絵本の古本屋 【えほんやるすばんばんするかいしゃ】

営業時間:14時~20時
定休日:火曜、水曜
電話/FAX:03-5378-2204

絵本の紹介/「チェコを綴じる 印刷と紙」

2017-10-10 | ●展示のお知らせ
「チェコを綴じる 印刷と紙」では、紹介したい本がたくさんあるので
久しぶりに、ブログでちょこちょこ紹介していこうと思います。


最近、月の絵本がよく目に留まるので、追加で届いたこの絵本から。


「Dasenka a Pumprlik」1967年 ラデク・ピラシュ画


めくってすぐに現れるこの見返し。



つみきの世界であそんでいるようにも見えます。



赤、黄色、黒の3色の世界で、絵本の中ををひょいひょい軽やかに遊びまわる子どもたち。
建物や、植物や、太陽や雲も、どこか自由な佇まい。



限られた色数ですが、3色とも濃いインキが紙にのっていて絵が立体的に感じます。





「RADOST」1946年 Miloslav Troup画







草原の部分が、よーく見るとちょっとマーブルっぽくなっています。






前回、ブログに載せたトゥルンカの「Dvanact pohadek」という本に似たような印刷の風合いです。
やわらかで、ぼやっとにじんでいるような雰囲気の印刷。 
この質感、このあたりの時代ならではのものなのかもしれません。






「Barevne hricky」1971年 Jiri Janecek画







真四角で、小さめのボードブック。
ふかふかとしたぬくもりのある手触りで、なんだか安心感があります。
しっとりとした、淡い色味がどこか秋っぽい。
黒や紺の暗い色の暗さが際立ってきれいです。
「黒」がしっかり黒いって、一見目立たないけれど大きな違いになる気がします。







「POBEJTKY ZA KAMNY I NA SLUNÍČKU」1965年 ボフミル・クラートキー画





黒 + 1色で描かれた、模様のようなふしぎな線のイラスト。
ペタッと押されたハンコのような質感の印刷で、濃い色も薄い色も、インキの色がとびっきりきれいです。
こういう印刷の本、つくってみたいなぁと思う一冊。

当時の印刷の機械や、作家と印刷の関係ってどうなっていたのか本当に気になるところです。
当時を知っている人に話を聞いてみたいなぁと思うのですが、なかなか叶わず。



機会がありましたら浅草のチェドックさんにも、ぜひ足を運んでみてくださいね。
チェコ絵本が作家別にずらりと並んでいますので、
気になる作家さんがいたら、店主の谷岡さんに聞いてみるといいかもしれません。


チェコの絵本、みなさん丁寧に選んで下さって、
大切そうに持って帰って下さるのを見ると、こちらも嬉しくなります。
「チェコを綴じる 印刷と紙」 15日(日)の最終日まで、引き続きお待ちしております。



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「チェコを綴じる 印刷と紙」
2017年9/18(月)~10/15(日)

協力:チェドックザッカストア浅草

 
会場:えほんやるすばんばんするかいしゃ1階
〒166-0003 東京都杉並区高円寺南3-44-18
(2階:古絵本屋/1階:ギャラリー)
電話:03-5378-2204
営業: 14時~20時 
定休:水曜
(JR高円寺駅・徒歩6分、メトロ新高円寺駅・徒歩12分)
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