ジョン・シンガー・サージェント
ティターンとゼウスたちの戦いの中で勇猛に戦ったティターン神族のアトラスは、ゼウスに敗れた後、とびきり思い罰を科せられた。彼は世界の西の果てに立ち、永遠に天空を背負わねばならなくなった。この苦行はアトラスを激しく苦しめた。一度だけ、姦計を弄してヘラクレスに天空を支えさせたが、それもすぐにヘラクレスに見抜かれて、再び背負わされた。彼のこの苦しみは、ペルセウスがヘスペリデスの園を訪れ、彼にメデューサの首を見せた時に終わったという。彼は石となり、もう二度と苦しむことはなかった。
*
天空は支えがなくとも落ちては来ないものですが、しかし天空を支えるがごときことをして、この世界を支えてくれている存在はたくさんいます。人間がいくら馬鹿なことをしても、地球環境が目立って大変なことにならないのはそのせいなのです。人間が誰も知らないところで、神はすばらしいことをしてくださっている。ただ愛のみを理由として。人間はいつかこの愛に応えねばいけません。