やっとフルネームが出て来ました。何か少し怒ったような顔をしていますね。
本当に、何かがこの人の顔を借りて、怒っているのかもしれない。
描くたびにだんだんと上手になってきているので、また什さんは描くかもしれません。でも発表するのはどうしようかな。見ている人も、同じ人間ばかり見るのはつまらないかもしれないし。でもこの人もきれいなので、描きたくなってしまうんだ。
まあ、そのときの気分で。
私のお話の中にはよく詩人が出て来ますけれども。ジュディス・エリルやオリヴィエ・ダンジェリクは早くに死んでしまいましたが、篠崎什は長生きするかもしれません。聖者の守護もあることだし。この世でなすべき仕事もまだまだありそうだ。
これから、彼が物語に出てくることがあるかどうかは、わかりません。でも、物語は生きてるからなあ。わたしは、誰かに書かされてるという感じすらしています。
悲しいのは、オリヴィエですね。これからも時々描くかもしれないけれど、彼は難しいんだ。あまりにも、清らかで、弱すぎて。
みんなにやさしくしようとして、馬鹿にされて、死んでしまった。
本当は、篠崎什も、とっくに死んでいてもおかしくない。完璧に、生きているはずのない人間なんだ。聖者が守護しているから何とか生きている。
ここはそういう世界なのだ。