ヘリット・ダウ、17世紀オランダ、バロック。
犬は人間の友であると思っているだろうが、永遠にそれが続くと思っていればそれは間違いだ。犬に対する人間の暴虐は、しっかり人間の罪になっている。それは犬の霊魂に影響を及ぼし、いつ犬が、人間の友をやめるかわからないのだ。愛の世界とはそういうものなのだ。人間は、愛と忠誠を犬に求めていながら、その反面、いらなくなった犬は平気で捨て、簡単に殺す。犬に心があると思っているのなら、できないことだ。もうそろそろ人間は、犬に愛想をつかされても仕方ない時期に達しているのだよ。近い未来、犬が人間を見捨てるようなことがあっても、人間はもう何もいうことはできない。