昨日、用事のついでに神明さまの桜が咲いたかなって立ち寄ったら、銭洗い弁財天にお参りする三毛猫に会いました。猫も神頼みみたいなんですね…
朝の玄関先は賑やかなんです。
ユキ子さんがたくさんのパンくずを撒くものですから、スズメやヒヨドリが集まって、まるで朝から宴会なんです。
その賑わいをかき分けて、用足しに出かけました。
桜が咲きはじめたっていってもまだ三月、曇り空でちょっと肌寒い日でした。三河町の猫たちも日向ぼっこができなくて、塊になって暖をとってました。
用事をすませた帰り道、神明さまの裏通りで鈴をつけた三毛猫に会いました。
「どこ行くの?」 <ちょっとお宮まで…>
「お参りかい?」 <そう…>
「一緒してもいい?」 <いいよ…>
猫は駐車場を抜けて、柵をくぐって神明さまの境内に入って行きます。
<遅いのね…、待たせないでよ>
「猫じゃねえから柵潜れないんだよ。ちゃんと参道廻ってきたんだ」
参道のソメイヨシノの古木は、たくさんの花を咲かせている木もありました。きれいです。
神明さまの拝殿に続く石の太鼓橋です。こっちへ行くのかなと思ったら、この石橋の手前にある池をまたいで架けられた朱塗りの太鼓橋のほうへ行くんですね。
「あれ、そっちは銭洗い弁天だよ」
<そうよ、弁天さまにお参りするの>
「変じゃねえの、猫に小判っていうじゃない、金に用なかろうに…」
<お金のことお願いに行くんじゃないのよ>
「じゃあ何お願いに行くの?」
<このお宮の氏子さんの中にね、とんでもない呑兵衛がいるの。それでね、桜が咲くとみんなを集めて酒盛りするのよね>
「花見の宴だね…」
<宴なんて品のいいもんじゃないのよ、ド酒盛り!>
池の上に枝垂れた桜の枝にも花が咲きはじめていました。池の端には大きな亀が二匹、甲羅を干してました。
<ちょっと亀にあいさつしてくるね>
太鼓橋を渡ると、三毛猫は池の端に降りて行きました。二匹のうち少し小さいのは急いで池の中に入って行きましたけど、大きな亀はそのまんま…
<何しに来たんだい>だって。
<こんにちは。ほら、花が満開になるとさ、あのおじさんがまた呼びに来るのよ>
<酒盛りに来いってか?>
<そうなの、毎年のことなんだけど、呼ばれてさ、『猫じゃ猫じゃ』を踊らされるのよ…>
<そうか、そりゃ大儀なこったな…>
<うん、それでね、ちゃんと踊れるように弁天さまにお願いしに来たの>
<まあ、しっかりやるこったいね…>
亀にあいさつした三毛猫は、池の端から弁天さんへ戻ってきました。なるほどな、猫も大変なんだいね。呑兵衛の氏子がいると…
それでね、三毛猫は弁天さまにお参りしてました。
猫が弁天さまにお参りするのに出会ったのは、初めてのことです。
私は神明さまにお参りしました。
拝殿前の枝垂れ桜は、まだ咲きはじめ、数えられるほどの花が咲いてました。満開になると、とってもきれいな桜なんです。
また来てみます。運が良けりゃ、ド酒盛りで『猫じゃ猫じゃ』を踊る三毛猫を見られるかもしれませんから。
神明さまからの帰り道、広瀬川の交水堰の桜も咲きはじめているのを見ました。
花に浮かれるのは、どうやら人間だけみたいですね。
夕食は、寒いので、鶏すきにしました。でも少しだけ春らしく、ウドと菜の花を使いました。
前橋で日本舞踊の師匠をしている直派若柳流の若柳糸駒です。前橋のまちで、毎年春に開かれる『美登利会』に参加しています。
お稽古場は、城東町4丁目です。
今年の『美登利会』の様子は、こちらでご覧ください。
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3月21日に開催いたしました『第73回美登利会』、賑やかにできました。お越しいただいた皆さま、お支えいただいた皆さま、本当に有難うございました。心より御礼申し上げます。
若柳糸駒
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前に、社務所の脇で出会ったことが一度あります。
私を見ても逃げ出したりしないで、<変な奴だけど、悪さしないみたい…>てな感じで、同行を許してくれました。
ときどき『案内猫』の話題や画像がネットにも掲載されてますけど、そんな感じのきれいな鈴三毛でした。
この三毛さんは飼い主のお願いをかなえて欲しいと弁天様にお参りに来たのかにゃ~?と思いました。
鈴の似合う素敵な三毛猫です。