(1)-5:サンジ登場 (42話~68話)
【会場レストラン、パラティエ】
小船で海に出たルフィ、ゾロ、ナミの3人は海上レストラン「バラティエ」へと向かった。
そこは海賊もよく立ち寄るレストランだけあり、コック達は「戦うコックさん」と異名を持つ豪腕で屈強なコックが揃っていた。

特にオーナーでコック長の「ゼフ」は、その昔”黒足のゼフ”と呼ばれてグランドラインを荒らした元海賊である。だが今はその自慢の足を片方失くし、”片足のゼフ”と呼ばれるようになっていた。
このレストランに対して失礼を犯したルフィは、ゼフにタダ働きを命じられて、副コック長であり、レディー大好きなウェイターも務めるサンジと知り合う。

サンジは、レストランにやって来た餓死寸前の極悪海賊「首相・クリーク」とその部下「ギン」の空腹を埋めてやるなどの、信念にも似た優しさを見せたことをルフィは気に入り、仲間に入れようと決意するが、サンジは「この店に残る理由がある」として断固首を縦には振らなかった。

サンジがこの店に残る理由は、命の恩人である「ゼフ」への、言葉では到底言い表すことの出来ない”恩”があるからだった。
幼き少年サンジは、ある海賊船にコック見習いとして一人乗り込んで「東の海」まで来たが、ゼフ率いる海賊に襲われ、殴る蹴るの暴行を受ける。


それでもサンジは「おれはいつか、オールブルーを見つけるんだ!」その夢を果たすまでは絶対に諦めない!!」と言って海賊にくってかかった。ゼフはそんなサンジに、いつかの自分を重ね合わせていた。
嵐に襲われた船は沈没し、無人島にゼフとサンジの二人が漂着する。
島では、ゼフが大きな袋、サンジが小さな袋をそれぞれ持って、異なる場所で来る日も来る日も近くを通る船がないかを見張り続けた。
袋にはかろうじて得た食料が入っていたが、それも底をつき、気の遠くなるような空腹との戦いが始まった。

餓死が頭をよぎるころ、サンジは空腹に耐えきれなくなり、ゼフの持っていた”大きな袋”に入っているはずの食料を狙う。
だが、ゼフの持って行った”大きな袋”に食料は1カケラも入っておらず、金銀財宝が詰まっているだけだった。
ここではどんな高価な財宝も何の役にも立たない。
少年サンジはそこで初めて知った。ゼフが食糧を全て自分に与え、自分の足を切断して命を繋ぎ留めていたことを。それを知った時、少年サンジは、何があってもこの人への”恩”を果たすことを心に誓って生きてきたのだった。


餓死寸前で救出された二人は、空腹で死にそうな人が目の前にいたならば、それがいかなる敵であっても助けるという信条を抱くと共に、ゼフの夢だった海上レストランをオープンさせた。サンジはゼフの夢であるレストランを守り、恩に報いるのが自分のすべき事だとした。だがゼフは、サンジがオールブルーの夢を押し殺して生きている事を知っていた。
ゼフはサンジを思い、サンジはゼフを思っていたが、表面上は口と仲の悪い2人であった。
【首相・クリークとの戦い】
ちょうどゾロとナミがレストランで食事を取っている時、サンジが先ほど助けた海賊ギンがボスである「ドン・クリーク」を連れてレストランに来てレストランを襲撃して、船の強奪を開始した。クリークがレストラン船の強奪をするとは思っていなかったギンは、船長と恩人サンジの間で苦悩する。

居合わせたルフィは、「海賊王になるのはおれだ」との信念を賭けて、また部下であるギンの命を使い捨てようとするドン・クリークに怒りを覚え、ドン・クリークとの死闘を初めた。


決して諦めない、決して躊躇しないそのルフィの姿をゼフは「サンジ、よく見ておけ、腹にくくった一本の槍を」と伝えた。

ドン・クリークとの戦いが終わると、ギンはドンクリークを担いで、一からやり直すと言って船を降りて行った。

海賊襲撃のレストラン船には、もう一人の壮絶な力を持ったグランドラインの剣士がやって来ていた。
その男こそ、ゾロが目指す「世界一の剣士」と名高い「鷹の目のミホーク」その人であった。

ゾロは、ミホークに果敢に戦いを挑むも、圧倒的な力量差を見せつけられて敗れる。しかし、ミホークはゾロの心意気に若き勇姿を感じ、殺さずに生かしておく選択をとる。

圧倒的な敗北の中二度と負けね、瀕死のゾロは剣を高く突き上げて宣言してみせる。
「二度と敗けねェ!!!!」


ゼフは、サンジにこの連中と海に出るよう促し、サンジは決断する。
別れ際、サンジはレストランの甲板で深く頭を床にこすりつけるようにして礼を言う。
「くそお世話になりました!!!!!」


