パキシル

まだ五月だというのに、夏日のように暑い。
だるくて気分も塞いでいて、面倒な予定ばかり立て込んでいて、
毎日が鬱陶しくなっていて、今週の診察日に、
主治医に「山で死にたいんですよ。」と率直に訴えた。
今すぐ死んでも良いし、将来の話でも良い。とにかく「山」がいい。

主治医は、私の希死念慮がどの程度かを尋ね、
処方薬のＳＳＲＩを、ルボックスからパキシルに変更された。
私は統合失調症で発病しているが、現在は陰性期にあり、
うつ症状が繰り返し出るような調子である。

ＳＳＲＩは、選択的セロトニン再吸収阻害剤という不安・うつの処方薬で、
脳内にセロトニンが放出されると、人は多幸感をもつが、セロトニンは
すぐに再吸収されてしまうので、それを阻止することで、楽な気分を持続
させるような作用の薬である。

私は一度、ＳＳＲＩを飲んで激しい頭痛や吐き気で起き上がることが不能
になった経験があるので、馴れているルボックス以外には不信感があった。
今朝やっと、初めてパキシルを飲んでみたら、
どうやら良く効いている！
「死にたい病」が出てこない。気持ちが晴れてくるようだ。
今後は、パキシルが定番の処方薬になりそうである。


昨日は、母親が白内障の目の手術をするので、最寄の大学病院へ、
手術の事前説明会に付き添った。２時間程度の説明会だったが、
だるくて仕方がなかった。事務的でヘタな説明会だった。
母は少しボケているので、自分のすべきことをキチンと理解したものやら。

来月は、母は白内障の手術で二度入院せねばならない。
片目ずつの手術なので、二泊三日の入院を二回するのである。
母が居ないと、父の食事の世話などは、私がせねばならない。
夜間は、パソコンの訓練に週に二回通う予定があるのと、
アメリカから弟の一家が来て、家に泊まるというのもある。
二月に亡くなった友人の偲ぶ会もあるし‥。

私は、どうも自分のこと以外の予定が膨らんでくると、
頭で整理が付かず、気が休まらなくなるようである。
発病以前には、余りこんなことはなかった気もする。

とにかく、パキシルが今の私のベスト・チョイスな薬のようなので、
何とか、今後の日程を乗り越えられそうである。