作だった。

【知ってるゲスト】
桃井かおり、伴勇太郎、島米八

【名シーン】
①おせいと政吉
    伝八殺しに乗る気のない政吉。

 政吉「俺降りるわ、降りる」
おせい「政吉さん」
    帰ろうとする政吉を呼び止めるおせい、政吉の手を握り言う。
おせい「怒らないで、いいですね…やってくださいますね」
 政吉「怒っちゃいねぇけどさ…」
おせい「頼みましたよ」
 政吉「…うん


↑この手つきだけでセクシーな草笛さん。

↑おっかさんなんだからそんなセクシーなお願いの仕方はやめて下さい(笑)

半兵衛の過去
半兵衛「俺のあのそば屋、昔は弥助っていうおっさんの持ち物だったんだ。
    この親父が博打が好きでよ、しかも下手の横好きってやつで、どうしても俺には勝てなかったんだ。
    あの親父が心の臓の病でもう命がねぇと分かった時、急に俺に会いてえとぬかしやがった。
    行ってみると勝負をしてくれって言うんだ。
    負けたらこの店をやるから、どうしても勝負をしてえって聞かねえんだ。
    俺はそん時はっきり分かった…こいつは俺だ、俺のなれの果てだとな」
    半兵衛は病床の弥助との勝負を思い出す。ツボを振る半兵衛。
半兵衛「入りました」
 弥助「丁!…丁!」
半兵衛「いいんだな?」
 弥助「丁!」
半兵衛「勝負…」
    半兵衛がツボを上げる。グシの半。
半兵衛「博打に勝って店は俺の物になった…博打に憑りつかれた奴なんてな、みんなろくでなしなんだ…」


↑博打にとりつかれたろくでなしの上に、殺し屋の半兵衛さん…。

ラスト
    茂作が半兵衛に始末されたことも知らず、お初は駕籠に乗って茂作の元へ向かう。
    茂作のくれた匂い袋をそっと握り、愛しい人を想い笑顔を見せるお初。
    一方、半兵衛の店では半兵衛とお春が仕事の支度をしている。
 お春「ねぇあんた、あの娘もう村に着いたかしらねぇ」
半兵衛「…うん、そうだなぁ…」
 お春「幸せになるといいね、かわいい娘だったもんね。
    働き者でさ、あんたも一緒にお風呂に付いて行ってもらう娘がいなくなって、寂しいね」
半兵衛「…ふふ」

↑幸せそうなお初。BGMは「あなたが恋しい~あなたが恋しい♪」

↑BGMはなし、風の吹きすさぶ音だけが聞こえる。
 お春は話をふっても、お初に訪れるであろう悲しみを知る半兵衛の返事は乾いたものであった。


【感想】
半兵衛やお春の過去の説明を織り交ぜているので、ストーリー自体は単純。
だけど、最後のシーンがうまく作られていてその単純さも気にならない。
後期必殺はコメディタッチのエンディングを迎えることが多くて、そこが面白くもあるんだけれども、今回のような乾いたラストが見られる初期必殺もやはり面白い。


第05作 必殺必中仕事屋稼業 第02話「一発勝負」

2016年01月16日 | 第05作 必殺必中仕事屋稼業



【ストーリー】

おしのは2年前旗本・朝倉主膳の屋敷に奉公し、そこで植木職人・植松と夫婦の契りを交わし子供を身ごもった。
その矢先、おしのは朝倉主膳に手籠めにされてしまうが、二人はつらい過去を乗り越え子供も生み今は幸せに暮らしていた。
一方の朝倉家では幼少の若君が急死したことから、おしの夫婦の子供・太一を跡継きとするために強引に奪って行ってしまった。
おせいは太一を取り返す仕事を引き受けるが、自制のできなくなった植松は単身朝倉家へ侵入、見つかって斬られてしまう。
仕事屋はおしのを守り、太一を取り返すことができるか。

【知ってるゲスト】
ジュディ・オング、住吉正博、菅貫太郎、五味龍太郎、チャンバラトリオ

【名シーン】
①おせいの過去
    おしの夫婦の話を聞き、自らの過去を思い出すおせい。

  侍「おせい、この金で全てを…約束通りこのややは旗本五千石・松永家の世継ぎとして貰い受ける。よいな?」
  女「これであなたとややは他人です。今後一切会うことはなりませぬぞ」
おせい「お願いです、今一度その子を抱かせて下さい」
  女「なりませぬ」
    おせいは目に涙を浮かべ、刀を差し出す。
おせい「…せめてこの守り刀を私の形見として…」
    うなずく侍。