涙でぐしゃぐしゃになったその「別れの言葉」を、コック達は涙で受け取り、そしてサンジの旅立ちを愛おしそうに見送った。

【会場レストラン、パラティエ】
小船で海に出たルフィ、ゾロ、ナミの3人は海上レストラン「バラティエ」へと向かった。
そこは海賊もよく立ち寄るレストランだけあり、コック達は「戦うコックさん」と異名を持つ豪腕で屈強なコックが揃っていた。

特にオーナーでコック長の「ゼフ」は、その昔”黒足のゼフ”と呼ばれてグランドラインを荒らした元海賊である。だが今はその自慢の足を片方失くし、”片足のゼフ”と呼ばれるようになっていた。
このレストランに対して失礼を犯したルフィは、ゼフにタダ働きを命じられて、副コック長であり、レディー大好きなウェイターも務めるサンジと知り合う。

サンジは、レストランにやって来た餓死寸前の極悪海賊「首相・クリーク」とその部下「ギン」の空腹を埋めてやるなどの、信念にも似た優しさを見せたことをルフィは気に入り、仲間に入れようと決意するが、サンジは「この店に残る理由がある」として断固首を縦には振らなかった。

サンジがこの店に残る理由は、命の恩人である「ゼフ」への、言葉では到底言い表すことの出来ない”恩”があるからだった。
幼き少年サンジは、ある海賊船にコック見習いとして一人乗り込んで「東の海」まで来たが、ゼフ率いる海賊に襲われ、殴る蹴るの暴行を受ける。


それでもサンジは「おれはいつか、オールブルーを見つけるんだ!」その夢を果たすまでは絶対に諦めない!!」と言って海賊にくってかかった。ゼフはそんなサンジに、いつかの自分を重ね合わせていた。
嵐に襲われた船は沈没し、無人島にゼフとサンジの二人が漂着する。
島では、ゼフが大きな袋、サンジが小さな袋をそれぞれ持って、異なる場所で来る日も来る日も近くを通る船がないかを見張り続けた。
袋にはかろうじて得た食料が入っていたが、それも底をつき、気の遠くなるような空腹との戦いが始まった。

餓死が頭をよぎるころ、サンジは空腹に耐えきれなくなり、ゼフの持っていた”大きな袋”に入っているはずの食料を狙う。
だが、ゼフの持って行った”大きな袋”に食料は1カケラも入っておらず、金銀財宝が詰まっているだけだった。
ここではどんな高価な財宝も何の役にも立たない。
少年サンジはそこで初めて知った。ゼフが食糧を全て自分に与え、自分の足を切断して命を繋ぎ留めていたことを。それを知った時、少年サンジは、何があってもこの人への”恩”を果たすことを心に誓って生きてきたのだった。


餓死寸前で救出された二人は、空腹で死にそうな人が目の前にいたならば、それがいかなる敵であっても助けるという信条を抱くと共に、ゼフの夢だった海上レストランをオープンさせた。サンジはゼフの夢であるレストランを守り、恩に報いるのが自分のすべき事だとした。だがゼフは、サンジがオールブルーの夢を押し殺して生きている事を知っていた。
ゼフはサンジを思い、サンジはゼフを思っていたが、表面上は口と仲の悪い2人であった。
【首相・クリークとの戦い】
ちょうどゾロとナミがレストランで食事を取っている時、サンジが先ほど助けた海賊ギンがボスである「ドン・クリーク」を連れてレストランに来てレストランを襲撃して、船の強奪を開始した。クリークがレストラン船の強奪をするとは思っていなかったギンは、船長と恩人サンジの間で苦悩する。

居合わせたルフィは、「海賊王になるのはおれだ」との信念を賭けて、また部下であるギンの命を使い捨てようとするドン・クリークに怒りを覚え、ドン・クリークとの死闘を初めた。


決して諦めない、決して躊躇しないそのルフィの姿をゼフは「サンジ、よく見ておけ、腹にくくった一本の槍を」と伝えた。

ドン・クリークとの戦いが終わると、ギンはドンクリークを担いで、一からやり直すと言って船を降りて行った。

海賊襲撃のレストラン船には、もう一人の壮絶な力を持ったグランドラインの剣士がやって来ていた。
その男こそ、ゾロが目指す「世界一の剣士」と名高い「鷹の目のミホーク」その人であった。

ゾロは、ミホークに果敢に戦いを挑むも、圧倒的な力量差を見せつけられて敗れる。しかし、ミホークはゾロの心意気に若き勇姿を感じ、殺さずに生かしておく選択をとる。

圧倒的な敗北の中二度と負けね、瀕死のゾロは剣を高く突き上げて宣言してみせる。
「二度と敗けねェ!!!!」


ゼフは、サンジにこの連中と海に出るよう促し、サンジは決断する。
別れ際、サンジはレストランの甲板で深く頭を床にこすりつけるようにして礼を言う。
「くそお世話になりました!!!!!」


涙でぐしゃぐしゃになったその「別れの言葉」を、コック達は涙で受け取り、そしてサンジの旅立ちを愛おしそうに見送った。
