
ムクロジ科フウセンカズラ属。Cardiospermum halicacabum
巻きひげを持つ蔓性一年草。
夏になると、涼しげな姿が、あちこちのお庭で見られます。糸のように細い蔓や、米粒のように小さくて可憐な花、風船のように軽い実が、涼しさを感じさせてくれる。
庭先などで栽培されてるのもよく見ますが、あちこちの空き地で野生化しているのも見ます。この写真の花は、近くの空き地で野生化してるものです。花も実もとってもかわいい。
はかなげな花ですが、けっこう、彼女たちは、強い。やさしさに引かれて、よっていくと、いつしか心の奥の、うずいていた傷の痛みが、おとなしくなっている。知らないうちに、彼女たちはやっていてくれている。だれも知らない、だれも気づかない。道端の小さな、はかない花が、にんげんの魂に、どんな大切なことをしてくれているか。そして、それを誰にも言わず、ただ、いいんだよと、笑って、いつの間にか消えている。なにもいわない。ただいつのまにか、空気に溶けたように、みえなくなっている。
にんげんは忘れている。なにもわからない。放っておいたら、心が痛みすぎて、崩れてしまいそうになるのを、しらずしらずのうちに、花がそっと直していてくれることを。きっと一生気づかない。
いいんだよと、はかなげに消えていく花ほど、すばらしいんだ。だれにもわからなくていいから、やってあげたいんだよ。それだけでいいんだよ。
花はそれだけで、花をやっている。
花は、そういうものです。