②半兵衛さん、チャンバラトリオ似の人足と戯れる

↑この頃は4人だったんですね。おい、ハリセンを持ち出すな(笑)

↑緒形さんの笑顔もいいですね。

③おせいと政吉
 政吉「その赤ん坊を取り返したいって母親は貧乏人なんだろ?そんな貧乏暮らしよりよ、
    一千石の旗本屋敷で乳母日傘で育った方が赤ん坊にとっちゃよっぽど幸せかもしんねぇじゃねえか」
おせい「政吉さん、母親にしてみればね、お腹を痛めた子供を手放したくないのは当たり前なんですよ。
    どんなに貧しくたって母親の手で育てるのが親としても子としても一番の幸せなんです」
 政吉「そうかねぇ~俺はそうは思わねえな。人間が生きていく上に一番頼りになるのは金だよ。
    お袋なんかいなくてもけっこう楽しくやっていけんだ…けっこう楽しくな」
おせい「政吉さん!」
    突然声を荒げるおせい。半兵衛はその顔を見て何かを感じ取った。我に返ったおせいは冷静に言う。
おせい「仕事には私情を挟まないように、いつも戒めて来たあたしが…これからは気を付けます…」

↑政吉に一番言われたくないことを言われ冷静さを失うおせい。謝る必要もないのに可哀想。
 
④おせいと半兵衛
    今回の仕事で感情的な様子を見せるおせいに疑問を持った半兵衛はおせいに問う。
半兵衛「これはあたしの勝手な勘繰りですがね…おかみさんもしかすると政吉の…」
    二人の間に沈黙が流れる。おせいは目を逸らし言う。
おせい「…半兵衛さん、あたしには子供はありませんよ」
半兵衛「ははは…やっぱり勘が外れたか、あたしの勘も当てにはなりませんね、ははは…」
おせい「半兵衛さん!」
    おせいは半兵衛を見つめ何かを訴えるかのように軽くこくりとうなずき、
    半兵衛はおせいの過去に触れてしまったことを反省する。
半兵衛「すいません、もうこの事は二度と口には…ごめんなすって」

↑人には誰にも言えない過去はあるもの…半兵衛はそれ以上問いただすことはしなかった。

⑤ゴミリュウとの戦い

↑博打も剣も強い強敵ゴミリュウに二人がかりでトドメを刺す夜明けの半兵衛と一発の政(笑)

【感想】
おせいの過去が一部明らかになる重要エピソードですね、一体何があったんでしょうか。
ゲストも豪華で、悪役はスガカン、ゴミリュウという絵に描いたような悪役そろい踏みで楽しめます。


第05作 必殺必中仕事屋稼業 第01話「出たとこ勝負」

2016年01月16日 | 第05作 必殺必中仕事屋稼業



【ストーリー】

蕎麦屋の主人・半兵衛は”知らぬ顔の半兵衛”の異名を持つ大の博打好きだった。
彼はある日、殺し屋が与力の三村に返り討ちにあった現場に居合わせたため、三村に下手人に仕立て上げられ拷問を受けてしまう。
なんとか解放された半兵衛は、殺し屋の雇い主である飛脚屋の女主人・おせいを強請るが、おせいは彼のその度胸を買い、晴らせぬ怨みを晴らす仕事屋へスカウトする。
最初の標的である三村を仕留めた半兵衛であったが、その時半兵衛の博打敵の政吉も同時に三村を仕留めていた。
実は政吉も同じ頼み人から別口で三村殺しの依頼を受けていたのだ。
政吉の持っていた刀から彼が生き別れになった自分の息子だと知ったおせいであったが、それを隠し政吉もスカウトし、ここに新たな仕事屋が結成された。


【知ってるゲスト】
石橋蓮司、水原麻記

【名シーン】
①半兵衛、おせいをゆする
半兵衛「女将さんが狸なら、あたしゃエテ公で通さしてもらいましょうか。
    見ざる言わざる聞かざる…10両…10両で手ぇ打ちましょうか。
    そうすればあたしも名前の通り、知らぬ顔の半兵衛を決めさせてもらいますよ」
 利助「ふざけんな!」
    半兵衛は迫る利助をかわし、おせいの首に剃刀を突きつける。
半兵衛「やっこ!下手ぁ動くんじゃねぇ、女将さんの命はねえぞ」

