53話 サバカシラ1号 （サンジ登場-12）

（1）東の海編--→⑤サンジ登場--→［ドン・クリーク海賊団.1］



ドン・クリークは何事もなかったように、「レストラン船」と「ゼフの航海日誌」奪取を開始した。陽気な魚のデザインのレストラン船を入手すれば、好きなだけ"だまし討ち"ができる、というクリークの思いはどこまでも邪道だった。

ルフィは、ゼフにクリークを退治すると雑用係を辞めていいという約束をとりつけると【ゴムゴムのロケット】で飛び出したと同時に、クリークの部下達を【ゴムゴムの大鎌】で、まとめて海へ投げ飛ばした。

その時、「出動ーーーーーー!!!」との大きな声と同時に、戦うコックさん、パティとカルネがレストランの頭部を切り離して「サバガシラ2号」としてキコキコと漕いで、その口に仕込んだ砲弾を撃ち放った。


同時にレストラン船の「ヒレ」が開いて、戦いの足場が浮かび上がってきた。海賊を相手にレストラン業を営んできた「海上レストランバラティエ」ならではの仕様である。


クリークはまず、パティとカルネの操作する海戦兵器「サバカシラ2号」を怪力でレストラン船目がけてぶん投げた。このままでは、サバガシラによってバラティエが破壊される。

サンジは「気合いだけだな、あいつら。」とつぶやくと煙草をふーと吐き出して、とんできたサバガシラ2号を一蹴りで、蹴り飛ばしてレストランを守った。


ドン・クリークは目を見張った。あの蹴りは、まるでかつてのゼフのようだ。