3次元CADを使いこなせ

3次元CADを使った日々の業務と、CSAJ攻略について、3次元CADを活用するためのヒントになればと思います。

愛弟子1号 FPC設計する 1

2007-08-18 01:24:09 | Weblog
今、私はある製品の開発に携わっており、愛弟子1号にその製品の1部品であるFPCの設計を任せている。
愛弟子1号は、前回にも述べたが設計補助という形で特別社員(正社員でない)として雇われているが、入社するまで図面というものを見たことがない全くの素人である。
愛弟子1号の業務は、設計者が設計した部品を図面化したり、量産している製品で部品が変更した時に図面を変更したり、又は設計BOMの作成など、主にCADデータの作成や整理を行っている。
その愛弟子1号も入社して2年が経ったので、今回思い切ってFPCの設計を任せることにした。
FPC(フレキシブルプリント基板)は主基板からサブ基板などへ電気信号を伝達するために使用されるのもで、形状が自由に設計でき且つ柔軟性がある事から、主に可動する製品の配線に用いる事が多い。
今回設計するFPCは主基板から1系統、サブ基板から2系統、子基板から1系統の計4系統を結ぶFPCとなり、また各基板の中間部分で製品が屈曲するため”たわみしろ”も考慮しなくてはならない。
更に複雑な形状となるFPCを製品に組み込むための作業性も重要な設計要素となる。
私はある程度の形状を3次元CADで設計を行い、そこから愛弟子1号にこのFPCの仕様を伝え、設計を任せることにした。
3次元CADである程度の形状を作っていたため、組み立て後の形状は容易に想像出来るが、実際にこのFPCを詳細に設計するのは非常に難しい。
3次元CADでは、可動中にFPCがどのような動きをし、どれぐらいの”たわみしろ”が必要かが分からない。また、1枚のFPCの必要な大きさも分からなければ、作業性も分からない。
そこで、愛弟子1号に薄いシートでFPCを作成し、私が既に作っている機能試作品に組み込んでみてはと助言し、しばらく様子を見ることにした。

つづく


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