
海上レストランでは、コック長ゼフがサンジに店を辞めろと言い出した為、サンジは真顔で反論した。 「おいクソジジィ。おれはここの副料理長だぞ。要らねぇとはどういうこった。」
ゼフは、「客とは面倒おこす、女にはすぐ鼻の下ふくらましやがる、ろくな料理も作れやしねぇ、海賊にでもなって、早くこの店から出てっちまぇ。」と言葉を続けたが、そこまで言われてもサンジは引き下がることなく「てめぇがおれを追い出そうとしてもな!!!おれはこの店でずっとコックを続けるぞ!!!てめェが死ぬまでな!!!」とくってかかった。

その後サンジは、この話がなかったかのようにレストランで働いていた。
2日後の事だった。
海上レストランの方へ向かって、ドン・クリークの海賊旗をつけた巨大なガレオン船が近づいてくる。だが東の海(イーストブルー)で最強と呼ばれるドン・クリークの海賊船はボロボロであった。

レストランに入ってきたのは、ギンに支えられてようやく立つことが出来るほどに弱り、腹を減らせてフラフラになった「海賊艦隊提督、首領(ドン)・クリーク」だった。

眼光はあるものの、威厳も迫力もなく空腹で床に倒れ込んだドン・クリークは、這いつくばって「頼む・・・水と食料を・・・何もしねぇと約束する・頼む、助けてくれ・・・」と頭を下げて悲痛に頼んだ。
皆はクリークの哀れな姿を笑い、助けるべきではないと口ぐちに叫んだが、サンジだけは違っていた。ギンの時と同じように、食べ物と水をクリークに差し出したのだ。
ドン・クリークを知るコック仲間がさけんだ。
「こいつは東の海の覇者、ダマし討ちのクリークだ!海軍になりすまし、白旗をふって近づいたり・・勝ち続ける為に手段を選らばず、ここまで上りつめた海賊だ!!!見殺しにするのが世の中の為ってものだろ!!!」そう言い終わるかどうかの時、ドン・クリークは立ち上がり、サンジを殴り飛ばした。
命の恩人のサンジが蹴り飛ばされたのを見て、ギンは血相を変えた。
「話しが違うぞ!ドン・クリーク!!!店には手をださねぇって条件であんたをこの店に案内したんだ!!!あの人はおれ達の命の恩人だぞっ!!!」
だが、ドン・クリークにそんな話が通用するはずもなく、クリークはギンの腕を掴んで骨を砕いた。「いいレストランだ、この船をもらう」
サンジはつぶやいた。 「そうきたか・・・。」
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