脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

ピア・カンについて考えた日

2008年05月09日 21時25分31秒 | 近況
昨日、患者会でXさん(男性)から被害妄想の訴えがあった。
内容は、盗聴、盗撮、集団ストーカーの被害に遭っているというもの。
特に盗聴に神経質になっているようで、電波の専門的な研究をしている
とかで、だいぶその方面でカネが掛かったのだそうだ。

彼は、この被害を「現実問題」であって、心の問題とは違う、
本当に自分の身に起きている事実だ、と主張して止まない。
私自身も、妄想体験があるので、彼の気持ちは分かる。
それは、彼の心的現実においては、「事実」なのである。

妄想とは、何であろうか。
私は、心のエネルギーを、裏口から放出するような心的行為である、
と思っている。
ダムの水位が上がり過ぎたので、水を放出するような行為である。
でも健常なる排出口が塞がれているために、ウラに廻るのである。

健常者ならば、このようなエネルギー放出は、
仕事や日常の生活を通して、日々自然と行っているのであろう。
だが、ある種の精神障害者は、それがうまく出来ないのである。
危険水位までエネルギーを貯蓄してしまい、排出方途がないので、
妄想という特殊な排出経路・方法を採っているように思う。
(以上は、学術的な理説でも何でもなく、ただの私の所感である。)


昨日の午後は、ウチの零細企業が決算期なので、
地元の法人会の「決算法人説明会」に行ってきた。
固定資産の減価償却が、5%の残存価額について5年償却可能という
改正があったが、この処理は従来の減価償却ソフトでは出来ない。
ソフトの買替えが必要だ。が、どうせ零細赤字法人なんで、
こんなことまでやる必要もないでしょう。


説明会が4時を廻って終わり、4時半予約の精神科の診察日なので、
自転車で急いで、駅前のクリニックに向かう。
主治医の先生に、患者同士で妄想の話をし合うことの是非を訊いたら、
あんまりしない方がいいんじゃないの、とそっけなかった。

私としては、精神障害当事者同士のピア・カウンセリングが
出来れば良いと思っている方である。

ピア・カンは、当事者同士の対等な立場で、当事者だから理解・共感
しうるし、悩みや困りごとも共有し易いという考えでの対話・相談の
ようなものである。専門の心理カウンセリングではない。

心理の専門職でもない者が、他の患者の病んだ内面に立ち入るのは、
善意がアダになってしまったり、薮蛇だったり、その他功罪あろうが、
当事者同士のピア・カンという助け合いのあり方を模索してみたい
と思っている。







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