脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

他人の顔覚えが悪い私。

2008年05月13日 14時57分53秒 | 近況
近頃、天気が悪く、肌寒い。
ジィジは、朝から近所の得意先に機械の出張修理で出掛けている。
バァバは、火曜日になると、嫁に行った妹の所に出掛けてしまう。

私は留守番である。
不動産の資産運用を勧める建設会社の営業がひとり来た後、
町内会の関係者が、一人一人別々に、三人来た。
二人は、名前を名乗ってくれたが、三人目が分からない。
父は昼に帰ってきますと言うと、また来る、と言ってた。

12時頃、ジィジが昼メシを食いに家に戻ってきた。
私は、三人目に来た人は、背が高くて、ヒョロとしてて、
額がいくらか後退したような60代の人だったと説明した。

ジィジは、思い当たる人物がいないらしく、頭を捻っていた。

ジ:お、お前、カ、カ、カワダ(仮名)は知ってるよな?
私:(うろ覚えながら)知ってるよ。
ジ:おっかしいな、それじゃ誰のことだぁ?

話をしてたら、玄関の引き戸が開いて、さっきの人らしき人が、
「こんちわー」と、勝手知った風に入ってきた。

その人を見るなり、ジィジは私に向かって、
「お、お前、やっぱり、、カ、カ、カワダじゃ、ないか!」
と言うので、えっ、このオジサンが向かいのカワダさん、と驚いた。
その人は、私の頭の中にある印象とは、全く違う人物なのである。

こういうときのジィジは、毒を含んだことを一言言いたがる性格なので、
私は、カワダさんに曖昧な言い訳をして、失礼しましたと言うや、
その場から即効で消えた。

入れ替わりに、カワダさんは、自分の用件を一方的に喋り始めた。
どうやら話の内容は、今年の夏祭りの役割分担らしかった。
カワダさんは、私の精神病の件は知っているだろうし、
ご自身には自閉症だかのお子さんを持っている人でもある。
私のことを悪くは受け取らないだろうとは思う。

それにしても、向かいのオジサンの顔を覚えていない、
記憶できない私とは、何なんだろうか。
忘れているというのとも違うのである。
他人の顔って、私の気持ちに応じて、見え方が変わるのである。
印象が変わると、別の人に思えるのである。

私は、TVや映画の俳優さんでも、役柄や印象が変わると、
顔認識の、人物への同一性がよく分からなくなる方である。
他人の顔の覚えが悪いのは、多分、私は、
自閉症スペクトラムにあることの証左であろうと思っている。 










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