金本：連続試合全イニング出場９０３試合達成

球史に一つの金字塔が打ち立てられた。プロ野球阪神タイガースの金本知憲選手（３８）が８日、大阪ドームで行われた横浜２回戦に「４番・左翼手」でフル出場し、米大リーグ記録とされるカル・リプケン氏（元オリオールズ）の８２年から８７年にかけて達成していた、９０３試合連続全イニング出場に並んだ。

ソフトバンク・王監督は「世界のホームラン王」といわれると、大リーグとの球場の広さの違いがあるため、気持ち的に心から嬉しいといった感情はないらしい。しかし、金本の記録は球場の広さや野球のレベルとは別次元の記録である。

無事これ名馬なのである。金本の連続試合全イニング出場は、広島に在籍していた９９年７月２１日の阪神戦（甲子園）でスタートし、０４年８月１日の巨人戦（甲子園）でプロ野球記録の「７０１」に到達していた。また、現役最多の１０４８試合連続出場を継続中なのである。

この記録こそ、日本球界が胸を張って誇れるものである。ＷＢＣ優勝で世界に日本野球の実力を示した直後だけに金本の記録はとくに意味あるものとなることだろう。この記録がどこまで伸びるかはひとえに金本自身の気力に掛っている。体長に留意し伸ばし続けてもらいたいものである。

FROM 毎日新聞

▽衣笠祥雄さん　この日を無事に迎えられたことを何よりお祝い申し上げます。近づけば近づくほど、周りからは見えない大きな不安との戦いがあったことでしょう。私も、ルー・ゲーリッグが持っていた２１３０試合連続出場の大リーグ記録を抜いた１９８７年がそうでした。でも、頑張ってきてよかったですね。これだけ多くの人々が喜んでくれているのですから。ご両親はじめ小さいころから見守って下さった方々みんなが大きな喜びに包まれていることでしょう。あなたが目指した方向が正しかった証拠です。これからも一試合一試合大切に頑張って下さい。

▽ソフトバンク・王監督　全イニング出るのは大変だよ。うちとやった時に頭に死球ということもあったけど。私の本塁打の時もそうだったが、裏方さんたちの支えがあっての記録。あと３年ぐらいやって１５００試合を目指してほしい。

◇厳しいトレーニングの副産物
追い求めるのは、数字ではない。「トレーニングは技術のため。ケガをしないようにという意識はなかった」と金本は話す。強い肉体を作り上げたのは、打撃に必要なパワー、走塁に不可欠な脚力を求めたから。９０３試合連続全イニング出場という記録は、厳しいトレーニングの副産物だった。

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