Let it shine

昨日の日曜日、一日中雨だった。
私はまた、法人税務の講習会に詰めていた。

夕方、講習会が終了し、学校の中庭の喫煙所でタバコを吸っていたら、
同じ受講生で30代後半？位の女性が話し掛けてきた。
彼女は、二級建築士の資格を持ち、ＣＡＤで図面を引いていたという。
会社の人員整理の都合だかで、今では経理の末端部員なのだそうだ。

彼女は独学で簿記三級の勉強をしているそうであるが、この会話に、
隣りに座っていた30代前半位の男性が加わってきて、彼氏も経理職らしい
が、法人税務を身に付けたいと、煙を吐きながら語っていた。
お二方ともに、キャリア・アップを模索している姿に、私自身の30代の
面影が重なってみえて、懐かしい熱気のような風を感じた。

私も30代の初めに独学で、簿記二級と社会保険労務士の資格を取得した。
その勢いで簿記一級と公認会計士試験の受験講座に通って勉強をしたが、
簿記一級は一度受けて落ち、会計士試験の方は途中で止めてしまった。
事前の勉強なしに英検準一級を受け、一次試験だけ通ったこともあった。
資格としては他には、全国経理学校協会の税務検定の二級資格がある程度。

これらは私が、弁護士・公認会計士の事務所に勤めていた頃の昔話である。
喫煙所での二人と話をしていたら、何かを追いかけていた頃の自分が
思い出されてきて、曇り空から薄日が差すような気持ちがした。

帰路、方向が同じだったので、さっきの彼女と一緒に電車に乗り合わせた。
会社の業績が振るわないらしく、彼女は今夏のボーナスを心配していた。
私は自分の下車駅が近づくと、「何処かで、また会ったら、よろしくね。」
とお互いに挨拶を交わして、互いの名前も知らないまま、別れた。

彼女や彼氏のお陰か、今、何かが自分を前向きにさせつつある。
この気持ちが、まだ本物かどうか、判らないけども‥。