むじな@金沢よろず批評ブログ

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国民党312デモ、参加者数千人 「馬英九の魅力」はいずこに?

2006-03-14 00:56:53 | 台湾政治
国民党、親民党、新党、および統一派各団体からなる「青連合」が3月12日、「陳水扁打倒、生活を守れ」をテーマに台北市でデモ行進を行った。
ところが、当初10万人動員目標だったが、ロイター電では数千人と、10分の1にも満たない惨憺たる有様だった。確かにこの日から寒波がぶり返して雨が降って肌寒かった(気温は日中でも13度程度)ことは事実だが、あれほど喧伝されてきた「馬英九の魅力」など実はどこにもないことが証明された。

ロイターの記事は、なぜか日本語ページにしか見つからず、英国英語、米国英語、中国語繁体字ではそれぞれ見つけられなかった。
ロイター日本語版の当該記事は:
台北で数千人がデモ行進、対中関係悪化で陳水扁総統を批判 2006年 03月 12日 日曜日 19:59 JST http://today.reuters.co.jp/news/newsArticle.aspx?type=topNews&storyID=2006-03-12T193639Z_01_NOOTR_RTRJONC_0_JAPAN-206127-1.xml

しかも、この記事の末尾に「デモの主催者らは当初、10万人を動員する計画だとしていた。」と書いて、きわめて辛辣な皮肉を利かせている。

実際、もしデモが目標とおりか、あるいは5万人は集めた壮観なものだったら、一面トップで喜び勇んで報道しそうな聯合報が2面だけで処理と、恐る恐る報道している時点で、青陣営がこの低調ぶりに衝撃を受けていることが伝わってくる(わら)。
狡猾なところがある中国時報と違って、聯合報はあまりにも青のイデオロギーべったりで、わりと正直なところがあるから、こういうときに国民党の雰囲気と衝撃を知るには、きわめて役立つといえよう。しかも聯合報は小さな記事で、動員に失敗したことを認めている(参照:http://udn.com/NEWS/NATIONAL/NATS1/3209261.shtml 動員不佳 北熱南冷)
加えて、デモがあるという日の12日付け自由時報は、本土派が多い中南部の国民党政治家のほとんどは、不参加を表明しただけでなく、国民党中央のこうした決定を「南部の民意を無視するもの」として批判している始末(参照:http://www.libertytimes.com.tw/2006/new/mar/12/today-fo4.htm 藍營今遊行 民代:不如去賞花)。

つまり、312は大失敗だったということだ。
まあ、318の緑側のデモの雰囲気を見ないと即断はできないが(「敵」側が盛り上がらなかったから、緑も盛り上がらないかもしれない)、ただでさえ3月から5月にかけては緑側の気勢があがってくる時期。312デモの失敗が国民党の再度の躓きの始まりになるかもしれない。


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