おせい「およし利助…私の負けです」
    言われるまま10両差し出すおせい。
おせい「でも、私はゆすられて出したんじゃありませんよ。あなたの度胸に惚れて、ということにしておきましょう」
半兵衛「私も女将さんの貫禄にはキンタマが縮み上がりましたよ」

↑おせいさんの台詞に比べたらなんと下品な半兵衛さんの台詞(笑)
 でもお互いがその魅力に惚れあった瞬間だ。


②半兵衛、殺しの練習をする

↑度胸はあっても殺しは素人の半兵衛、殺しを怖がりお春に泣きつく心の弱さも持っている。


③半兵衛と政吉、殺し現場で遭遇する

↑博打場でのいさかいもあり、最初はそりの合わなかった二人。事情が分かりすぐに和解します。
 この回の最後のシーンで政吉が打ち解けた様子で半兵衛さんの肩をポンと叩くシーンも好きなのです。
 
④政吉の秘密
    刀を懐にしまう政吉。その刀を見ておせいは政吉が自分の息子であることに気付く。
おせい「(この子が生きてた…あたしの子が、あたしの子が…)」



↑半兵衛の脅迫にも全く動じないおせいも、政吉との出会いには心が激しく動揺する。

⑤仕事屋結成
 政吉「おい、どうなんだい。俺を仲間に入れるのか入れねえのか、はっきりしろい!」
おせい「こうして会ったのも何かの縁でしょう。仕事をして頂きましょう」
 政吉「そうこなくっちゃ!」
おせい「厳しくつらい稼業ですがこれだけはお約束します…
    政吉さんと言いましたね、あなたが地獄へ落ちる時は私も一緒です」

↑政吉は最後は確か…でも、おせいさんは商売人に出てるし…。
 最終話は見たことがないので、どういうオチになるか楽しみです。

⑥EDナレーション(語り:藤田まこと)
どうせあの世も 地獄と決めた
命がっさい勝負にかけて 燃えてみようか仕事屋稼業
ようござんすね ようござんすね 勝負!


↑EDナレーションとは関係ないですが、三村役の石橋蓮司さんが若すぎ。
 昔はイケメンだったんだな…あ、いや今も好きですけどね。


第05作 必殺必中仕事屋稼業 作品紹介

2016年01月12日 | 第05作 必殺必中仕事屋稼業



【OPナレーション】

金に生きるは下品にすぎる
恋に生きるは切なすぎる
出世に生きるはくたびれる
とかくこの世は一天地六
命ぎりぎり勝負をかける
仕事はよろず引き受けましょう
大小 遠近 男女は問わず
委細面談 仕事屋稼業
(語り:藤田まこと)

【キャスト】
半兵衛:緒形拳
政吉:林隆三

おせい:草笛光子
利助:岡本信人
お春:中尾ミエ
源五郎:大塚吾郎
 おまき:芹明香

【EDテーマ:さすらいの唄】

愛するあなたを残して
さすらう旅は
ゆくあてもなく 風の吹くまま 流されるだけ
夢に命を賭けながら 今日迄来たけれど
心にむなしい風の音 さすらいの唄
あなたが恋しい あなたが恋しい
あなたが恋しい あなたが恋しい

(歌:小沢深雪)

【仕事屋稼業と私】
必殺シリーズ=仕事人シリーズくらいにしか思ってなかったにわかの頃は、「えっ?緒形拳って必殺出てたの?」程度の知識だったのですが、この作品もDVDマガジンで見てとても面白く思いました。
あ、でもOPナレーションはⅤのゲストのゆでが言ってたから知ってたなぁ(笑)
殺し屋が少ないと物足りなさを感じるんだけど、仕事屋は半兵衛さんと政吉の仲が良くて、少数ながらも逆に結束が強い印象です。
二人揃って博打に興じるシーンや、半兵衛さんと源五郎の絡みなどコメディ要素も多いけど、その分仕事の時の格好良さが際立ちますね。
そして、元締の草笛さんの色気がまたすごい。
肌を露出するわけでもなく、表情と演技だけでこれだけの色気を出せるとは驚きです。
非主水シリーズでも相当評価の高い本作、視聴が楽しみです。