むじな@金沢よろず批評ブログ

台湾、国際情勢、アニメなどについて批評

大久保利通を評価しない李登輝は、実は日本をバカにしているのでは?

2009-09-10 19:25:55 | 台湾その他の話題
李登輝が現在訪日中のようだが、今回ははじめて坂本龍馬に言及して、龍馬を褒め称えているようだ。
今「はじめて」と書いたが、李登輝は「日本通」を自称しているわりには、これまで幕末明治の志士や偉人に触れたことがあまりなかったからだ。
しかも今回触れたのも坂本龍馬!とほほ。
あのね、龍馬なんてのは、大正か昭和になってからやっと発掘されて評価されただけで、明治時代そのものではほとんど知られていなかったのよ。しかも肝心の維新のときにはすでにこの世にいなかったし。

幕末維新の人物で能力と功績を評価するなら、やはり大久保利通、木戸孝允、岩倉具視だろう。好みによっては、西郷隆盛、江藤新平、板垣退助、大隈重信、勝海舟あたりを入れてもいいが。
私ならやはり大久保を挙げる。日本のシステムを作ったという意味では、やはり彼が筆頭だ。岩倉は頭がいいが、人間的にすきではない。好みとしては江藤も挙げられるが、江藤は当時としては理想主義にすぎた。

ところが、李登輝は一貫して、大久保や木戸に触れようとしない。これは穿った見方をするなら、大久保や木戸を挙げてしまったら、自らの不明、台湾の新たな憲法や体制を作れなかった自らの器量の小ささが浮き彫りになってしまうからではないか?
李登輝は退任後、陳水扁を攻撃した。「憲法を作れない」と。しかしそれをいうなら、責めはむしろ李登輝にこそある。少数与党で経験不足から発足した陳水扁政権よりは、独裁体制を引きついだ李登輝政権は、その気になれば憲法制定が可能だった。
いや大久保のように殺されてもいいという勇気があれば、李登輝はやり遂げただろう。しかし李登輝は大久保や木戸になれなかった。岩倉の頭のよさにも及ばなかった。

李登輝程度の人物がもし幕末維新に生きていたら、確実に三流の人物として埋もれていたに違いない。
それだけ大久保と木戸や岩倉らは偉大で聡明で立派だったわけだが、だからこそ李登輝は大久保や木戸や岩倉には絶対に触れようとしない。

そういう意味では、謝長廷は勝海舟が好きみたいで、それはそれでひねくれていてずれているとはいえるが(まあキャラは似ているけど)、勝海舟も立派な人材だったことを考えれば、謝長廷のほうがまだちゃんと日本の歴史を評価しているといえる。李登輝は日本をわかっていない、というより、バカにしているのではないか。

坂本龍馬は明治時代にまったく知られていなかった。近代日本を築いた最大の功労者は、大久保と木戸と岩倉だ。その三人にまったく触れず、この三人に比べれば知恵と功績では劣るが、やはり人材としては一流の西郷、江藤、板垣、大隈、勝にすら触れようとしないのは、日本通とはいえない。

しょせん李登輝も蒋経国の下で、国民党員として育った半分中国人だ。そこには蒋経国譲りの日本への侮蔑があるのだろう。だから、李登輝は大久保と木戸を評価しない。そして、評価すれば、自らの不明と無能が浮き彫りになるという恐怖もあるのだ。

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