
シモーネ・マルティーニ、14世紀イタリア、ゴシック。
彼をむごく侮辱して殺した罪から逃れるために、君たちは彼を神にしてあがめるようになった。今日イエス・キリストを知らない人間はほとんどいない。彼の記憶は永遠に人類の脳に刻まれる。忘れることなどできるはずがない。あれは、愚かだった人間のやった、愛への最大の侮辱なのだ。
どんな激しい侮辱にも耐えて、それでも愛してくれる愛を、君たちは彼に求めた。イエスは悲しいと思いながら、それをよしとして受け入れた。だが神になることは拒否した。彼を神にして永遠にあがめていくことだけでは、人間は自分のやったことが永遠にわからないからだ。
乗り越えていこう、と彼は言う。君たちにはそれができるのだ。ともに歩いてあげよう。決して見捨てたりはしない。わたしは君たちの未来を祝福する。
愛している。